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「戦争を知る」とはどういうこと? 終戦記念日に考える

2009年08月15日 | 意見ピックアップ
8月15日は終戦の日(終戦記念日)。

64年前の今日、昭和天皇が国民に終戦を告げる「玉音放送」が行われてポツダム宣言の受諾が表明されました。
これを受けて日本軍は戦闘行為を停止・全面降伏し、全体で400万人以上、日本人だけでも210万人以上の犠牲を出したと推計される太平洋戦争は終結を迎えました。

長い年月の経過により当時のことを知る人が減って、戦争のことが語られる機会も少なくなっています。
このまま、日本が経験した戦争の記憶や知識は忘却の彼方に消え去ってしまうのでしょうか。

ニュース畑では、「まもなく終戦記念日です。私たちはこの戦争についてもっと知るべきではないでしょうか。」という話題が掲載され、これに200件を超える意見・返信が寄せられました。


(画像をクリックするとニュース畑の記事に移動します)


意見の選択肢は「戦争についての知識と記録をより深めて広めるべき」「現状のままでよい」「その他、どちらでもない」が挙げられていますが、実に64%の意見が「戦争についての知識と記録をより深めて広めるべき」に寄せられています。

どの選択肢の意見も、戦争と平和な日常生活の関係について考えさせられるものばかりでした。その一部をご紹介します。

まずは「戦争の知識と記録をより深めて広めるべき」という選択肢の意見から。率直に戦争の実感がないことを告白しながらも、見識を深めることの意義を認める意見です。

戦争についての知識と記録をより深めて広めるべき
終戦記念日には何の思い入れもありません。
でも、そういう日じゃないと、あの戦争を意識する機会が少ないのも事実ですね。
一方的に日本を悪者に仕立て上げるマスコミや教科書なんかじゃなく、自分から積極的に真相を追究する姿勢は良い事だと思います。
匿名投稿者

また、今は戦争に関するタブーがなくなり自由に議論ができるようになってきているので、理解を深めるのに適している状況だとの意見もあります。

戦争についての知識と記録をより深めて広めるべき
私が青年の頃には、結構タブーがあったけど、今は日本の核武装論とか出てきて、かなり自由に議論できる雰囲気。各国を見てみると分かるが、この状況は、当たり前のものではない。
 私も第二次世界大戦で、なぜあんなに人を殺せたのか不思議な感じがする。なので、こつこつと調べている。
 たしかに、生き証人は少なくなったけど、戦争を防ぐのは我々。こうして、時に振り返るのは、いい事だと思う。
匿名投稿者・会社員/男/50代/関東)

さらに、今の日本人の国防意識の低さは先の戦争と向き合っていない証拠ではないか、との意見もあります。

戦争についての知識と記録をより深めて広めるべき
戦争=悪という認識を解き放たない限り「真実」は見えてこないだろう。
また、核兵器=悪という認識を解き放たない限り「国防」は語れないだろう。
更に、「自国を自国」で守るという認識を持たない限り「自主独立」にはならないだろう。

戦争についての知識と記録をより深めて広めるべき、というのならば、その前提に「日本は戦争で悪いことをした国である」という前段でのスレ込みは極力排除しなければならないだろう=未来永劫日本民族は世界に対して謝罪をし続けなければならないという「思想」につながるからである。

先の戦争を肯定する論と否定する論があるが、何故あの戦争をしなければならなかったのか、ということの事実と、その背景をしっかりと考察しなければならないと思う。
そのことは「国を守る=国民の平和と安全を守る」ということに帰結するものと思う。

現在の日本人の「国防意識」の低さは、先の戦争に対して正面から向き合っていないということを如実に表していると思う。
northernbear_2009さん)


「戦争を知る」とはどういうことなのか、「戦争についてどう考えるべきなのか」については、このような意見がありました。医療や失敗学の例を出して分かりやすく説明されています。

どちらでもない、その他
医師が患者に感情移入し過ぎると治療が難しくなるように、『戦争の悲惨さ』ばかりに感情的に捕らわれると、却って平和を損なう結果を引き起こす可能性があります。

失敗に学ぶことは重要ですが、『後悔』や『自己嫌悪』といった種類の感情は改善に役立たないどころか、冷静に判断する思考を阻害する事すらあります。

『失敗学』というのがありますが、失敗学では自らの失敗だけでなく、他者の失敗について学ぶことで、自らの今後に役立てようと言うものです。

戦争についての失敗を学ぶなら、却って他者の失敗を研究する方が客観的に見れる分、より効果的なのではないかと思います。

特に『現在進行形で侵略されて悲惨な目にあっている国(民族)の例』などは今の日本では特に必要ではないかと思います。
(「リュート」さん・男/40代/関東)


戦争についての見識は「現状のままでよい」という意見にはこのようなものがありました。戦争体験者の話をよく聞いて考えた上で述べられており、とてもズシリと来る意見です。

×現状のままでよい
私は40代ですが、子供の頃は学校の先生のほとんどが戦時中の実体験を生々しく語ってくれ、両親、親戚にも戦前、戦中、戦後の話を何度も聞かされたものです。赤紙や学徒出陣した従兄弟、満州や沖縄へ赴いた伯父などの話も聞かされました。

どのような世代に向けて問いを投げかけていらっしゃるのかは分かりませんが、結論を言えば、実際に経験した人でなければ戦争の真実は語れない、ということです。文字や写真、そして映像の中の知識だけで語っては駄目。祖父母自体が戦後生まれの世代の元で育った今の子供、若者たちに、第二次大戦の悲惨さや戦後の平和の尊さを教えようとするのは無理があり、またそれは必要でもありません。それならば、パレスチナとイスラエルやイラク、アフガニスタン、ソマリアやスーダンで今行われている現実の戦争(あるいはそれに近いもの)から学ばせた方がよいと思います。

知識で「戦争反対」を叫んでいる人たちを見、憲法9条や集団的自衛権についていつまでもごちゃごちゃ言っている政治家、学者を見、経済が底を脱したと喜んでいる企業、財界のトップたちを見、海外旅行客で混み合っている空港のニュースを見ていると、それだけで『日本は平和だなあ』と感じています。

今でも親が言っている言葉がありますので参考までに。
『日本ちゃ何も無い国ながだいうことだけは覚えておかれや』。
(日本は何も無い国だということだけは覚えておけよ)
匿名投稿者・男/40代/中部)

このほかにも、多くの意見が寄せられています。終戦記念日をきっかけに、「戦争」について今までとは違った角度で考えてみてはいかがでしょう。もしかすると、そうした試みが私たちから戦争を遠ざけてくれるのかもしれません。


意見の引用元記事はこちらです。

まもなく終戦記念日です。私たちはこの戦争についてもっと知るべきではないでしょうか。

また、ニュース畑では下記の記事でも戦争に関するご意見を募集中です。

「被爆国として核武装すべき」田母神氏が原爆の日に広島で講演 被爆者の心情に配慮すべきだったのではないでしょうか?
オバマ大統領「核兵器の使用に道義的責任」 あなたはオバマ大統領に広島・長崎に来てほしいと思いますか?



* 当記事に掲載されている意見はニュース畑の利用者による投稿であり、ニュース畑編集部の意向を反映したものではありません。記事の編集方針はこちらをご覧ください。
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