goo blog サービス終了のお知らせ 

音の世界

「ノリのいい音楽」をテーマに、CDやライブの感想を綴ります。

Salsa & Salse/Sambasunda

2009-01-12 00:06:10 | アジア

池袋の老舗大型CD店・WAVEが本日で閉店するという。
WAVEといえば昨年2月、どのCD店よりも派手な
マイケル・ジャクソンのどでかい立体POPを作ってくれた
素晴らしい店舗であり、勝手に恩義を感じている。

まさか閉店するとは思わなかったが、感謝の意をこめて
閉店セールで仕入れた掘り出しモノをご紹介します。
*-----------------------------------------------*

インドネシアはスンダ地方の革新的ガムラングループ・
サンバスンダの3rdアルバム「サルサ&サルセ」。

昨年8月の来日公演では同アルバムからの曲は
ほとんど披露されなかったように思うが、
ガムランvsサルサという異種格闘技の域にとどまらない
オリジナリティあふれる逸品だ。

まずは1曲目、8分超の大作”TeamRisk”に耳がかたむく。
典型的なサルサながら、ドラムの音はほとんど聞こえない。
ピアノの代わりに木琴みたいに滑らかな音色のサロンを使い、
メロディラインはバイオリンとスリン(竹笛)で表現している。

サロンの音がなんとも涼しげなのと、サルサを特徴づける
情熱的な打楽器のビートをほとんど省いたことで
癒し系の「やわらかいサルサ」に仕上がっているが、
サルサのグルーヴが少しも失われていないのが素晴らしい。

また3曲目"Jaleuleu"に至っては、もはやサルサでもない。
グルーヴィーなサロンの旋律にウネウネしたボーカルが乗っかり
「ホイッ、ホイッ」と村人風のかけ声が合いの手を入れる。
斬新ながらメロディは極めて大衆的で分かりやすい、という
ライブで観たサンバスンダの印象そのままの現代民謡だ。

このグループが"すごいな"と思うのは、いわゆる
電子楽器に頼ることなく新しい音楽を生み出している点。
既存の民族楽器を使いながらも、「ディープな民族音楽」が苦手な
自分のようなポップスリスナーの耳をも捉えて離さない。

昨年の来日公演は興行的に成功とは言い難かったと思うが
サンバスンダには面白い音楽を創り続けてほしいし、
彼らの躍動感ある生演奏をまたぜひ聴きたいと思う。
コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

サンバスンダ研究記:第二夜

2008-08-25 01:06:38 | アジア

【さらに続き】

CDを聴くと、やはりもう一度生で体感したくなる。
しかし2晩続けてズンドゥバは金銭的にも厳しい。
ナント当日券は前売りの倍額なのだ。踏みとどまれ、自分!
・・と自制しつつなぜか足は今夜も渋谷へ向かう。

実は昨夜のライブに100%満足したわけではない。
箇条書きで辛口なことを書いてしまうが、
ステージ構成にはかなりの疑問が残った。

1.サンバスンダはあくまでインストがメインなのでは?
  彼らにはパーカッシブな演奏がお似合いだ。
  スポット的に何曲かにボーカルが入るのはいいが、
  リタさんのボーカル曲が多すぎる印象だ。
  それもあってか、前半の演奏には若干荒削りな面も
  あるような気がした。(う~ん、このフレーズがピタっと
  決まっていればさぞやカッコイイだろうに!みたいな)

  それに彼女一人でずっとクネクネ踊りもちょっと寂しい。
  どうせなら何人かダンサーをつけて徹底的に
  ショウアップしたほうがよいのでは?

