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音の世界

「ノリのいい音楽」をテーマに、CDやライブの感想を綴ります。

阿佐ヶ谷バリ舞踊祭2009

2009-08-10 01:49:13 | アジア


8回目を迎えた阿佐ヶ谷バリ舞踊祭。
この催しが特に好きなのは、神社で行われるから。
神明宮という神社が最高の舞台装置となり、
踊りとガムランの奉納で独特の場をつくる。

いつも神が降りてくるような何かを感じるが、
今年は舞台となる神明宮が改修中につき
近くの小学校での開催になるという。
さて、「場の気配」がどう変わるか?

杉並第一小学校の校庭は神社の向かいで、
雰囲気は神社の延長戦上にあるようだ。
校庭の入口にはバリ風の飾りがささり、
舞台後方の黄色いジャングルジムからは
同色に塗った長い竹が何本も飛び出ている。
ステージ裏が緑濃い森なのも似つかわしい。

愉快なチョビ髭男がたくさん登場する"Gopala"に
少しひょうきんな仮面の舞"Jauk Manis"、
ジュディ・オングみたいな白羽根の人が舞う
創作劇の一部分"Ritus Legong"など
例年どおり充実のプログラムだったが、
やはり場のパワーは神社と異なるようだ。

恐らくそれを見越して今年は「番外編」と
銘うったのではないかと思うが、来年は
改修を終えた神明宮でぜひ観たい。

かくて神を感じる代わりに併設の屋台に気をとられ、
バリ風シャツやアジア調インスタント麺を買って
今年はさんざん散財したのでありました。
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バングラフェス連投ならず

2009-06-14 22:57:37 | アジア
お祭りウォッチャーの失策。

2回目を迎えるバングラデシュフェスティバル。
今年もチェックすべしと3日前までは覚えていたのに
未知の祭りを検索したりするうちに

・・忘れてました

3日経つとやはり忘れるトリ頭

ライブスケジュールも謎につつまれていた今回、
天気は悪くなかったようですが誰が来日してたのかなあ。
コメント (2)
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Dick Lee/stories

2009-05-24 02:29:20 | アジア

先週のタイフェスティバルで友人が目ざとく見つけてくれた
シンガポールのプロデューサー・Dick Leeのアルバム2つ。

ベスト盤"life"と他の人に提供した楽曲を集めた"stories"のうち
大好きな「花之色」が入っている"stories"を購入。

プロデューサーとしてのDick Leeはよく知らなかったが
香港の大御所が歌う曲はディック・リーっぽくない気がする。

お得意のシャバダバコーラス満開のダンスポップではなくて
静かなピアノソロで始まるしっとりしたバラードが多いが、
どんなジャンルにも対応できる才能があるからこそ
彼は作曲家として確固たる地位を築いたのだろう。

中でもやはり秀逸だと思うのが林憶蓮の「花之色」。
バックをいろどる控えめで美しいマイナートラックに
抑制のきいた切ないウィスパーボイスがからみつく。
アジア人ならではの叙情的なクラブサウンドは
Dick Leeとサンディ・ラムが生んだ珠玉の一曲でしょう。


↑色とりどりの花をあしらったジャケットが印象的な
「花之色」収録のアルバム「野花」(Wild Flower '92)。
カセット版しか持っておらず、今では聴けない。

残念ながら試聴できる音源がないので、
2人がコラボしたもうひとつの名曲を。

情人的眼涙(Lover's Tears)
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タイフェスティバル2009@代々木公園:3

2009-05-20 00:38:59 | アジア


【前回の続き】
さて翌日は友人一家とおおいに楽しんだあと
今日は早めに帰ろうと思ったが、大好きな
マンゴー飯(甘!)をもう一度食べてから
・・などとウロウロしていると夕方になり
また来てしまいましたステージ前。

せっかくだからRSのアーティストで未見の
カノムチーンさんを観ておこう。

超ミニ制服姿の彼女もアイドルらしく
タイポップスに日本語の歌を交え
一生懸命に楽しいステージを見せてくれるが、
彼女もさることながらステージの袖に控える
蛍光キミドリ色のダンサーが気になって仕方ない。

あの人達出てくるよね?また踊ってくれるかな?

