中国貴州省とそこで暮らしている苗族トン族等の少数民族を紹介しています。

日本人には余り馴染みのない中国貴州省と、今私が一時滞在中の雲南省や大理白族自治州大理古城について

貴州省少数民族の腌魚・腌肉について

2019年03月20日 | 少数民族の食べ物

貴州省に住むトン族や苗族の特色ある食べ物の一つに腌魚・腌肉と云う物があります。一種の保存食です。私の手元にある新漢語林(電子辞書)で腌と云う言葉の意味を調べると「酢漬けの肉」「塩漬けの肉」との説明があります。また、現代漢語大辞典(電子版)で腌を調べると「塩漬けにした食べ物」とあります。中日大辞典(電子版)で「腌魚」の意味を調べると「魚の塩漬け」「魚を塩漬けにする」とあります。

貴州省に住む少数民族であるトン族壮族苗族の村で見かける腌魚・腌肉は、この様な説明とは可成り違います。中国語検索エンジン「百度」で「トン族の腌魚」として検索すると、その作り方等が載っています。また、私の手元にある「从江風物誌」と云う本の中には、矢張りトン族の腌魚の作り方について可成り詳しく、その作り方についての記述があります。

それに拠れば、先ずコイ等の魚の内臓を取り出し、塩、酒等で揉み、その後少しの間乾燥させる。その後、更に唐辛子、糯米、酒、花椒等を加え、桶に入れて漬け込むと説明してあります。大体二、三か月経つと食べる事が出来るそうです。何でも、中には10年経った物や20年も経った腌魚もあるとの記述もあります。

また、貴州省では腌魚だけでなく、豚肉の腌肉もあり良く食べられている様です。そのママでも食べる事も出来ますが、焼いて食べる事も多い様です。

 

これが貴州省黔東南苗族トン族自治州の「腌魚」です。農貿市場でよく見かける食材の一つで、以前は各家庭で必ず作っていたそうですが、今では市場で買う人も多いとの事。

 

このままでも食べる事も出来ます。

 

こちらは豚肉の腌肉です。

 

 

湖南省に住む苗族やトン族も同じように腌魚や腌肉を作るそうですが、以前は必ず杉の木で作った木桶に入れて漬け込んだそうです。

 

焼いて食べる事も多いとの事。私は何方かと云えば、この様に焼いた方が好きです。

 

貴州省ある「壮族」村の祭りの際に御馳走として出された「腌魚」と「腌肉」ですが、ここでは焼かないで食卓に上りました。焼かない物もナカナカ美味しいです。

 

 

 

以前貴州省の料理は何故にかくも辛いかについてブログに書いた事があります。中国で辛い料理と云えば今では四川料理を思う浮かべる人が多いと思いますが、実は貴州省の料理も、それに負けず劣らず辛いのです。

貴州の料理はなぜ辛いか   https://nihaocn.exblog.jp/12089821



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