年明けから忙しく、週末も会社にへばりついている。
(オペレータ、緊急事態です!)
そんなこんなで、あろうことか今回のミッドナイトスターも
あやうく見逃すところだった。しかし、肉体疲労時にはファンクだ
・・と、煮詰まり気味の頭を抱えて向かいましたはコットンクラブ。
時間ぎりぎりに会場に辿りつくと既に席はほとんどなく、
ホントに後ろの後ろだ。しかし見づらい一方、よい点もある。
周りに気兼ねなく「勝手にダンスフロア」ができるのだ!
恥も外聞もなく、一人で終始踊りまくりである。
さて、ステージの面々が妖しげな黒装束を脱ぎ捨てると
生成り風の上着にジーンズという上品カジュアルの6名が現れた。
"Electricity"、"Wet My Whistle "、"Midas Touch" "Operator"と
重量級のエレクトリックファンクを惜しげもなく繰り出してゆく。
初めて観た際はあの”鼻つまみ声”が一体どこから出ているのか
気になったが、今やすっかり慣れてもはや全く気にならず、
「メンバーの一人」として私の中で完全に市民権を得ている。
以前は少しシャイな印象を受けたミッドナイトスターの面々だが
今回はステージングが非常に練られており、楽しさ倍増だ。
客席との緊密なコール&レスポンスに、フロント3名の
計算しつくされたステップ。ラップを含む曲間のつなぎも見事で、
往年のエネルギッシュなステージを彷彿とさせる。
演奏レベルの高さ、まとまりのよさは
前回とまったく
変わらないが、さらにショウの完成度が上がったと思う。
ベリンダ姐さんの激シブボーカルとボー・ワトソンさんの
ファルセットボイス。二人の絡みも見応え十分だ。
さらに、彼らの魅力はアップテンポにとどまらない。
途中からミディアムスローを差し挟む、その素晴らしさ!
スローなのにグルーヴィー、ゴムまりの如く弾むリズムに
溜息がでるほどメロウでロマンティックなメロディライン。
4名のピタリと揃ったコーラスの美しさに、ふだんバラードを
聴かない自分も中盤からウルウルと涙が出そうになってきた。
"Slow Jam"に陶然、"Curious"あたりで忘我の境地だ。
どうして世の中にはこんなに美しい音楽があるのだろう?
彼らは大学時代からバンドを組んでいるそうだが、
今なお元気いっぱいのベリンダさんの還暦パワー(失礼)と
成熟した大人の世界の絶妙な組み合わせに参りました。
今回ほど席を立ち去り難くステージをもう一度見たい、と
切望したことはない。それほど魂に沁みいるライブだった。
せめてどうしてもひと言メンバーにお礼を伝えたくて、
写真とCDを買いサイン会へとなだれこんだのであった・・
昨今の不景気はこの手のエンターテイメント業界を
直撃しているのではと個人的に気をもんでいるが、
こういうときこそイイ音楽を聴いて元気をもらいたいと思う。
コットンクラブのライブは今宵も最高でした。
本当に行ってよかった!