じっと見ていると果たして昨日も見たヌーイと
カノムチーンのルークトゥンタイムが始まり、
ダンサー達が登場して賑やかに踊りだした。
バックも華やかだし2人は息もピッタリで、
即席ユニットのライブとはとても思えない。

調べてみるとカノムチーンは16歳、
可愛い上にしっかりしてるなあ!
2人ともますますのご活躍を、と願った
タイフェスライブでした。
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タイフェスティバル2009@代々木公園:2

2009-05-18 21:43:15 | アジア


【前回の続き】
夕方からはタイのメジャーレーベル、
RSのアーティストが3組登場した。

2組はロック系、1組がアイドルという布陣で
このアイドル、”ヌーイ・セニョリータ”が可愛い。
なんだか親しみを感じるのは同僚に似ているからか(笑)

ヌーイさんはバンドのボーカルということだが、
アイドルに鞍替えたのか、もともとアイドルバンドなのか。
よくわからないが、ぶりぶりのダンスポップが楽しい。

1組目が生バンドだったため、カラオケで歌う彼女は
どうしても見劣りしがちだが、MCとパフォーマンスが
しっかりしているのでじきに気にならなくなった。
これもアーティストの実力なのだろう。

さらに嬉しいことに、途中でルークトゥンタイムが入り
男女10名以上のドハデなダンサーをバックに
ノリノリの演歌を何曲も歌ってくれたのだ。
これこれ、私が求めていたのはこのダンサーですよ!

特に最後に歌った超有名そうな曲が耳から離れず
後で調べてみたところ、伝説の歌手・プンプワンの
"Pu chai nai fan"だった。ええ歌や~

RSの歌手は事前にノーチェックだったけれど、
実力派アイドル・ヌーイとダンサーの皆様を見られて
今年のタイフェスライブも大満足でありました。
【さらに続く】
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タイフェスティバル2009@代々木公園:1

2009-05-18 12:14:30 | アジア


めでたく10周年を迎えたタイフェスティバル。
GW明けのユーウツな気分を先延ばしにしてくれる
ありがたーいイベントだ。

今年は会場のレイアウトをかなり工夫したのか、
大層な人出にもかかわらず敷物を広げる空間も多々あって
気持ちよく会場を歩ける。タイ気分には少し肌寒いが
それでもシンハービールはウマい。

さて、タイフェスのゲストを事前チェックすると
ソウル好きの注目はYokee Playboyだ。
PVの第一印象は”オリジナル・ラヴ”。
どこか聴いたような歌だけれど、気に入った。

Phleng Nai Phleng Nung/Yokee Playboy

ちょっとお洒落なソウル、でもT-POP的には
メジャー路線じゃないから盛りあがりは厳しいかも?

ヨーキーの曲はクールで、ときに涼しげなフルートも入る。
R&Bらしくベースがうねリ、バンドの生音はヤワじゃない。

スガシカオ、ピチカート・ファイヴ、クレイジーケンバンド・・
日本にもドンピシャなバンドがありそうだが、思い出せぬ。
タイポップ臭がなく、日本語で歌っても違和感がないだろう。

このジャンルは一般受けしないだろうと予想したが
やはりお客さんのノリは今ひとつで、最後にゲストで登場した
Mr.Zを交えての一曲が一番盛りあがっていた。

自分好みの音楽なので惜しいなあと思うものの、
このバンド自体もなんだか微妙なのだ。
少なくともボーカルはCDで聴くほうがいいかも・・

しかも、PVの雰囲気とだいぶ違う小太りで愛嬌のある彼は
せっかくのクールな音楽性を台無しにしかねない
妙なオカマちゃん踊りやロボットダンスをくり広げ、
笑っていいのか真面目なのか皆目見当がつかない。
しかし、もっさりした緑色のジャージ姿を分析するうち
突如彼の思い描くビジュアルがひらめいた。

