2か月ほど前に某ヴァージンメガストアをのぞいたら、
各ジャンルで「500円均一」なる段ボール箱を見つけた。
チェックした中ですごく気になったのが「D.O Funk」なるアルバムだ。
先日もう一度のぞいたら「200円均一」になったので迷わず購入。
失礼ながら売れ残りの韓流CD、たぶん5年ほど前の作品だろう。
・・しかし匂う。匂うぞ、ファンクのかほりが!
外ビニールには歌手名「イ・ヒョンド」のシールが、そして
ジャケットをよく見るとフィーチャリング「han sang won」
と書いてある。これは誰?チャングムのおっしょさんかしら?
ともあれルックスから売出し中のアイドル歌手ではないかと
見当をつけて聴き始めたところ、このCDが大当たり!
イントロを飾るタイトル曲"DO. funk"はバリバリの
エレクトリックファンク。続く"U got the funk"も
みよよんボコーダーと平坦なラップにマイナーコードの
歌謡ボーカルが絡み、イイ味だしてるダンスポップ。
続く"BOOGIE NIGHT"はダンクラの「ブーギナイト♪」ではなく、
なんとなく”それ風”狙いの70年代ディスコ調だが、
4曲目と5曲目はうって変わって正調歌謡バラード。
しかしなんといっても7曲目が(タイトルは読めません)
この人のダンスポップ真骨頂という感じで素晴らしい。
おしゃれなバックトラックにキャッチーでメロウな節回し、
涼しげなシンセサイザーを絡ませながらラップも少々。
この歌、韓国ではシングルカットされたのかな?
ヘビメタラップの8曲目を経てポップロックな9曲目、
そして韓流エレクトリックファンクに回帰する10曲目に
エッジのたったハードコアラップ(?)の11曲目。
最後はフリーソウルとボサノバで爽やかに締めくくる。
曲名もほぼオールハングルでほとんど分からないが、
いなたいラップとヘタウマボーカル(失礼)の妙、
そしてファンクから歌謡までバラエティに富む楽曲のクオリティ。
絶対にこの人はタダモノじゃない!
で、さっそく「イ・ヒョンド」さんをネットで調べて驚いた。
彼こそは90年代前半に活躍したヒップホップユニット、
"DEUX"のメンバーではないか!
DEUXのソリッドな音は好きで、当時よくカセットで聴いたものだ。
ところがヒョンドの相方が亡くなり、その後どうしたかと思えば
アメリカへ行って音創りに励み、今や韓国音楽界の
押すに押されぬトッププロデューサーらしい。
(なんでも「カンフーパンダ」でピに曲を書いているそう)
ちなみに今作は既に10年前・1998年のリリースで、
ハンサンウォン(多分ジャケット後方に写っているおじさま)とは
このアルバムでヒョンドと組んだ大学教授兼ギタリストだという。なるほど~
思わぬところで音楽はつながっている、と実感した1枚でした。