滋賀年金者ジャーナル

全日本年金者組合滋賀県本部の公式ブログです。

年金問題 と 新自由主義

2013年01月18日 | 滋賀県本部
今日18日、「 きょうされん 」 ( 前身は 共同作業所全国連絡会 ) の 学習交流会 が 草津市内で 開かれ、

神戸大学の 二宮厚美 名誉教授が、 社会福祉 と 新自由主義について 講演しました。




二宮氏は、 「 昨年12月の総選挙により、 安倍政権の動向と国民全体の民意との間に、従来以上に 相当深刻なネジレが生じた。

このネジレは どこかで打開されなければならない。 是正されなければいけない。

現時点では、 このネジレの構造を 把握することが 最も重要である。

ネジレの中に、 ネジレを打開する新しいエネルギーが 出てくることに確信を持たなければならない 」
と 前置きした上で、

「 もし、 今年の参議院選挙で 昨年の総選挙のような結果が出た場合は、 ヤバイと思います。

まさに、 戦前の戦争前夜という状況になるという危機感を 持っています。

参議院選挙が 終わると 3年間は 選挙がない。

この3年間は、 自民党、 維新、 みんなの党などの 超反動勢力にとって 千載一遇のチャンスで、

この3年間を逃せば、 念願の憲法改正も 構造改革の徹底も 難しいという危機意識を持っている筈です。

現在、 安倍政権は、 参議院選挙後の選挙のない空白の3年間に向けて、

参議院選挙まで 下手な動きをとらずに、万全の態勢で乗り切ろうとしています。

夏までは、 公共事業をばら撒いてでも 見せかけでも デフレ不況の是正を はかり、

消費税の増税を しようとしています」
と、 参議院選挙の重要性を強調しました。

さらに、 二宮氏は、 新自由主義による社会保障破壊政策を詳しく分析し 、年金について 次のように 訴えました。

「 橋下は 年金制度の解体を 主張、 『 65歳から 国民年金を支給出来る時代では ない、

国民年金の支給開始年齢を 平均寿命の80歳まで 引き上げる 』 というのが 維新八策の原案です。

『 80歳までは 自分の蓄えで 食っていきなさい 』 というのが 橋下のプランです。

橋下に言わせれば、 『 平均寿命以上生きるということは、 長く生き過ぎるという事故に当たる、

事故なので、 年金 ( 保険 ) を 給付してやる 』 と 言うのです。

だから、 橋下の考えでは 、長生きは 『 リスク、事故 』 なんです。

だから、 国民が、 こんなくだらない男を 支持するというのは 誠に 不思議なことです。

支持するのは、 彼の正体を知らない 、見えていないからなんでしょう。

この橋下などの連中が、 安倍内閣を後押しすると、 安倍内閣は 従来以上に暴走して構わないわけです。

だから、 悪い方向から 安倍に 「 やれ!やれ! 」 と 言うのが、みんなの党 と 維新の会の役目なんです。

従って、 参議院選挙の後に、 障害者自立支援法廃止どころか、 念願の介護保険と統合路線という変な方向に持っていかれかねないという状況が あります。

これが、 新自由主義路線です。

この方向にむかって 『 社会保障改革推進国民会議 』 が 8月末までに答申をまとめることになっており、

年金、医療、介護、子ども手当 を 対象に 検討しています。

国民会議のメンバーが、 医療保険のきく範囲を限定する、 介護保険の使える範囲を限定する、 介護サービスの1割自己負担を2割自己負担にする、

年金支給開始年齢を65歳から70歳位に引き上げる等と、チラホラ言っている。

ここへ、 橋下が 『 年金は 70どころか 80歳まで 出すな 』 と、 怒鳴り込んでいったら、

70歳支給開始が 正論であるかのように 通用するということになる。

安倍政権は 『 参議院選挙までは 穏やかに 』 と 思っているかもしれないが、

政権と民意の間のズレは、 はっきりと 掴むことが できるので、 ここを しっかり睨んで、

『 打倒 橋下 』 という課題は 安倍政権の勢いを止めさせる上で 重要だと 認識して、この半年間を 頑張っていこう 」
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