goo blog サービス終了のお知らせ 

音の世界

「ノリのいい音楽」をテーマに、CDやライブの感想を綴ります。

新春祝いチンドン絵

2009-01-03 04:18:55 | チンドン
正月そうそう実家で荷物の片付けを命じられ
昔のハガキを整理していたところ、約四半世紀ぶりに
謎のイラストが掘り起こされた・・なんじゃこりゃ!?

どうやら当時読んだばかりの「チンドン屋始末記」に
インスパイアされ、己の中のチンドン像を描いたらしい。
(といっても食い倒れ人形みたいですが)

茶色く変色したハガキの表を見ると
どこかに投かんしようとした形跡があるが、
一体どこに送ろうとしたのかまるで分からない。

しかも描いた日付は4.7、とある。当人は全く気づいて
いないが、富山ちんどんコンクールの翌日ではないか?
あまりの偶然に我ながら呆れたので、載せてみます。
ご興味ある方はのぞいてやって下さい。
コメント (13)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

チンドン楽隊が夢のあと

2008-12-11 00:01:06 | チンドン

お昼にふらふらと銀座に迷い出て驚いた。

明治期に創業した東のチンドン発祥の地・
広目屋の軌跡をたずね歩いて早や2ヶ月。
(→東京チンドン探訪記6ご参照)

角地のドトールコーヒーこそ健在だが、
第二期広目屋があったはずのエリアに
ポカリと大きな空地が現れ盛り土が見えている。

皆さん、そこからチンドン楽隊が出動していたのですよ!
とつぶやきつつ、往時をしのぶ衣装のカケラでも
落ちていないかと、つい中をのぞきこみたくなる。

変遷が激しいのか空地だらけの一帯だが
今度は何か建つのか、それとも不景気で建たないのか。
いずれにせよ明治は遠くなりにけり、だ。

せめて馴染みのドトールがなくなりませんように・・
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

素敵なちんどん・愛の言霊

2008-12-03 00:29:53 | チンドン
またまたコメント欄でご紹介頂いた素敵な演奏を。

ちんどん通信社 2008-名古屋大須

サザンの「愛の言霊」のちんどんバージョンが圧巻!
ゴロス(太鼓)が刻むトランシーなズンドコリズムと
サンバ楽器のアゴゴよろしく、かつお囃子風の鉦の音が
実にファンキー、ファンキヤー、ファンキエスト。
ブラジルのサンバヘギをも思わせるカッコよさです。

景気のよいチンドンの演奏はファンクに通じる、と
昔から勝手に思っているのですが、ちんどん版「愛の言霊」も
サザン流R&Bの最高傑作(だと思う)をうまく消化し、
和風ファンクを体現したような熱さであることよ。

・・と喜んでいたら、ちんどん通信社恒例の
年末公演のセットリスト(予定)にこの曲が!

う~ん、大阪へ聴きに行きたいが無理だなあ・・
ということで、せめてエールだけでも送ります。

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ブレイキングちんどん

2008-11-30 01:48:47 | チンドン
本日は忘れっぽい自分への覚書として。

コメント欄で来週チンドン関連の放送があるとの
情報をいただきました。ありがとうございます。

「吹奏楽のひびき~チンドン 路上バンドの楽しみ~」

NHK-FM。12月7日()21時30分~22時

懐かしいSP音源も使うそうで、これは外せません。
パーソナリティの中橋さんはチンドン界の方?
と思ったら吹奏楽界気鋭の作曲家らしい。

どんな視点から何が語られるのか、
Don’t Miss It!

コメント (13)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

青梅宿アートフェスティバル【総括】

2008-11-26 02:01:04 | チンドン

【前回の続き】

初めて訪れた青梅宿アートフェスティバル。
おそらく全体の半分も見ないで終わってしまったが
天候にも恵まれ街とお祭りの雰囲気が非常によく、
又ゆっくり青梅を訪れたいと思わせてくれた。
地元の方々もとても親切で、道に迷っていると
何かと丁寧に教えて下さったのが印象的だ。

投票用紙を受付している方に聞いてみたところ、
チンドン屋さん自体は以前より呼んでいるものの
今回のようなチンドンイベントは初めての試みだという。
次回も多分やります、との言葉に希望を託している。

この手のチンドンイベントでは、その地方の
若手のチンドン屋さんが活躍しているのが頼もしい。
今回は東京の若手・チンドン芸能社さんがリーダー的な
存在となり、企画などを一手に引き受けている印象だった。

