中国貴州省とそこで暮らしている苗族トン族等の少数民族を紹介しています。

日本人には余り馴染みのない中国貴州省と、今私が一時滞在中の雲南省や大理白族自治州大理古城について

日本の納豆と中国の豆豉(dou chi)

2015年07月31日 | 少数民族の食べ物

貴州省貴陽市の花渓区にある農貿市場には、日本の納豆に大変良く似た「豆豉」を売っています。「豆豉」は、中国では調味料等として広く使われている大豆を発酵させた後に乾燥させて作った大豆の加工食品の一種との事ですが、花渓では、発酵させて作った後に乾燥していない「豆豉」を売っており、ここで売らている「豆豉」は、日本の納豆と大変良く似ています。

以前、このブログにも中国の「豆豉」に付いて触れた事があるのですが、花渓区の農貿市場で売っている「豆豉」も、原料は「大豆」と云う事ですが、売っている人に聞いたところでは、「豆豉」は、大豆を発酵させた後、普通は乾燥させ作るそうですが、ここ花渓では乾燥しない物を「豆豉」として売っています。普通は乾燥するのですが、何故乾燥しない「豆豉」を売っているのか、その理由は良く分かりません。乾燥させない物をより好むと云う嗜好の問題なのかもしれませんが。普通発酵させた後、乾燥させるのは、より保存が効くから、より長持ちするからと思われますが、乾燥しなけば、より発酵も進み、余り日持ちはしない様に思いますが、どういう訳か花渓では、乾燥させない「豆豉」を売っています。

 

向かって左の写真は日本納豆。右の写真が貴陽市花渓の農貿市場で売られている「豆豉」。日本の納豆の様には糸は引きませんが匂いは日本の納豆と同じような匂いがします。最近貴陽市内で出来たスーパーでは、中国で作られた日本の納豆を売っています。三パックで9元。

 

花渓で売られている「豆豉」は、この様に日本の納豆に近いです。日本の納豆の様に糸は引かないのですが、匂いは日本の納豆その物です。

 

中国の「豆豉」は、大豆を発酵させた後、乾燥させる様ですが、普通は、中国の「豆豉」は、この写真の様になります。炒め物を作る際に、調味料として用いたり、煮物等を作る際も、調味料として入れたり、鍋料理などにも使う等、広く使われる大豆の加工食品の様です。

 

上の二枚の写真を見比べると花渓で売られている「豆豉」と、普通に中国で見られている「豆豉」の違いが良く分かります。原料は大豆だそうですが、発酵させた後、乾燥させないそうです。当然のことながら、乾燥した普通の「豆豉」も売っています。ざっと見た感じですは、花渓でも、矢張り乾燥した「豆豉」が多い様です。

 

貴州省には、この様に「豆豉火鍋」の店も多いです。日本でも一部の地域では「納豆汁」と云う味噌汁の一種があるそうですが、「豆豉火鍋」の匂いは、正しく納豆汁の匂いがします。また、家庭などでも「豆豉火鍋」を良く作るとの事です。

 

日本にも「塩納豆」、「大徳寺納豆」と呼ばれる物があり、これは早くは「奈良時代」に、或は「平安時代」に、禅僧等により中国から日本にもたらされた物と の事です。平安時代の木簡には、「豉」と云う文字が記載されているそうですが、これはまさしく中国の「豆豉」との事です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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