不妊治療の一手段として位置づけられる代理母出産は、日本での法整備が進んでおらず、海外で施術を受ける人や、日本の法律の「穴」をついて国内で実施する医師が後を絶ちません。そのため、代理母出産の事実が公表されるたびにマスコミでも大々的に取り上げられ、賛否両論の議論が白熱しています。
遅々として法的な議論が進まない中、実際に母娘間で代理母出産して男児を授かった親子が、記者会見を開いて代理母出産という選択を選んだ人々を見守ってほしいと訴えました。
ニュース畑には、この記事を読んだ histoire_juin さんから「『子持つ道閉ざさないで』代理出産の母娘が会見 あなたは代理母出産に賛成ですか、反対ですか?」という投稿が寄せられました。投稿者も、「自分も子供が産めない体と分かったら、どういう選択をするのだろうか?」と自問しながら、代理母出産の是非を問うています。
この投稿に、「代理母出産に反対」との立場をとる意見は45%(21コメント)と、「賛成」の28%(13コメント)を上回りました。また、倫理的な問題も多く含む難しい問いかけであることを反映してか、「どちらでもない、その他」を選んだ意見も、28%(13コメント)と一定の割合を占めています。
代理母出産の賛成派からは、不妊治療も医療の一環であり、傷病の治療と同一線上にあると考えるべきだと指摘するほか、反対派が「自然の摂理」を主張するなら、子孫を残したいという「動物の本能」も自然の摂理として考えるべきではないかとの声があがっています。
子宮を失った女性からは、子供を持つ手段の選択肢のひとつとして残してほしいと、切実な気持ちが寄せられています。
一方、代理母出産を反対する意見には、いくら科学技術が発展したとしても、生命の誕生という領域に人間による技術が立ち入るべきではないとする視点がありました。
さらに、代理母出産を取り巻く経済的なマーケットがある現実から、不妊治療という視点ではなく、社会全体で考えるべきテーマだとする意見がありました。
選択肢として「どちらでもない」を選んだ意見には、行政が積極的に法整備を進めないことに対する苛立ちがありました。
科学技術の発達により、これまで想像もできなかった医療技術が開発され、臨床現場への応用が進んでいます。そんな現代でも、やはり「人の誕生」に関わる技術は、倫理観や宗教観、自分が置かれた状況によって見方が変わってきます。複雑な問題であるからこそ、法整備を進めるにあたっても、より多元的で深い議論が必要なのではないでしょうか。
ニュース畑では「『子持つ道閉ざさないで』代理出産の母娘が会見 あなたは代理母出産に賛成ですか、反対ですか?」という話題で意見を募集しています(意見投稿の締め切りは12月22日0時です)。みなさんの考えを聞かせてください。
* 当記事に掲載されている意見はニュース畑の利用者による投稿であり、ニュース畑編集部の意向を反映したものではありません。記事の編集方針はこちらをご覧ください。
遅々として法的な議論が進まない中、実際に母娘間で代理母出産して男児を授かった親子が、記者会見を開いて代理母出産という選択を選んだ人々を見守ってほしいと訴えました。
ニュース畑には、この記事を読んだ histoire_juin さんから「『子持つ道閉ざさないで』代理出産の母娘が会見 あなたは代理母出産に賛成ですか、反対ですか?」という投稿が寄せられました。投稿者も、「自分も子供が産めない体と分かったら、どういう選択をするのだろうか?」と自問しながら、代理母出産の是非を問うています。
この投稿に、「代理母出産に反対」との立場をとる意見は45%(21コメント)と、「賛成」の28%(13コメント)を上回りました。また、倫理的な問題も多く含む難しい問いかけであることを反映してか、「どちらでもない、その他」を選んだ意見も、28%(13コメント)と一定の割合を占めています。
(円グラフは12月11日時点のものです。ニュース畑の記事はこちらです。)
代理母出産の賛成派からは、不妊治療も医療の一環であり、傷病の治療と同一線上にあると考えるべきだと指摘するほか、反対派が「自然の摂理」を主張するなら、子孫を残したいという「動物の本能」も自然の摂理として考えるべきではないかとの声があがっています。
「『身体機能的に無理だから諦めて』と言うのであれば、そもそも医療自体が必要無く『何かに祈っとけ』ってなるわけで。自然の摂理に抗うのが医学なんだよ?医療技術的にどうしようもない場合は諦めるしかないけど、方法があるのに諦めろとは冷たい。だいたい『自然の摂理・動物の本能』として動物は『自分の子孫を残そうとする』ものだよ。『自然の摂理』を掲げながら『動物の本能』を否定するというのは変」(combalsさん・男/30代/近畿)
子宮を失った女性からは、子供を持つ手段の選択肢のひとつとして残してほしいと、切実な気持ちが寄せられています。
「自分は子供はいらないと思ってました。だから産まないって。でも、実際子宮を失って、子供を産めない体になったとき、本当に悲しくなりました。産まないって思うことと産めないという事実はまったく別なものなんだなと、つくづく思いました。代理母出産は、選択肢としてあってもいいと思います。養子で子供を持つことはできますが、実子はもう持てないですから。可能性くらいは残して欲しいです。そう思うのは、いけないことですか?」(Kさん・女/40代/関東)
一方、代理母出産を反対する意見には、いくら科学技術が発展したとしても、生命の誕生という領域に人間による技術が立ち入るべきではないとする視点がありました。
「人間には、与えられた能力に自ずから限界があります。その限界の中で、いかに幸福な人生を送れるかを考えて毎日努力しているわけです。『自分の希望を満足させるためには、何をやっても構わない』 という考えは間違っていると思います。また、いくら医学が進歩したと言っても『命の誕生』を研究対象にすべきではありません。医学の進歩が本当に人間にとって幸せになるのかどうか、疑わしい典型です」(bettoraさん・男/50代/近畿)
さらに、代理母出産を取り巻く経済的なマーケットがある現実から、不妊治療という視点ではなく、社会全体で考えるべきテーマだとする意見がありました。
「赤ちゃんがほしい人たちの欲求を満たす以外に、その周囲にマーケットが広がっています。もちろん代理母が、他人であれば高額の報酬をもらことになりますが、卵子の提供を受ける場合にはその卵子提供者への報酬も高額です。赤ちゃんを産めない方が赤ちゃんを得る、ということは純粋に赤ちゃんをほしがる方々のだけの問題でないことを社会全体でも考えるべきです」(ryonaruさん・女/40代/海外)
選択肢として「どちらでもない」を選んだ意見には、行政が積極的に法整備を進めないことに対する苛立ちがありました。
「法整備をしないのはただの逃げにしか見えない。政治家はきちんと目の前の問題と向き合っていただきたい」(rokomettoさん)
科学技術の発達により、これまで想像もできなかった医療技術が開発され、臨床現場への応用が進んでいます。そんな現代でも、やはり「人の誕生」に関わる技術は、倫理観や宗教観、自分が置かれた状況によって見方が変わってきます。複雑な問題であるからこそ、法整備を進めるにあたっても、より多元的で深い議論が必要なのではないでしょうか。
ニュース畑では「『子持つ道閉ざさないで』代理出産の母娘が会見 あなたは代理母出産に賛成ですか、反対ですか?」という話題で意見を募集しています(意見投稿の締め切りは12月22日0時です)。みなさんの考えを聞かせてください。
* 当記事に掲載されている意見はニュース畑の利用者による投稿であり、ニュース畑編集部の意向を反映したものではありません。記事の編集方針はこちらをご覧ください。