また、チンドン屋さんは観客を楽しませるプロだと
改めて感じた。富山でもそうだが、審査結果や
授賞式の場さえ即興のエンターテイメントに仕立てて
笑いを誘う彼らの手腕にはいつも感心させられる。

主催する側もチンドン屋さんも準備が大変かと思うが、
第二回関東ちんどん選手権の開催を楽しみに待ちたい。

コメント (11)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

関東ちんどん大競演in青梅宿

2008-11-25 00:05:13 | チンドン

【前回の続き】

関東ちんどん選手権大会の授賞式が終わると、
通りの向かい側にある昭和レトロ商品博物館で
プロのチンドン選抜メンバーによるステージが始まる。

会場をひと目みて感激したのが、そのロケーション。
昭和レトロ商品博物館の2階が張り出しステージとなっており、
バスや車がびゅんびゅん通る大通りを隔てて向かい側の
小さな駐車場に椅子がしつらえてあり、そこから鑑賞する仕組みだ。
もちろん観客全員がおさまるはずもなく、歩道いっぱいに
残りのチンドン屋さんと一般客が入り乱れて一緒に観賞する。

10名乗ると床が抜ける(!)という微妙な強度の舞台に
出演者が慎重な面持ちで2階から次々と顔を出す。
まるでオープンな屋根裏をのぞきこむ印象で面白い。

司会を務めるのはMC上手なチンドン芸能社の奥様で、
ショウの途中でパトカーがわんわん唸りながら通りすぎても
絶妙な笑いでうまくかわし、きちんとステージを進行させる。

舞台には滝の家一二三親方をはじめ喜楽家のご夫婦、
あづまやさんなど面白いメンバーが勢ぞろいだ。
喜楽家親方のチャンバラや奥様名物のゴロスなど
短時間ながらも見どころ満載で、特に喜楽家の奥様と
ヒョウキンだけど歌の上手いあづまやさんとのデュエット
「銀座の恋の物語」がなんともおかしい。

最後は歩道に広がるチンドン屋さんを巻きこみ
全員でのぼり旗をかかげつつ盛大に合奏。
これぞスペシャルストリートミュージック!という
チンドンならではのパフォーマンスを見せてくれた。

いや~、期待以上に楽しかった!満足満足。

【さらに続く】

コメント (11)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

関東ちんどん選手権大会【授賞式】

2008-11-24 23:34:36 | チンドン

【前回の続き】

フリーマーケットやライブ、神社を参拝したりと
限られた時間を楽しんでいるとアッという間に
関東ちんどん選手権結果発表の時間だ。

メインストリートに大々的にアナウンスが流れ
審査発表の開催を告げるが、いくつかある会場のうち
どこがチンドンの総本山なのか皆目見当がつかない。

思わぬ事態に通りを走りまわり、やっとの思いで
チンドン屋さんが集結している場所を探し当てた。
そこは大きな駐車場で、すでに沢山の人がつめかけている。

人垣のあいだから中をのぞきこむと、おお、
ベテラン滝の家さんを筆頭に、富山のコンクールで見た
関東プロチンドンの面々が勢ぞろいではないか。
ちょうど数十名が一斉に合奏している最中で、
その迫力にギャラリーから拍手と歓声があがる。

その後、メガネをかけた話上手なMCの男性と
とぼけた味わいの執行委員会の役員さんが行う
授賞式は笑いに包まれたものになった。

優秀賞は女装姿も妖艶なちんどんよしのと北沢宣伝社、
そして最優秀賞はU―Stage(たぶんA組のほう)。
賞金は「青梅でしか使えない商品券」とのことで、
皆がズッコケるさまも面白い(笑)
賞を渡すほうも渡される側もユーモアたっぷりの
やりとりで、おおいに会場を沸かせてくれる。

最後は滝の家一二三親方の「よ~い」の掛け声で
ラストを締めくくる「四丁目」を全員で合奏。
チンドン屋さんは今日だけでなく、期間中ずっと
街をにぎやかしていたようだ。晩秋のお仕事は大変かと思うが、
とても温かみのあるよいイベントだと思った。

【続く】

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

青梅の空は蒼かった

2008-11-24 23:16:28 | チンドン

【前回の続き】

さて、青梅は「昭和」をテーマに町興しをしたらしく
いたるところにレトロな映画の看板があふれており、
趣旨に賛同したという赤塚不二夫さんの記念館もある。
そのうえ今日は賑やかなチンドン屋さんが通りを練り歩き、
さながら街全体がテーマパークのようだ。

