たのしい夢日記

京都奈良寺社巡り・思い出・読んだ本…日々のあれこれを写真と共に。

和歌山県のお寺・粉河寺

2017-02-15 23:55:30 | 西国三十三所観音巡礼
電車に乗って、知らない場所を旅するのは楽しい。

ドライブも楽しいけれど、ひとり電車の窓から景色を眺めながら、もいいものだ。別にいい景色でなくても、目に入るものが珍しくて、というのもある。

と言う訳で和歌山までJRで行くことにした。目的地は和歌山県、紀の川市の粉河寺。西国三十三所第三番だ。


スマホのナビタイムで一番早く着くルートを選ぶと、JR熊取駅からバス、とある。乗る。


…これが最短ルート??思いっきり山越えじゃん!! 4人しか乗っていないバスは、谷底に落っこちそうな道をびゅんびゅん走る。

途中、何もない山中に「犬鳴山温泉」とある。これは、秘境の湯だわあ…後で調べてみると、修験道の霊場と書いてある。ちゃんとじゃらんで予約もできるのだ。行ってみたい気になってしまった。

バスは無事、粉河駅に到着。ここから15分位、山に向かって歩くが、門前町の風情を…などとガイドブックにあったので、ちょうどお昼時、そのあたりにお蕎麦屋さんでもないだろうか、と歩き出す。ちょうど12時だ。

門前町…いや、店らしきものはところどころにあるけど、食べ物屋さんはないよね…それに人も歩いていない。 どちらかといえば、北海道の、故郷の町を思い起こさせる静かぶりだ。お土産屋さんや、古い街並みを期待していた身には拍子抜け。

と言ってる間に粉河寺の門まで来てしまった。




門の前にやっと、お土産屋さんらしき店が。「ぜんざい、蕎麦、柿の葉寿司」と書いてある。柿の葉寿司、いいね。


「柿の葉寿司、何個ですか?」(あんまり多くても食べきれないし)

「ああ…今日控えめに仕入れたらもう全部出てしまって…」 (今12時、ちょうどランチタイムなんだけど売り切れって…)

しかたなく、ぜんざいを注文。なんとなく、蕎麦はコワイ気がする。以前、三井寺の脇の食堂でびっくりするくらいまずい蕎麦を食べたからだ。


粉河寺本堂まではちょっと歩く。 早咲きの梅が遠くに。




国宝、粉河寺縁起絵巻で知られているお寺。

童姿の行者が現れて千手観音像に変わったとか?と言う面白い始まりのお寺だ。





本堂前の庭も変わっている。石がごろごろしていて、ソテツが並び、なんとなく和歌山らしい南国風情が。京都や奈良のお寺の庭とは随分ちがう。賞式蓬莱庭園、というそうで、国名勝である。



それほど広い境内ではないが、歩き回っているうちに「やっぱり蕎麦にしとけばよかったかな…」と思い始める。

いくらお餅入ってたと言ってもぜんざいじゃランチにはならないよね…でも今更戻ってあそこで蕎麦もなあ…

やめとこ。

いつも私は、こういう時のためにソイジョイをバッグに入れているのだ。寺社めぐりをしていると、山の中のお寺なら周りになにもない、と言う事もよくあるからだ。

帰りはバスでなく電車で和歌山駅まで。

有吉佐和子の「紀の川」読んだなあ、と思いながら広い川を眺める。ゆったりした大河だ。

和歌山駅のセブンイレブンでナッツをgetして小腹を満たしつつ、JRで帰阪。

西国スイーツ巡礼、というのも実はあるらしいのだが、なんか前回から食べ物寄りの話になっているなあ…。







美味しい和菓子・・・穴太寺

2017-02-13 21:45:36 | 西国三十三所観音巡礼
和菓子が好きである。

何と言っても好物中の好物は桜餅。桜の季節にしか食べないと(基本)決めてはいるけれど、そろそろ行きつけのスーパーに、お気に入りの美味しい桜餅が出てきていてついつい手を伸ばしてしまったり。

趣味の寺社巡りをしていると、そこの売店などで美味しいものに出会ったりしてしまうもの。

20年前に、友人の義理のご両親(オーストラリア人)が見え、奈良のバスツアーにお付き合いしたことがある。ところどころ通訳を兼ねてだが、私も行ったことのない場所ばかりでずいぶん楽しめた。

そのひとつ、安部清明ゆかりの安部文殊院で、ご両親が落雁の箱入りのものを買って、「お礼に」と私に下さった。ひとつが大きいし、結構入っているけど食べきれるかな?と思いきや、自然な味で、物凄く美味しい落雁、あっという間に無くなってしまった。

落雁買いにだけいく、と言うような場所でもなく、ずっと、「あれ、美味しかったな・・・」「また食べたいな・・・」と思いつつ行く機会も作らずいたが、3年ほど前に同居人に車を出してもらい、行ってみた。



あった!記憶にある通り2色のずっしり重い落雁。手作り、と書いてあった。美味しさも記憶通りで、甘いものはあまり食べない同居人も喜んで食べていた。


1月末、京都のはずれ、亀岡にある穴太寺まで出かけることにした。西国三十三所、第二十一番だ。電車で嵐山方面に向かう。みな、嵯峨嵐山駅で降りていくが、私は保津峡を越えその先まで行くのだ。





田舎道をのんびり歩く。寒い事は寒いが、15分くらい歩けば結構、暖まるものだ。





穴太寺は古色蒼然というとあまり良い言い方ではないが、良い具合に古びたお寺、という風情。住宅街の中にあるのだが、立派な伽藍、良い形の多宝塔もある。ここも観光寺という所ではないので、西国三十三所のお詣りの方々がぽつりぽつりとやってくる。



聖観音菩薩さまがご本尊だが、本堂に釈迦涅槃像もある。「なで仏」と言われているそう。涅槃像なので、横になっているのだが、お布団かぶっているので(信者の方が寄進されたのだそうで)何とも言えず可愛らしいというか、親しみやすい。私も撫でさせて頂く。

残念ながら池泉回遊式の庭園はクローズ。冬場は開けないのかな。







このあたりは京都のかなり北になるので、まだ雪も残っている。



ご朱印を頂き、調べておいたバスに乗ろうと歩き出す。あれ?ここにもバス停、あった。時間を見ると、あと10分位で来る。こっちで行こうか。

バス停の前はお土産屋さんになっているので、ちょっと覗いていく。

意外にも、京都市内の和菓子店のようなこぎれいな一角、ちょっと良さげな和菓子コーナーがある。

このあたりは黒豆の産地、やはり黒豆のお菓子が置いてある。「どうぞ」とお店の方が試食を勧めてくれる。黒豆の砂糖漬けと栗の砂糖漬けだ。

美味しい!!

「マロングラッセだとくどいけど、これそんなことないでしょう?」

「ほんとですね」

原材料は黒大豆、食塩と砂糖としか書いておらず、確かに甘すぎずどちらも私好み。

見つけちゃったなあ・・・また。

私も同居人もそれほど栗は好きではないので、「黒豆しぼり」を購入。職場用にも箱入りを。





職場では、「これ好きです、ずっとたべていられますっ!」という子もおり、同居人も「甘くなくていいな」ともそもそ食べている。

しかしこの黒豆買いに亀岡のはずれの方までまた、行くかねえ…。

袋の裏を返してみる。なんて店だっけ? 

若菜屋、とある。 京都市下京区…あれ?? 本店は市内じゃん… 道理でこじゃれた店と思ったわ。