2.ゲストの演奏は決して悪くないのだが、失礼ながら
  いささか長すぎるように思う。ガムランが盛りあがって
  きたところでいきなり「休憩」ではテンションが下がる。
  ゲスト登場は最初のほうがよいのではなかろうか。

・・と不満を抱えたにも関わらずもう一度観にいったのは
やはり彼らの演奏が素晴らしいから。
特に前半の「猿」の曲と後半のジャンベを多用した
パーカッションとガムランの絡みが圧巻だった。
脳髄で感じる音楽とはまさにこのことだろう。

また2度観ることで、彼らの特質が少し分かった。
サンバスンダの魅力は4種類あると思う。

1つはパーカッション類の力強さである。
サンバスンダのキモは、ジャンベのお兄さんにあるとみた。
太鼓類(ジャンベやクンダン)の「ズンっ」という低音が
サンバスンダのグルーヴを引き締めている。
CDでは低音が聴きとりづらいが、実際に聴くとわかるのだ。

2つめは、インドネシア語特有のぺちゃっとした声質。
鼻にかかった独特の声でケチャっぽいかけ声をかけ、
村の祭りのようなワイワイとした楽しさを表現している。
彼らはさまざまな楽器を操るが、「声」も重要な楽器なのだろう。

3つめは、おそらくスンダ地方独自の旋律。
ベースがどんなリズムであろうが、
聴こえるのは竹笛やガムランのローカルな音階だ。
バイオリンを使おうがまったく印象は変わらない。

4つめは、分厚いパーカッション類の「キメ」が見事なこと。
すべての楽器が同じフレーズを奏で、ピタッと止まる。
一瞬おいて演奏をパッと再開する。カッコイイ!
サンバへギのそれを思わせるアフロチックなリズムに
太鼓3人衆の愉快な振り付けが視覚的にも楽しい。
リタさんのようにクネクネとは踊れないものの、
自然と身体が左右にリズムを刻み始める。

しかし最大の魅力は、これらがすべて一体化し
複雑極まる演奏ながら、聴いて楽しく気持ちがいいこと。
演奏する14名もノリノリで実にいい笑顔だ。
リタさんのボーカルも実はすごくパワフルかつメロウで
サンバスンダの演奏によく合うことに2回目で気づいた。

会場を見渡すかぎり残念ながら大入りとはいい難く、
業界関係の方が多数を占めている気もした今回のライブ。
sambasundaはヨーロッパでは定評があるようだし、
日本でやるなら一般の目に触れる機会の多い
野外フェスなども似合うと思うが、いかがでしょうか。

サンバスンダの曲はアルバムごとに全く違うそうで、
今回の演目も彼らのごく一面にすぎないのだろう。
彼らが再来日し、さまざまな顔を見せてくれることを願って・・

【了】

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

サンバスンダ研究記:CD編

2008-08-24 23:02:30 | アジア

【前回の続き】

ライブ会場にはサンバスンダのCDがずらりと並んでいる。
悩んだ末に「ベスト盤」と、今日のライブで演奏した曲が
多く入っているという最新作「ラワナの涙」を買ってきた。
よし、これでサンバスンダのエッセンスはつかめるだろう。

・・ところが。
翌日さっそく会社で(こっそり)聴いてみたところ、何かが違う。
CDのイントロこそライブのノリをほうふつとさせるものの
昨夜のパーカッシブな演奏は影をひそめ、
邦楽と聞きまごうばかりのゆったりしたお琴の演奏や
リタさんのボーカルが入ったまったり歌謡曲が続く。

もちろんこれはこれでクオリティが高いと思うけれど、
ライブで感じた圧倒的な高揚感に欠ける。なぜだ!?
ベスト盤と最新盤を二巡したが、どうにもピンとこない。
CDとライブは別物だという感を強くするとともに
sambasundaの音楽がますますわからなくなる。

【さらに続く】

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

サンバスンダ研究記:第一夜

2008-08-24 01:17:10 | アジア
【前回の続き】
インドネシアはスンダ地方の伝統音楽を現代風にアレンジするという
sambasunda、怒涛のズンドゥバとはどんな音楽なのか?
・・というわけで豪雨の中、向かうは渋谷ON AIR。

さて、ステージにはたくさんの楽器が並ぶ。
でっかいゴングにハンマー系ガムラン数基、
円形のおなべガムランに竹のお琴・アンクルンにカチャピ、
そして細長のタイコ・クンダン。(名称は自信なし)
14名の色鮮やかな民族衣装をまとった青年が
わらわらと登場し、おもむろに演奏が始まった。

・・!!??

このリズムを何と表現すればよいのだろう。
細長太鼓の音を聴いたのは初めてだが、
見た目も奏法もインドの楽器に近いと思う。
非常に重心の低い高速なグルーヴ!