もしかしてジャミロクワイΣΣ(゜д゜lll)

そうか、そうだったのか・・と勝手に納得したが
あとで調べてみると好きなアーティストは
ヴァン・ヘイレンだそうで、謎は深まるばかりだ。

独自路線をつらぬくヨーキー・プレイボーイ。
70年代ディスコサウンド満載というアルバム第二作を
ぜひ聴いてみたいが、CDの再発はほとんど無いという
タイの音楽事情がうらめしい限りである。
【続く】
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LOVE TRAIN

2009-04-23 00:49:49 | アジア


タイ料理屋でカレーをぱくついていたら、
なんだか調子のいいイントロが流れてきた。

お、これは好みかも!と耳を傾けたら、
昔ハマりにハマったタイのヒップホップアイドル
”ジェー”ことジェットリンの放った1995年
屈指の名曲にしてダンスポップの最高峰(ほめすぎ?)、
"Love Train"ではないですか!

わ~、なつかしー

ということで家でCDを検索したら出てきました。

”ちゅ・ちゅらちゅら~♪”のノー天気なフレーズが
一度聴いたら頭にこびりついて離れない。
こりゃあヒットしたわけだ、と、サビの
「繰り返し」が持つ中毒性に身をゆだね、
またまた何度となく聴きこんだのでありました。

しかし残念ことに、ビデオをいくら探しても出てこない。
むかし確かに観た覚えがあるのですが・・
PV情報をご存じの方、ぜひご教授くださいませ。

【↓こちらは近年のライブ映像。”エグザイル”やってます】
http://www.youtube.com/watch?v=3P6BOFNkn4A
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灼熱のバングラテン@池袋西口公園

2009-04-20 00:52:15 | アジア
「富山ちんどん紀行」にようやく終止符をうたんと
昨年の日記を参照していて気がついた。
すっかり忘れていたが、いつの間にかボイシャキメラ
(=バングラデシュのお正月祭)の季節ではないか?
慌てて調べると、池袋カレーフェスは明日だ。間に合った!

今年もバングラデシュのスター歌手2人が来るらしいが、
紹介ビデオを見て気になったのが「シャッビル」さん。
甘くムーディーな声で穏やかに歌う姿が印象的だ。
彼の情報はないかといろいろ検索してみたが、
みつからないし歌のジャンルも見当がつかないので
実際に会いにいこう、そうしよう。

祭りのサイトを見ると、ライブは”3時から6時まで”に
行われるはずだが、案の定3時に行っても始まらない。
おなじみ大楽団の皆さまが登場し楽しませてくれるが、
いつになればシャッビルさんに会えるやら。

うろうろして時間をつぶすのもいいかげん疲れた頃に
いかにもプロっぽい男女2名がステージに現れた。
ギターを持った背の高い男性がシャッビルさんだろう。
サラサラ髪に眼鏡をかけて、ビデオより断然カッコイイ。

すると女性はもう一人のゲスト・ニシタさんか。
生ギターをバックに彼女が何曲か歌い、
その後はシャッビルのみで弾き語る。
おお~、やはり甘くイイ声の持ち主だが、
こういうアコースティックな芸風なのだろうか。

その後ニシタさんのステージがしばし続いたあと、
いよいよお目当てのシャッビルオンステージだ。
てっきり弾き語りかと思ったら、ぜんぜん違う!

エッジのたったバックトラック(=カラオケ)は
のりのりのバングラポップ、これは嬉しい驚きだ。
シャッビルさんは柔らかくも力強くコブシをまわし、
頻繁にステージの袖へ行きチューニングを指示しながら
ペラペラと饒舌に喋り、聴衆をあおり歌い続ける。

明るくキャッチーで、まるでタイディスコみたいな音曲に
ベンガルの若人達がどんどんヒートアップし踊り狂う。
アーティストを守るべく、主催者側はスクラムを組むように
こちらを向き、なにがなんだかわからない状態に。

