中国貴州省とそこで暮らしている苗族トン族等の少数民族を紹介しています。

日本人には余り馴染みのない中国貴州省と、今私が一時滞在中の雲南省や大理白族自治州大理古城について

支教をしている学校に本が寄贈される

2017年10月11日 | 中国の農村教育事情

このブログで以前触れた麗江市石鼓鎮でボランティアをしている女性とは、私がほんの一時期ですが、その女性に日本語を教えた縁で、今でも微信等を通して付き合いが続いています。また、国慶節の休みには、その女性は大理古城に来た事もあり一緒に食事もしました。

その女性の話に拠れば、女性がボランティアをしている小学校に「南方週末」と云う新聞社から、2000冊もの図書の寄贈の申し出があり、立派な図書室が出来たとの事です。何故、「南方週末」と云う新聞社から、学校図書の寄贈の申し出があったかと云うと、元々その女性にその新聞社の記者がインタービューして記事にする予定が、その女性が記事になる事を断った様です。「私は、特別な事をしている訳ではないのでインタビューは受けない」と。 

それで、その記者が「何か必要な物や、私達が手助け出来る事は無いか」と聞いたところ、その女性は「本が欲しい」と答え「南方週末」の記者が各方面に呼びかけて2000冊近くの書籍が集まり、学校内に立派な図書室が出来たとの事です。

 

「南方週末」の記者の尽力で学校に送られた来た本の数々。この南方週末が毎週一回出す新聞は、私が愛読する新聞でもあります。


総数は約2000冊との事。

 

種類別に整理し、キチンと管理もするとの事で、ラベル貼り。

 

図書以外にも、色々な人達から、学校側が必要な備品の寄贈の申し出や寄付の申し出も続いているとの事です。中国の農村部では、小学生と云えども寄宿舎生活を送る生徒が多いのですが、寄宿生活を送る生徒に対して布団等の寄付の申し出も続いている様です。

私も以前貴州省の某村の小学校の寄宿舎を覗いた事があるのですが、ベットもなく床に薄い布団と掛布団で雑魚寝すると云う云うな有様でした。また、当然暖房等もありませんので、冬はかなり寒い思いをするだろうと思われました。それで寄宿生活には、それなりの布団や毛布はいわば必需品ですが、その様な品物も送られるて来る予定との事です。と云うより、その女性が生徒達が何を必要としているかをきちんと把握して、生徒達が本当に必要としている物を支援者に要請している様です。

中国で、ニュース等を見ていると、貧困地区の小学校に対して学用品や服、靴等の無料での提供がされる報道も良く目にするのですが、必ずしも必要とする物が届けられているのか疑問を感じる事も多々あります。某小学校を訪れた際には、防寒具や背負いカバンが全員全く同じでビックリした事もありますが、その様な場合は大抵NGO団体等が無料で提供したケースが多い様です。往々にして、必ずしも、生徒達が必要としない物も沢山届けられ無駄になっているケースを目にした事もあります。

 

出来上がった図書室。鎮レベルでこれだけの図書室を備えている小学校は珍しいと思われます。


図書委員も決め子供達にきちんと管理させると話していました。

 

女性の希望で、子供向けの本がたくさん送られて来た様です。ハリーポッターも。

 

また、その女性の話では、お金は直接生徒には渡さない様にしているとの事です。生徒にお金を渡しても親が生活費に使ってしまう事や最悪の場合は飲み代や賭け事に使ってしまう云う場合も多いからです。その女性が学校側に何が必要か、生徒達に何が欠けているかをきちんと把握して、支援者との間を繋いでいる様です。そう意味でもちゃんと必要な物が届いている様です。

 

早速本を手にする子供達。

 

鎮には、当然本屋は無いので、子供によっては教科書以外では、初めて手にする本かも知れません。

 

その女性は、今学期を終える1月末には一年間のボランティア生活を終えて、その学校を後にする予定ですが、後任のボランティアも決まりそうだとの事で、大変喜んでいる様子でした。偶々一人のボランティアの女性が、この学校に来た事で、この小学校の学習環境が劇的に変わった訳ですが、話を聞く限りでは同僚や校長等はその辺の事情を良く理解していない様です。

全校生は132名。校舎は最近出来たばかりで、鎮で一番設備の整った学校との事です。

 

 

 

 



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