中国貴州省とそこで暮らしている苗族トン族等の少数民族を紹介しています。

日本人には余り馴染みのない中国貴州省と、今私が一時滞在中の雲南省や大理白族自治州大理古城について

雲南省の塩造り

2013年02月18日 | 少数民族の食べ物

雲南省の各地では、意外にも多くの場所で塩が採れるようです。雲南の塩は岩塩ではなく井戸などから汲み上げた塩分を含んだ水を煮詰めて造る所が多いようで、先日訪れた雲南省のある小さな古い村では、ちょうどその塩を作ってました。

何でも冬の時期は、井戸から汲んだ水の中に多くの塩分が含まれているので、主に冬の時期に塩つくりをするのだそうです。夏の時期は、汲み上げた水の中に含まれる塩分の量が少ないので、夏場は塩造りはしないそうです。かってはこの村も製塩産業で大変に栄えたそうですが、今でも塩を造っている家は5,6軒だそうです。また、この家の人の話では一冬に6,7回塩つくりをすると話していました。

塩分を含んだ水を、大なべに入れ大きな竈で煮詰めている所。燃料はマキ。

 

大鍋に入れて煮詰め始めて5,6時間経ったところ。約8,9時間で塩が出来上がるそうです。

 

燃料にはマキを使っていますが、なんでもこの村の製塩の歴史は約2千年にも及ぶそうです。また、マキを使い製塩することもあり、周辺の山々は禿山となってしまったそうです。出来上がった塩はこのような形にして固めた後、さらに塩の中に含まれている水分を抜いて乾燥させるために下から炭火で暖めるそうです。この作業をきちんとやらないと形も、直ぐに崩れてしまうそうです。なお、造られた塩がこのような大きさ、形をしているのは、観光客が買いやすい大きさにしたからだそうです。昔は塩一塊の大きさ、形も決められていたそうで小さなバケツ位の大きさだったとの事。

出来上がった塩は、このような形にしてさらに炭火の上で水分を抜くため乾燥させる。

出来上がった塩。一個10元で売っていました。当然私も買いました。

塩つくりをしていた女性。
雲南省大理の祭り3月3日の際には、この塩を売りに大理まで行くそうです。

中国の貴州で暮らし始めてから、ずっと自然塩を探していましたが、貴州などでは見かけませんでした。貴陽市には外資系のスーパーもありますが、そこでも化学的に造った塩しか売ってません。中国の塩はヨードなども入れた化学合成した塩なども多いです。中国に来てからは毎年冬になると雲南省に避寒に出かけていますので、雲南省などのスーパーや市場などでも自然塩が無いかどうか注意して見ていたのですが、今迄雲南省なども自然塩は見かけたことはありません。塩は中国の貴州などでは一袋2元。以前は1.5元でしたが値上がりして、今は2元です。

雲南省楚雄市石羊鎮の塩造り

 

 



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