IPSO FACTO

アメリカの首都ワシントンで活動するジャーナリストの独り言を活字化してみました。気軽に読んでください。

フィラデルフィアにて

2006-07-06 13:44:49 | Weblog
親友に会うため、フィラデルフィアに行ってました。フィラデルフィア近郊のブリン・モアーという町に住む(ややこしいスペルなんだけど、ウェールズから来た移民達によって開かれた町らしい。なるほどね)友人夫妻と2晩連続で会い、何年ぶりかの再会を本当に楽しんだ。ロシア出身の2人とは99年頃にボストンで知り合い、2人は一度ロシアに帰ったんだけど、やがてカナダの永住権を取得してトロントに住み始めた。そして、だんなのジェネがフィラデルフィア近郊の病院で勤務医として働きだした。奥さんのエレナも元気そう。6年前の僕の誕生日に、彼女が塩漬けトマトを、そしてジェネがロシアン・ストアで買ってきたウォッカを持ってきて、夜明けまで飲んでいた思い出がある。もちろん、僕は最初の数杯でギブアップしたけど…。

独立記念日の夜、2人の自宅で夕食をご馳走になった。娘のアリッサも11歳になって、今は水泳に夢中らしい。ジェネがアメリカ国内で医師として働くために必要な試験の勉強をしていた頃、当時5歳くらいだった娘の話になって、「娘だけはアメリカかカナダで教育を受けさせてやりたい」と僕に言ったのを今でも覚えている。もともと20代の頃に軍で数年を過ごしたジェネだけど、彼の友人の中にはチェチェンで戦死したりした者もいて、別の友人がベスラン学校占拠事件の鎮圧に動員された時に、「娘をロシアには戻したくない」と本気で考えたそうだ。学校の友達のことを楽しそうに僕に話してくれるアリッサを見ていて、ジェネとエレナに「本当によかったね」と言いたい気分だった。

そして、夕食の最中に東京から僕の携帯電話に電話が。北朝鮮のミサイル発射を一報をそこで聞き、とりあえずフィラデルフィア市内のホテルに戻って仕事を再開することになったんだけど、電車を待つまでの間にエレナがロシア初のニュースを要約してくれて、数時間後のラジオにも凄く役立った。アメリカ各地で独立記念日を祝う花火が打ち上げられ、スペースシャトルも無事に打ち上げられ、東アジアでは7発以上のミサイルが打ち上げられていた…。休暇先でも仕事になってしまったけど、明日からワシントンでまた頑張ります。そして、機会を見てまたフィラデルフィアを訪れようと思う。ボストンとニューヨークを足して2で割ったような町。「ライフ」と「ボアダム」が同義語にしか思えないワシントンより、はるかに魅力的な町だし。

写真:友人夫妻と一緒に撮った一枚。真ん中は5ヶ月前に生まれた次女のマリア。(アリッサが撮影)