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日本人には余り馴染みのない中国貴州省と、今私が一時滞在中の雲南省や大理白族自治州大理古城について

英国BBCで放送された中国式教育

2015年08月07日 | 中国事情

8月7日付の新京報、財経網(電子版)等によると、8月4日夜9時に、英国のBBCで「我々の子供は我慢強さが足りているか?中国式教育」と題するドキュメンタリー番組が放送されたとの事です。

これは、英国のある地方の中学校で、約一か月に亘り、英国人の中学生に、中国人教師により、中国と全く同じ様な教育を受けさせると云う体験を記録した番組との事です。5名の中国人教師が、一クラス50名の特別編成(注:英国では、一クラスは30名)の中学生を対象に、中国と同じような授業を行うと云うものです。中国の中学生と同じように、朝7時登校、授業の合間には、全員で朝の体操を行う、教室の掃除も順番に行う、夜は中国と同じように9時迄教室で自習すると云う様な中国人中学生が送る様な学校生活をおくり、その様な中国式の学習環境の中で生活する中で、英国の中学生がどの様な反応を示したかを記録した、大変に興味深い番組となっています。(注:5名の中国人教師の内、2名は中国で教えている先生で、この番組の為に中国からやって来たそうです。残り3名は英国で教師をしている中国人教師との事)

このBBCで放送された番組は、中国のネット上にも既にアップされ、誰でも閲覧出来るようになっており、この番組を巡り、英国式の教育方法が良いか、それとも中国式の教育方法が良いか意見が分かれて、色々と議論も起きている様です。当然の事ながら、中国の多くのメディアは、双方の意見を平均的に取り上げて、当り障りの無い記事にしています。

私もこの番組を見たのですが、改めて感じた事は、日本の教育方式は、中国の教育方式と同じだと云う事です。英国の中学生から見ると、中国人の先生が口にするのは、「私の話を聞きなさい。授業中におしゃべりをしないように、質問もしない様に」等教室内の秩序、規律の維持が大変に重要で、生徒の自由な意見の発表や生徒の自主性を尊重しないと感じるとの事です。授業中に先生の注意を聞かない為、罰として席から立って、前に座らせられる生徒が出てくる場面がありますが、その罰を受けた生徒は、「こんな事は全く意味がない」と反論しています。もっとこのような経験は初めてなので大変面白かったとの感想も漏らしています。

英国のある中学生は、中国方式の授業では、先生の授業内容をひたすら筆記するだけで、まるで機械になった様だとの感想も漏らしています。中国は一クラス50名と(注:実際はもっと多い様で60名、70名と云う様なクラスも中国では少なからずあるようです。)クラスの人数が多いので生徒が、自分の意見を自由に述べる事や先生に疑問をぶっける事は物理的に難しいので、やむを得ないとの感想を漏らす生徒もいる様です。

朝7時に登校、昼休みを挟んで、14時に再び登校して17時まで授業を受け、更に、夜6時半から夜9時まで学校で、勉強、自習をすると云う様な学校生活を送る中国人の中学生に対して、このドキュメンタリー番組を見た多くの英国人からは感嘆の声も挙がっている様です。

放送されたBBCのドキュメンタリー番組の中国語の原題は「我们的孩子够坚强吗?中式教学」との事ですが、今後、第二集も放送される予定の様です。

 

 

 



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