こんなカオスの中でもシャッビルさんは極めて冷静だ。

観客のボルテージが上がりすぎたとみるや
すかさずステージ下でノートパソコンを繰るおじさんに
指令を出し、曲を一時的にストップさせる。

彼が「ちょっと待て、皆の衆」と言ったかは不明だが
恐らくクールダウンを呼びかけ、コール&レスポンスを始めた。

「4,3,2,1。エーーーオ!」 
・・え~~~お!!(大合唱)

一体感が高まったところで曲を再開、ウマいなあ!
なかなかのエンターテイナーとお見受けしました。
その後も調子のいい音楽が続き、「最後の曲です」と
披露されたのは”お嫁サンバ”のようなラテンバングラ。

いや~、気に入った!最後まで待った甲斐がありました。
熱い聴衆とともにアンコールを心待ちにしていると、
シャッビル兄貴はついに自らステージ脇のノートPCを
とりあげ、自分で頭出しを始めた。さすがだ。

一体どんな曲が入っているのかと遠くからPCを覗きこむ。
メディアプレーヤーに入っている曲目リストを知りたいが
怪しい日本人がジロジロ見るわけにもいかず、苦しいところだ。
パソコンの歌まるごと(ボーカル入りで)欲しいなあ~と
考えているうち、ポップロック調の曲も終わってしまった。

2度目のアンコールはないかと期待したが、
おじさんがノートPCをシャットダウンしてしまう。
あーあ、おじさん電源を落としちゃったよ。残念!

ライブの終わりをパソコンで知る、という
私的にユニークなコンサートではありましたが、
実によいものを聴かせて頂きました。
彼のCDを売ってくれれば買ったのに・・

まだまだ色々な引き出しのありそうなシャッビルさん、
またの来日をお待ちしております。
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K-20【帝都東京のおもひで】

2009-02-11 18:00:37 | アジア
【前回の続き】

小学校にあがった頃から少年探偵団シリーズを
むさぼるように読み始めた。あのおどろおどろしい表紙。
ヘンテコな怪人と名探偵の一騎討ちは息もつかせぬ面白さで
気がつけば本棚がまるまる二十面相で埋め尽くされたものだ。

少年探偵団にカブレ過ぎてマイ七つ道具をセレクトしたり
(その中にはホッカイロもあった。何に使うつもりだったんだ?)
アルミ箔でしょぼいBDバッジを大量にこさえたりと、
空想癖のある子供の暴走はとどまるところを知らない。

怪人二十面相の舞台はもっぱら首都。なので、東京の
麻布というところには寂しい原っぱの中にポツリと洋館が建ち、
女中さんにかしづかれた「ええとこのボン」が住んでいるのだと
自分なりに総括していた。いっぽう下町は薄暗く怪しげで
まだまだ空地が多く、ル○ペン青年や浮浪児も散見される。
それが現代の東京だと思いこんでいたのだ。

自分が小説の中で這いつくばるように歩き回った「東京」が
どうやら戦前の東京らしいと気づいたのは何年も経ってから。
そして映画を観てハッとした。子供のころ読書を通じて知った
「リアル東京」自体が一種のパラレルワールドだったのだ、と。

K-20の舞台である「架空都市・帝都」は”戦前”の空気を
残しており、江戸川乱歩の世界に案外忠実なのかもしれない。

【さらに続く】
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K-20鑑賞記

2009-02-11 03:45:53 | アジア
大好きな怪人二十面相の映画が公開されるとあって
ぜったい観ようと決めていた「K-20」。
原作はかの乱歩先生ではなく、他の方が書いた
オマージュ(?)とのことだが、どんな映画だろうか。

ときは1949年、第二次世界大戦が回避された
架空の都市「帝都」を舞台に繰り広げられる冒険活劇。
世間をさわがす怪人二十面相にハメられ、容疑者として
追われることになった遠藤平吉こと金城武の活躍を描く。

・・なるほどね、これは壮大なるSF作品だ!