ズンドゥバ、ズンドゥバ、どぅるるるる・・

ここにガムランの金属音、バイオリンの音色、
ひょろりとしたスリンの音、そしてアンクルンの
涼やかな音色が渾然一体となって、ものすごく
熱くてクールな(どっちだ)演奏をきかせる。

なんだかインドネシアらしいな、と思ったのは
ステージ構成がとてもゆったりしていること。
一曲ごとに英語の朴訥としたユーモラスなMCが入り、
そんじゃあいきましょかーという感じで
各人が楽器や位置取りを変えつつ次の曲が始まる。

インストの後はリタさんという煌びやかなドレスの
女性歌手が入り、踊りながらディープな民謡を歌う。
R&B風にゴリゴリ声を張りあげる歌唱法ではなく
細く高く身体とともに声をくねらせる感じで、
サンディーがマレー歌謡を歌っていた頃を思い出した。

いわゆるバンド的な楽器が一切ないので
自分の耳にはかなり民族音楽寄りに聞こえるが、
私は本来100%の民族音楽はあまり受けつけない。
にも関わらずスンナリ自分の耳に入ってくるということは
リズムがかなりアレンジされているのだろう。

40分ほどの歌と演奏の後休憩が入り、
日本人のゲストミュージシャン3名が登場した。
シンセとギターに長髪のフルート兼ジャンベの3名は
ニューエイジというか麻のしゃりしゃり感というか、
涼しげな音が小湊美和さんの声に無国籍感を与えている。
最後にサンバスンダの数名とセッションし、後半が始まった。

そして後半はアフリカ系パーカッションが炸裂!
ほんの少しサンバの匂いを感じたりもするが、
基本はインド~アフリカのリズムに近いようだ。
そこに交わるガムランの金属音がなんともいえない。
まったく知識がないので、どこまでが民族音楽で
どこからがコンテンポラリーなのかまるで分からないが、
他国の楽器が交ざっていようがまったく違和感がない。

細長太鼓3名の揃った振り付けも面白く、
ファンキーで実に楽しい。ああ、これこれ!
この怒涛のノリでもっとやって欲しい!!

さらにフィナーレは全員揃っての一大セッション。
面白いのが、リズム自体はバリバリ速いのに
彼女達の歌はゆったりした民謡であること。
なのに不思議と演奏にマッチしているのだ。

しかしリタさんの妖艶なクネクネダンス、これで
「踊ってください」といわれてもどうしたものか(笑)
メンバーはカチャーシー調に手をかざし優美に踊るが、
さすがにあの動きはまったく真似できない。

いやあ、どうしよう。言葉ではとても表現できないし、
どうしても記憶に留められない複雑な音楽。
でも、私の脳髄に鮮烈な楔をうちこんだsambasunda。

その不思議を探究すべく、CDを2枚購入。
サンバスンダの謎にせまろうではないか・・

【続く】

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

SAMBASUNDA、初登場!

2008-08-18 00:22:47 | アジア


屋外フェスティバルでの収穫の一つに「情報」もあるな、
と気づいたのはつい最近のこと。ブースをまわると
貴重なライブ情報の載ったチラシが地味においてあるので、
この手のイベントはなかなかあなどれない。
さて、今回のSAMBASUNDAの初来日公演
インドネシアフェスティバルの会場で初めて知った。

おお、サンバスンダ!

試聴でちょろりと聴いたことしかないけれど、
ガムランにサンバのリズムがミックスされた
実にユニークなサウンドだ。これを生で聴けるとは!

しかもチラシのキャッチコピーが秀逸。
「怒涛のズンドゥバ、ズンドヴァ!」
・・これを見て行かない手はあるまい(笑)

裏にあるサラーム海上さんの解説を読むと、
ライブは伝統音楽からレゲエ、そして創作舞踊と
なんでもアリ的要素が強いらしい。CDを持っておらず
申し訳ないが、ライブは別物ということで大丈夫かな?

遅まきながらオンラインでチケットを購入しようとして
またビックリ、「21日のゲストは小湊美和さん」

・・・み、民謡とコラボですか!?

期待と不安がないまぜになった怒涛のズンドゥバ、
今週のクライマックスでございます。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする