中国貴州省とそこで暮らしている苗族トン族等の少数民族を紹介しています。

日本人には余り馴染みのない中国貴州省と、今私が一時滞在中の雲南省や大理白族自治州大理古城について

豆腐の町紅河州の石扉県

2017年05月12日 | 雲南省

今回雲南省紅河哈尼族・彝族自治州の石扉県に行って、雲南省では有名な石扉豆腐を初めて食べたのですが、確かに美味しいです。その理由の一つは、ここ石扉の豆腐は、豆腐を作る際に、普通はニガリや石膏(注:中国では豆腐を固める際に一部の地域では石膏を使う)を使わないからだそうです。豆腐を作る際に使う、井戸水の中に豆腐を固める成分が含まれているので、ニガリ等を使う必要がないので他の地域の豆腐とは味も違うとの事です。

石扉神水の意味する事とは、この水を使う事で豆腐が出来るからです。正しく神の水と云えます。

中国で食べる豆腐は、ニガリが効き過ぎている嫌いがあり、苦みがあり一般にあまり美味しいとは云えないです。今まで、豆腐を中国の色々な地域で食べたのですが、あまり美味しい豆腐に出会った事はありませんでしたが、この石扉の豆腐は本当に美味しいと思いました。

大理や昆明等でも石扉豆腐と称して売っているのですが、それは本物ではなく、形だけが似ている云わば偽物の様です。石扉豆腐はこの様に独特の形をしているのですが、何故このような形をしているかと云えば、石扉では豆腐を一般に焼いて食べるからの様です。


正真正銘の石扉豆腐。八当分にして切り分けて売っていますが、この様な形の豆腐は石扉以外では見る事は出来ません。普通は一丁と数えるべきでしょうが、一切れ二元。

 

同じく雲南省紅河哈尼族・彝族自治州の建水県の豆腐も有名ですが、私は石扉の豆腐の方が断然に美味しいと思いました。実は建水県の焼豆腐は、このブログでも何度か触れたドキュメンタリー番組「舌尖上的中国」で取り上げられて云わば全国的に有名になったのですが、食べ方の違いもありますが、石扉の豆腐はニガリを一切使わない事もあり、天然の井戸水を使っている事もあり石扉豆腐が美味しいです。私個人としては、石扉の豆腐がテレビに取り上げられなくて良かったと思っています。

石扉県のバスターミナル等にも石扉豆腐を売る店があり、町中のあちらこちらに豆腐屋が石扉豆腐を売っています。また、石扉県の農貿市場にも他の地域では見る事が出来ない規模で、沢山の豆腐を売る店があり、その上他の場所では見る事の出来ない色々な豆腐が売られています。

 

石扉県の農貿市場の豆腐屋。他に地では見られない色々な豆腐が並びます。

 


石扉県の中には沢山の豆腐屋がありますが、この北門豆腐屋が一番有名との事。

 


中国語で、正宗とは本物、正真正銘との意味ですが、看板に偽りなしで正しく本物の石扉豆腐が売られています。



農貿市場に、これだけ沢山の豆腐屋があるのは初めて見ました。他では見ることの出来ない光景で、圧倒されます。私は、旅で訪れた町では、必ず農貿市場を覗きますが、その土地独特の様子が分かりとても興味深いです。


農貿市場以外の街角でも、この様に石扉豆腐が売られています。


石扉豆腐の直販店。石扉豆腐にもいくつかのブランドがある様です。

 

農貿市場には、豆腐を売る店以外に石扉豆腐を食べさせる店が沢山あります。これだけ豆腐に関係する店が並ぶのは外の地域では絶対見られない光景です。

 

一般に、この様に焼いて食べる事が多いので、この様な他では見られない形をしている様です。日本で見る油揚げの様な大きさですが、厚みは一センチ程あります。ジャガイモ等も焼いて食べます。

 


バスターミナルで売られている石扉豆腐。土産として買い求める人も多い様です。街のそこここに豆腐を売る店があるのも石扉県ならでは光景です。

 

時間とともに自然発酵し色もこの様に変わる様です。

 



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