戦争の起こらなかった東京は貧富の差が激しく、
軍警の力は依然強大だ。浮浪児があふれる一方
羽柴財閥のお嬢・松たか子のような金持ちも存在する。

パラレルワールドとしての東京は妙にリアルで、
マッチ箱のような下町にスラム街。かと思えば
工業地帯やナンチャッテ東京タワーもしっかり描かれ、
にび色がかった独自の世界をつくり上げている。
また、この種の大がかりなセットは中国で組むためか
はからずも上海テイストが滲みでるのが面白い。

そんな独特の世界で金城アニキが超人的な技を使い
ビルからビルへと自由に飛びまわり(アニキかっこいい!)、
二十面相が狙う「世紀の発明品」を悪の手から守ろうとする。
映画前半は犯人扱いされた平吉が官憲にズタボロにされるわ
浮浪児がやたらに出てくるわでブルーになるが、
後半はテンポよくギャグも盛り込まれてなかなか楽しい。

興味深いのが、パラレルストーリーだけあって
明智小五郎が変にクールで、婚約者も羽柴家の令嬢
「葉子」さんだったり(エッ、文代夫人じゃないの?)
小林少年が超カワイイながらもエリート臭ぷんぷんの
「イヤミな子供」だったりすること。そんな違和感もあるが
物語自体には考えさせられる点も多いこと。

例えば電気を遠隔で飛ばせるという巨大装置は
平和利用も軍事転用もできる。金城らはそれを
どう扱うのか?また、大戦を経なかった日本は
華族の支配が続き不自由な印象を受けるが、
この格差社会は今後どうなってゆくのだろう?

「ちょっとズレた東京」での”明智VS怪人”の闘いは
やはりねじれた結末を迎えるのだが、実は
江戸川乱歩バージョンの「プレ・二十面相」
誕生秘話と考えても微妙に辻褄が合うのがニクい。

これほど映画の原作を読んでみたいと
思わせてくれた作品も珍しい。原・原作とは
まるで異なるが、凝った作りの面白い映画だった。

【続く】
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Salsa & Salse/Sambasunda

2009-01-12 00:06:10 | アジア

池袋の老舗大型CD店・WAVEが本日で閉店するという。
WAVEといえば昨年2月、どのCD店よりも派手な
マイケル・ジャクソンのどでかい立体POPを作ってくれた
素晴らしい店舗であり、勝手に恩義を感じている。

まさか閉店するとは思わなかったが、感謝の意をこめて
閉店セールで仕入れた掘り出しモノをご紹介します。
*-----------------------------------------------*

インドネシアはスンダ地方の革新的ガムラングループ・
サンバスンダの3rdアルバム「サルサ&サルセ」。

昨年8月の来日公演では同アルバムからの曲は
ほとんど披露されなかったように思うが、
ガムランvsサルサという異種格闘技の域にとどまらない
オリジナリティあふれる逸品だ。

まずは1曲目、8分超の大作”TeamRisk”に耳がかたむく。
典型的なサルサながら、ドラムの音はほとんど聞こえない。
ピアノの代わりに木琴みたいに滑らかな音色のサロンを使い、
メロディラインはバイオリンとスリン(竹笛)で表現している。

サロンの音がなんとも涼しげなのと、サルサを特徴づける
情熱的な打楽器のビートをほとんど省いたことで
癒し系の「やわらかいサルサ」に仕上がっているが、
サルサのグルーヴが少しも失われていないのが素晴らしい。

また3曲目"Jaleuleu"に至っては、もはやサルサでもない。
グルーヴィーなサロンの旋律にウネウネしたボーカルが乗っかり
「ホイッ、ホイッ」と村人風のかけ声が合いの手を入れる。
斬新ながらメロディは極めて大衆的で分かりやすい、という
ライブで観たサンバスンダの印象そのままの現代民謡だ。

このグループが"すごいな"と思うのは、いわゆる
電子楽器に頼ることなく新しい音楽を生み出している点。
既存の民族楽器を使いながらも、「ディープな民族音楽」が苦手な
自分のようなポップスリスナーの耳をも捉えて離さない。