また、手作りの小物を売るフリーマーケットや
一般の駐車場を使ったメインステージと屋台もほのぼのムード。
人出も多すぎず少なすぎずでとても気持ちよく
こんな小春日和に散策を楽しむにはうってつけだ。

住吉神社の階段やお茶屋さんの前では小規模な
ストリートライブも行われている。彼らが奏でる
テンプスやスティーヴィーワンダーには昭和の(?)
香りがありじっくり聴きたいところだが、こちらは
同時にチンドン屋さんも追っかけねばならないから忙しい。

プロのチンドン屋さんの町歩きは選手権を兼ねており
見た人の人気投票で優勝が決まるが、土地勘がないこともあり
どのチームといつどこで遭遇できるのかまるで予測がつかず
結局大半のチームは「現場」を見ることができなかった。

ああ、もっと朝早くから来るんだった!(悔)

来年はもっと攻略法を練らねばならない・・
【続く】

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

青梅でチンドン太鼓をたたくのだ

2008-11-23 23:48:03 | チンドン


先日、ふとしたことから「関東ちんどん選手権大会」を知った。
青梅市で行われるアートフェスティバルの一環らしく、
プロ・アマ合わせて22チームが青梅の街を練り歩き
人気投票やステージショーもあるという。絶対行かねばならぬ。
本当は10時の開会式から全て見たかったが、
よしなしごとを済ませたらかなり遅くなってしまった。

・・というわけで、開催場所もわからぬまま到着した青梅駅。
牧歌的な光景にひょっとして日にちを間違えたか?と一瞬あせったが
早速どこからともなくチンドンの音色が聞こえてホッとする。

駅を出てまっさきに遭遇したのは早稲田大学の風街宣伝社。
リーダーのお兄さんがなにやら口上を述べている。
「私達についてくるとチンドン体験ができます」・・
な、なに!?それは聞き捨てならない。ついてゆきますとも!

ところが、てっきりメイン会場に案内してくれるのかと思いきや
ついた先はなぜか酒屋とおぼしき大きな店舗の駐車場。
どうやらここでチンドンワークショップを行うようだ。
なるほど、ここが風街さんのスポンサーなのだろうか?

さて、「チンドン太鼓を叩いてみたい人」と召集がかかり
真っ先に手をあげた私をチンドン屋さんは見逃さない。
自分でもお調子者だと思うが、こんな機会はめったにあるまい。
記念すべきMYチンドンデビューだ。思いきってドーンと行くべし!

初めてちゃんと抱えたチンドン太鼓はずっしりと重く
鉦の音も鳴ったり鳴らなかったりと、まるで思うようにいかない。
しかしリーダーの手ほどきで「3分で叩ける」万能のリズムを仕込み、
ギャラリーに囲まれながらメンバーと共にしばし「たけす」を叩く。
青空のもとで体験チンドン、まさに至福のひとときなのだ。

よもや着いて早々チンドンの皆さまとセッションできるなんて
思ってもみなかった。楽しい企画を用意して下さった
風街宣伝社さん、どうもありがとうございます!

【続く】

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

川越でチンドン2008

2008-11-22 22:56:14 | チンドン


第5回小江戸川越素人ちんどんフェスティバル。
アマチュアチンドンチーム13組とプロ1組が
川越クレアモール商店街を練り歩きつつ
野外ステージでも披露する、地域密着型のお祭りだ。

昨年は寒さもあって野外ステージの演目をあまり見ず
スタバで暖をとっていたが、万全の防寒対策で臨む今年は違う。
1組目から欽ちゃんの仮装大賞みたいな「鯛釣り」の
演出にひきつけられ、かなりの時間を公園で過ごすことに。

さて、今年は演目に必ず「川越音頭」を入れることになった。
おそらく若干マイナーな(失礼)この歌を普及させるべく
作詞家の先生もお招きして大いに宣伝している。
チンドンの調べでブロードキャストされる川越音頭。
地元ならではのユニークな試みではないだろうか。

また、だんだんアマチュアチームの個性も分かってきた。
今や大御所の学生チーム・早稲田ちんどん研究会をはじめ
超ハイテンションでファンキーな高崎チンドン倶楽部、
スピーディな演奏で聴かせる富山のチンドンまいどはやに
歯切れよいMCの信州小諸与良チンドンバンド、
姐さんの小唄がさえる厩橋CHINDON倶楽部・・
それぞれに味わいがあり楽しく見せて頂いた。

