小泉さんが言うように、今回の選挙は国民が小泉さんの郵政民営化政策を支持するかどうかの民意を問う国民投票的な要素がある。こういうはっきりした形を作ったのは彼の大変な功績だと思う。総選挙で国民がYesかNoをはっきりさせるには、Yesと考えている候補者に投票するかNoと考えている候補者に投票するかしかないわけで、もし両方の選択肢が選挙区に用意されなかったら民意が明確に測れない。民営化反対組が刺客をぶつけられたのは冷酷だとか恐怖政治だとかいってるのは賛同できないどころか怒りさえ感じる。人情に訴えたりして潔くなくてかっこ悪いと思う。個人的にはそういう候補者は落選してほしい。私が描いているベストのシナリオはこうだ。与党が過半数を取り、最終的に郵政民営化法案が成立し、郵政民営化がスターとする。これも小泉さんが言うように郵政民営化は本来自民党からは絶対出てこない政策でむしろ野党からでてきていい代物だと思う。民主党だって、ほんとは法案に賛成している人の方が多いのではないか。岡田さんなんかもともと通産官僚で経済のこともわかるのだから、心の中では賛成してると思う。法案が成立して、民主党もこれで労組に気をつかって民営化反対のフリをする必要性が小さくなり、どのように民営化すべきか、というほんとに大事なことに議論の場を移すことができて喜ぶんじゃないか。こうやって、政策を具体的にどうして行くかをめぐって自民と民主が2大政党として議論し、勝ったほうが政権を担当するという本来あるべき形に少しずつ近づいていくというのが私の描いているベストシナリオである。国民の側も、自分が支持した党の政策が実施されるという期待感や緊張感をもつことができ、否が応でも政治に対する関心が高まるだろう。だいたい、郵政民営化反対を主張している政党は国民のことをほんとに考えているとはどうしても思えない。もちろん、今の民営化法案は骨抜きですでにぼろぼろだというのが実際だが、民間の活力とシビアさでやった方が国民全体が最終的に得するのに決まってると思う。なんで、民営化するかしないかではなくて、どう民営化するのがベストかを議論してくれないんだろう。それができないのはやはり誰かの既得権を守ろうとしているのだという小泉さんの批判に賛同する。反対派がいうように僻地に郵便局が全くなくなるなんて思わない。民営であっても公益性の観点は配慮されると信じている。たとえ不完全な法案からの出発であっても、まずスタートして、そこから民主党にもがんばってもらってベストの民営化を実現してほしいと思う。どうでもいいが広島の老政治家は「小泉さんが郵便局をなくそうとしている」と連呼しているが、そんなこと彼は一言も言ってないではないか?選挙民に誤解を生じさせる妄言でフェアじゃないと思う。なんだか小泉さんの応援団のようになってしまったが、もともと彼の支持者でもなかったのだけど、今回の彼の言動はわかりやすく、フェアで潔く、かっこいいと思う。大きな声では言いたくないが、今までほとんど選挙に行ったことがないのだけど、今回は行って自民党に投票する。その次からは全く白紙だけど。