昨年の来日公演は興行的に成功とは言い難かったと思うが
サンバスンダには面白い音楽を創り続けてほしいし、
彼らの躍動感ある生演奏をまたぜひ聴きたいと思う。
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D.O funk

2008-12-01 00:01:20 | アジア


2か月ほど前に某ヴァージンメガストアをのぞいたら、
各ジャンルで「500円均一」なる段ボール箱を見つけた。

チェックした中ですごく気になったのが「D.O Funk」なるアルバムだ。
先日もう一度のぞいたら「200円均一」になったので迷わず購入。
失礼ながら売れ残りの韓流CD、たぶん5年ほど前の作品だろう。
・・しかし匂う。匂うぞ、ファンクのかほりが!

外ビニールには歌手名「イ・ヒョンド」のシールが、そして
ジャケットをよく見るとフィーチャリング「han sang won」
と書いてある。これは誰?チャングムのおっしょさんかしら?

ともあれルックスから売出し中のアイドル歌手ではないかと
見当をつけて聴き始めたところ、このCDが大当たり!

イントロを飾るタイトル曲"DO. funk"はバリバリの
エレクトリックファンク。続く"U got the funk"も
みよよんボコーダーと平坦なラップにマイナーコードの
歌謡ボーカルが絡み、イイ味だしてるダンスポップ。

続く"BOOGIE NIGHT"はダンクラの「ブーギナイト♪」ではなく、
なんとなく”それ風”狙いの70年代ディスコ調だが、
4曲目と5曲目はうって変わって正調歌謡バラード。

しかしなんといっても7曲目が(タイトルは読めません)
この人のダンスポップ真骨頂という感じで素晴らしい。
おしゃれなバックトラックにキャッチーでメロウな節回し、
涼しげなシンセサイザーを絡ませながらラップも少々。
この歌、韓国ではシングルカットされたのかな?

ヘビメタラップの8曲目を経てポップロックな9曲目、
そして韓流エレクトリックファンクに回帰する10曲目に
エッジのたったハードコアラップ(?)の11曲目。
最後はフリーソウルとボサノバで爽やかに締めくくる。

曲名もほぼオールハングルでほとんど分からないが、
いなたいラップとヘタウマボーカル(失礼)の妙、
そしてファンクから歌謡までバラエティに富む楽曲のクオリティ。
絶対にこの人はタダモノじゃない!

で、さっそく「イ・ヒョンド」さんをネットで調べて驚いた。
彼こそは90年代前半に活躍したヒップホップユニット、
"DEUX"のメンバーではないか!

DEUXのソリッドな音は好きで、当時よくカセットで聴いたものだ。
ところがヒョンドの相方が亡くなり、その後どうしたかと思えば
アメリカへ行って音創りに励み、今や韓国音楽界の
押すに押されぬトッププロデューサーらしい。
(なんでも「カンフーパンダ」でピに曲を書いているそう)

ちなみに今作は既に10年前・1998年のリリースで、
ハンサンウォン(多分ジャケット後方に写っているおじさま)とは
このアルバムでヒョンドと組んだ大学教授兼ギタリストだという。なるほど~

思わぬところで音楽はつながっている、と実感した1枚でした。

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ベトナムフェスティバル@代々木公園4

2008-09-21 17:31:17 | アジア

【総括】

ミー・リンさんの後はユー・ザ・ロックら3組のヒップホップ
アーティストを鑑賞し、その後は飲食にまい進することとなり
ステージを離れた。他のアーティストは音を聴いただけだが、
ベトナムフェスティバルの印象をなんとなく総括してみたい。

私がいろいろな国(特にアジア系)のポップスに惹かれるのは、
英米のポップスやR&Bが土台ながら、その国独自のメロディが
無意識に溶け込んでいるのが新鮮で面白く感じられるからだ。

どの国のポップスにも独特の「色」がある。
もちろんJ-POPもそうで、マーティ・フリードマンさんは
きっと日本独特のメロディが大好きなのだろう。

では今回のベトナムはどうかというと、意外なことに
「ああ、これがV-POPだなあ」と感じる部分が少なかった。
クセがないというか素直というか、正統なポップスという感じだ。

もちろんベトナムポップスの経験値が絶対的に低いものだから
確たることは何もいえないが、それを探究する意味でも
会場には食べ物だけでなく、CDを売る屋台が欲しかった!

また印象的だったのがベトナムのお客さんの温かさだ。
各国フェスティバルの会場では、ご当地の雰囲気が
よく表れて興味深い。独特のノリですぐに踊りだすのが
インド系、インドネシア、タイはたまたブラジルといった
南国気質の(?)方々だが、ベトナムの方々のノリは
どちらかというと東アジアなのだな、と思った。

皆で一緒に踊るわけではなくシャイだけれども温かく、
なんとなく日本人に通じるものを感じる。

ヒップホップでラテン系の日系人(?)3人組の
パフォーマンスがとてもよかった(お名前は失念)が、
おそらく彼らを初めて見たであろう多くのベトナム人の
お客さんの盛り上がりが非常によく、演じる側と観る側
双方に温かいものを感じた。

ということで初回から楽しませて頂いたベトナムフェス、
次回はご当地ポップスの屋台もよろしくお願い致します!

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ベトナムフェスティバル@代々木公園3

2008-09-21 17:30:05 | アジア

【国民的歌手登場の巻】

さて、いよいよ今回の注目ゲスト、ベトナムの
国民的歌手というミー・リン(My Linh)さんの登場である。

開会式での伝統的な装いを拝見し、私はてっきり
歌謡曲系のベテラン大御所シンガーかと思っていた。
ところが蓋をあけてびっくり、日本のロックバンド・
ジプシークイーンを従えてのライブは実にパワフルだ!

最近クラシックとの融合アルバムを出したという彼女、
クラシックのロックアレンジで幕を開け、次の曲では
AOR調の歌心あるR&Bで客席をノリノリにさせる。

観客とのコミュニケーションも抜群で、自ら客席をあおり、
立たせ、すさまじい声量で歌いまくる。バンドもかなりの大音量だが、
彼らと密にアイコンタクトをとり息を合わせて歌う彼女の声は
バックの音に全く負けておらず、ものすごいインパクトだ。

3曲目のバラードは恐らく彼女の大ヒットなのだろう、
会場につめかけた多くのベトナム人からひときわ歓声があがった。

彼女の音楽性やキャリアなどは勉強不足で分からないものの、
卓越した歌唱力とカリスマの持ち主であることはよく分かった。
生まれついての歌手とは、彼女のような方を指すのだろう。

30分程度の短いステージではあったが、ベトナムの国民的歌手・
ミー・リンさんの存在は、会場に居合わせた多くの日本人にも
広く知られることとなったのではないだろうか。

【続く】

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ベトナムフェスティバル@代々木公園2

2008-09-21 17:29:07 | アジア

【美しきアオザイと謎のMJ登場の巻】

強い日差しの照りつける開幕式のあとは水分補給。
まずはお約束の333ビールで喉をうるおし、
フランスパンを齧りつつステージや屋台を徘徊する。

次のターゲットは「アオザイファッションショー」だ。
世にアオザイファンは多いらしく、ステージに
モデルさんが登場するや観衆が熱狂的に迎え入れる。
しかしまあ、モデルさん達のスリムで美しいこと!

ショー前半のアオザイはモード系とでもいおうか
上衣の丈が短くあまりアオザイ感がないが、
後半は色とりどりの長衣に下はスリムジーンズという
素敵なコーディネイトだった。やはり衣を長くしてこその
アオザイではないのか。そして、アオザイプラスGパンは
現地でも着る人がいるのでしょうか?



しかし、なんといっても一番目を奪われたのは
ショーの合間に1曲だけ登場した謎の男性シンガーと
山岳民族みたいな衣装の女性ダンサー達だ。
歌は激しいポップロックで振りはマイケル・ジャクソン風、
いったいこの人誰なんだ!?何の説明もなく終わってしまったが、
こういう方をこそキチンと紹介して頂きたい(笑)

【続く】

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