中国貴州省とそこで暮らしている苗族トン族等の少数民族を紹介しています。

日本人には余り馴染みのない中国貴州省と、今私が一時滞在中の雲南省や大理白族自治州大理古城について

松茸より高い鸡枞菌(ji cong jun)オオシロアリタケ

2013年08月21日 | 少数民族の食べ物

ここ大理等では「鶏枞菌」というキノコは人気があるようで、松茸より高い値段で売られています。松茸は物にも拠りますが、ここ大理古城では、一斤(500g)が45元から55元で売られていますが、この鶏枞菌は、これも当然物によりますが、一斤=50元から60元で取引されているようです。従って、鶏枞菌というキノコが大理古城の農貿市場では、一番高いキノコのようです。

何でも「黔書」という本にも、この鶏枞菌に付いての記述があるそうで、それに拠れば「7月頃に生える。地中から顔を出し始めた当座は、「笠」のような形をしているが、次第に 時間が経つと「蓋」のような形状になる。このキノコが沢山生えている様は鶏の羽のようで、地中からこの鶏の羽のような物が生える事から「鶏枞菌」という名が付いたとの事」です。(注:旧暦の7月)

この「鶏枞菌」も、松茸同様に、「笠」状の物は値段がとても高いようですが、笠が開いて「蓋」状態になると値段も下がるようです。

最近も農貿市場に行って見たのですが、一時期よりキノコ専門に売る人も減り、以前売っていたキノコの姿はなく、今までに見た事の無いような珍しいキノコも並んでいるのを見かけます。ここ大理では、キノコシーズンの最盛期は過ぎたのかもしれません。

 

これが、鶏菌というキノコ。貴州省内では、このキノコは見た事はありませんで、私は大理で初めて、菌にお目にかかりました。

 

これが、鶏枞菌というキノコ。このキノコの生え始めはこのような形状をしているとの事。これを黔書にある「笠」のような形というのかも知れません。この様な物が最高とされているようです。

 

ある程度時間が経つと「鶏cong菌」は、このように笠が開いてしまうようです。これが「黔書」の記述にある「蓋」のような形状のようです。これは当然安い。

 

スーパー等には、この様に乾燥した「鶏枞菌」も売っています。漢字が違いますがどちらでもいいようです。乾燥用には、笠が開いた物が主に使われるようです。それでも130g入りで50元ですから乾燥物も結構な値段です。


これは松茸ですが、「鶏菌」も形状により値段が違うようで、この松茸同様笠が開いた物は安いようです。この松茸は一斤45元。

 

最近農貿市場でよく見かけるキノコの一種。

 

農貿市場にキノコを売りに来る人は、このように籠等に入れて山から取ってきたキノコを市場迄運んでくるようです。そして採ってきたキノコを種類別にえり分けて売っています。無論「鶏枞菌」「松茸」等値段の高いキノコ専門に採取して売っている人もいます。

 

このように籠の中には様々なキノコが入っています。 

 

私が、時々食事をする「素食」の店へ行った所、この日は雲南名物の「キノコ汁」が出されていました。4.5種類のキノコが入っていましたが、私は特段美味しいとも思いませんでしたが、、。その時に出されていたキノコ汁。

 

ある資料に拠れば、中国の松茸の産地としては、雲南省香格里拉や雲南省楚雄市や中国東北の延辺地区が有名のことですが、雲南省香格里拉産が中国で採れる全松茸の70%を占めるとの事です。最近、たまたま読んだ本にも「日本では広島に原子爆弾が落とされた後、松茸のみが生き残り云々」と言う記述がありましたが、中国では、何故だか、意外にも「原子爆弾と松茸」が関係付けられているようです。



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