
中古CD屋を徘徊していたところ発見した
ブラジリアンファンクのコンピレーション、"FUNK BLACK RIO"。
CDをひっくり返してみたところ、裏面に添えてある
曲目ごとのひと口解説が素晴らしい!
いわく、「脳天を切り裂く熱いシャウト」、
「ブラック・ムーヴィーのサントラを思わせる
スリリングでドラマティックな展開」
「男の切ない背中を貫く太く重いベース・ライン」
「むさくるしい男共のゴキゲン・ライト・サンバ・ファンク」
「でかいアフロは伊達じゃない」「いぶし銀サンバ・ソウル」・・
濃いファンク好きなら間違いなく卒倒しそうな魅惑的な文章。
よくもまあ、これだけネーミングのバリエーションを思いつくものです。
キャッチコピーってこうやって書くのだなあ、
と別の意味でいたく感動し、”裏ジャケ買い”。
さて、音はというと・・本当に解説どおり!
いわゆる70年代ファンクにサンバのチキチキリズムが絡み合い、
形容しがたいグルーヴが生み出されています。
この年代のファンク好きにはたまらないアルバムではないでしょうか。
ブラジリアン・ミュージック・ディスク・ガイド
「ムジカ・ロコムンド」の小山さんによる
ブラジリアン・ファンクの歴史の解説が分かりやすい上に、
裏ジャケよりさらに詳しく真面目な楽曲ごとの解説も入っていて
その親切なアルバム構成にも感激。
ブラジルではファンク音楽が1960年代の
アメリカのブラック・パワー運動と並行して輸入され、
それが「ブラック・リオ・ムーブメント」に繋がり
ブラジル独自のファンクに発展していったそうです。
どおりで、といってはおこがましいですが、
ブラジルのファンク音楽には、当時から現在に至るまで
模倣などではない「本物さ」をビシバシ感じます。
解説をみてウナり、音を聴いて「なるほど~」
と納得の素晴らしい1枚です。