池袋の老舗大型CD店・WAVEが本日で閉店するという。
WAVEといえば昨年2月、どのCD店よりも派手な
マイケル・ジャクソンのどでかい立体POPを作ってくれた
素晴らしい店舗であり、勝手に恩義を感じている。
まさか閉店するとは思わなかったが、感謝の意をこめて
閉店セールで仕入れた掘り出しモノをご紹介します。
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インドネシアはスンダ地方の革新的ガムラングループ・
サンバスンダの3rdアルバム「サルサ&サルセ」。
昨年8月の来日公演では同アルバムからの曲は
ほとんど披露されなかったように思うが、
ガムランvsサルサという異種格闘技の域にとどまらない
オリジナリティあふれる逸品だ。
まずは1曲目、8分超の大作”TeamRisk”に耳がかたむく。
典型的なサルサながら、ドラムの音はほとんど聞こえない。
ピアノの代わりに木琴みたいに滑らかな音色のサロンを使い、
メロディラインはバイオリンとスリン(竹笛)で表現している。
サロンの音がなんとも涼しげなのと、サルサを特徴づける
情熱的な打楽器のビートをほとんど省いたことで
癒し系の「やわらかいサルサ」に仕上がっているが、
サルサのグルーヴが少しも失われていないのが素晴らしい。
また3曲目"Jaleuleu"に至っては、もはやサルサでもない。
グルーヴィーなサロンの旋律にウネウネしたボーカルが乗っかり
「ホイッ、ホイッ」と村人風のかけ声が合いの手を入れる。
斬新ながらメロディは極めて大衆的で分かりやすい、という
ライブで観たサンバスンダの印象そのままの現代民謡だ。
このグループが"すごいな"と思うのは、いわゆる
電子楽器に頼ることなく新しい音楽を生み出している点。
既存の民族楽器を使いながらも、「ディープな民族音楽」が苦手な
自分のようなポップスリスナーの耳をも捉えて離さない。
昨年の来日公演は興行的に成功とは言い難かったと思うが
サンバスンダには面白い音楽を創り続けてほしいし、
彼らの躍動感ある生演奏をまたぜひ聴きたいと思う。