そしてトリは唯一のプロ・みどりやさんだ。
黄門様の格好で現れた御年80の親方は太鼓を抱えておらず
「今年はあの音を聴けないのかな」と不安になったが
心配無用、ひとたびステージでチンドン太鼓を抱えるや
カキーン、と迫力ある鉦の音を響かせ元気いっぱい。
ピリリと辛口の口上も健在で、笑わせてくれる。

主催者の思惑どおり、イベントの後は近辺を徘徊。
薬屋の”口上”に乗せられてお高い風邪薬を買ったり、
「お歳暮品からつまらないものまで揃う」
(↑みどりや親方の口上。思わずウケてしまった)
丸広百貨店を物色したりと、クレアモール商店街を
大いに楽しんだのでありました。

さあ、明日は青梅で関東ちんどん選手権大会だ!
チンドン行事は続く・・

コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大阪チンドン夢紀行

2008-10-20 20:00:59 | チンドン
先週はチンドン楽隊の祖・広目屋さんを探し歩き
「街の変化は著しい」と実感したばかり。
そんな折、銀座歌舞伎座のリニューアルが伝わってきたが
大阪からもっとショッキングなニュースが!

道頓堀極楽商店街、来年3月で閉館へ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081020-00000548-san-soci

先々週にちんどん通信社さんの公演に行こうとした際、
極楽商店街にある憧れのちんどん茶屋・「飴勝」初訪問も
もちろんセットで予定に入っていたのだ。

今後どうなるのかな?

もし店舗が移転するとしても
ビフォア・アフターの飴勝参りは必須で、
どちらもぜったい見ておかねばならない。

「いつでも行ける」と思ってしまうと
なかなか果たせぬ夢もある。万物流転、
今年はかならず飴勝さんを拝もうぞ!

コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

東京チンドン探訪記1:プロローグ

2008-10-17 01:04:56 | チンドン
*今週の日記は六連作です。上から順にお読みください。

月曜日の続き】

自慢じゃないが、三歩歩けばすべて忘れる鳥頭。

ン十年前に読んだ「チンドン屋始末記」など忘却のかなたで
ページをめくるたび「ほほう」「へええ」と感心しきりだ。
その中で、非常に気になる記述を見つけた。

チンドンファンの方にはおなじみの史実かと思うが
関西では飴売りの口上を継承した「東西屋」が、
そして関東では広告宣伝の草分け「広目屋」が
明治期にチンドン屋の原型を作ったらしい。

「広目屋」の主人・秋田柳吉が繰り出す
楽隊入りのにぎやかな宣伝行列は当時の人々に
大人気だったそうで、屋号の「広目屋」はいつしか
チンドン屋を意味する普通名詞になったという。

その「広目屋(廣目屋)」が今も健在で、しかも
どうやら自分の勤務先の近くにあるようだとわかり、
がぜん興味が湧いてきた。よし、ちょっと見に行こう。

昔と今の広目屋を確かめる、それが今回の特命だ!

・・しかし現実は甘くなかった。

大阪から上京した秋田が最初に居を構えたという京橋も
銀座にある現オフィスの場所もすぐわかるだろう、と
ごく軽い気持ちで「東京ミニ歴史散歩」を始めたところ、
なんと一週間近くも泥沼にはまってしまったのだ。

【探訪記2へ続く】
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

東京チンドン探訪記2:広目屋の謎

2008-10-16 01:25:24 | チンドン
【探訪記1の続き】

「チンドン屋始末記」によると、秋田柳吉は明治18年、
(一説には21年)京橋は五郎兵衛町に最初の店を構えたという。
その後しばらくして銀座に店舗を移したらしい。

では、その京橋五郎兵衛町とは一体どこなのか?

京橋かと思えばさにあらず、現八重洲二丁目だという。
ひとくちに八重洲二丁目といってもエリアはかなり広く、
できれば正確な住所を知りたいものだ。

広目屋の住所を「京橋一丁目」としている文献もあるが
これは今でいう銀座一丁目のことで、すなわち
店舗移転後の住所なのだ。ああ、ややこしい!

混乱する頭をかかえつつ、まずは八重洲ブックセンター
(くしくも八重洲二丁目にある)で歴史散歩の本をあたる。

京橋から八重洲まで五郎兵衛町なる町名を探すが、
いっこうに見つからない。それもそのはずで
私が調べたのは江戸時代の古地図だった。

明治に入って東京府は何度も区画整理をしたらしく、
当時の東京駅~銀座近辺はすべて「京橋区」に属する。
つまり、京橋五郎兵衛町京橋一丁目は全く違う場所なのだ。
前者が広目屋発祥の地である現八重洲二丁目、後者が
明治33年(一説には30年)に店舗移転後の現銀座一丁目である。

よって、「京橋五郎兵衛町」の場所を知りたければ
秋田が店を開いた明治18年当時の情報こそが必要だと
昼休みが終わる頃にようやく気がついた。アア、時間切れ。

そこで、夕方以降もひき続き明治の文献をあたると、
江戸と明治の古地図をDVDで、さらに明治の主だった会社や
商店のありかを示す一覧がついたセット本がみつかった。

ここで気になる事実を発見した。広目屋の当時の住所が
現在の場所と少々異なるようだ。さらに移転したのかな?
あるいは事業を多角展開していた広目屋のことだから、
一部門がここにあったのかもしれない。

ともあれ明治中期の古地図のコピーを探すが、
1枚1500円もする上に立ち読みができない。これは厳しい!

かくなる上は、図書館で調べるしかない。
静かに決心して本屋を後にし、向かった先は・・

【探訪記3へ続く】
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

東京チンドン探訪記3:廣目屋を探せ

2008-10-16 01:20:57 | チンドン


【探訪記2の続き】

チンドン発祥の地には、現在なにがあるのか。

簡単にわかるだろうと思った広目屋発祥の場所探しが
おもいがけず不発に終わり、せめて現在の廣目屋さんを
拝んで帰ろうと、雨のそぼ降るなか銀座に向かう。
現在は装飾をメインに手がける廣目屋さんの住所は
ウェブサイトにも載っている。すぐ見つかるはずだ。

・・ところが。

ごく狭いエリアにもかかわらず、行けども行けども
オフィスは見つからない。有名なインド料理店・グルガオンや
ヒサヤ大黒堂の周りをいったい何周したことだろう。

思いあまって近隣の交番まで遠征し小一時間歩き続け、
へとへとになった頃にひょっこりと廣目屋さんは現れた!
ヒサヤ大黒堂のドデカイ看板と、照明のまぶしい花屋さんの陰に
すっぽり隠れるように、廣目屋ビルはあったのだ。全く気づかなんだ。

・・おお、ここが廣目屋さんか

ようやく第一目標達成だ。明日は移転前の広目屋を探そう!

【探訪記4に続く】
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

東京チンドン探訪記4:インタルード

2008-10-16 01:09:34 | チンドン
【探訪記3の続き】

日付かわって水曜日。会社を鉄砲玉のように飛びだして
まっすぐ向かうは中央区立図書館。広目屋発祥の地、
「ゴロヘーチョー」が何処にあったのかをつきとめるのだ。

しかし足を踏み入れた瞬間、非情な看板に目の前が真っ暗になった。

「地域資料室は5時で閉館しました」

えええええええ~~!?

やり場のない怒りに身をふるわせながらも、手ぶらでは帰れまいと
ためしに「チンドン」で蔵書を検索してみる。すると、ちょうど
コメント欄で教えて頂いた綱島徹さんの写真集がヒットした!

1992年発行のモノクロ写真集は、その名も「ちんどん屋」。
いくら白黒といえども何故か昭和の香りただよう写真ばかりで
撮影時期を確認すると、80年代初頭の写真が大半を占めている。
どうやら10年ほど撮りためたものを一冊にまとめたようだ。

興味深いのが、「チンドン屋さん」という業態が
懐古的にとらえられていること。写真に登場する
白塗りのチンドン屋さんは圧倒的にお年寄りが多い。

これはこれで味わい深い写真だし、バブル絶頂期における
チンドン界の実態なのだろうが、この写真集にも登場する
若手チンドン集団「ちんどん通信社」さん達の活躍により
現在はチンドン界も大きく若返ったのではないだろうか。

また、白黒なのは撮影者のこだわりなのだと思うが
中にはサンバカーニバルよろしくド派手な洋装の人もいて、
一部だけでもカラー写真で見たかったなと思う。

ともあれ、富山ちんどんコンクールの初代司会者である
故・高沢滋人さんのエッセイやコンクール事始め、
大須大道町人祭などのエピソードも盛りだくさんで
大型本ゆえ借りては帰れなかったがとても楽しめた。
ご紹介いただいた皆様、どうもありがとうございました!

さて、明日木曜日は残念ながら休館日だ。
勝負は金曜日に持ち越されることとなった。

【探訪記5に続く】
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする