たのしい夢日記

京都奈良寺社巡り・思い出・読んだ本…日々のあれこれを写真と共に。

2016-06-21 00:14:33 | 現実
十数年ぶりに蛍狩りに 奈良まで夜のドライブである。


「針インターまでとりあえず行って、土砂降りならあきらめて帰ろう」と同居人。

「しとしと位なら少しは飛ぶっていうけど本降りなら無理だろうね…」

「しかし、針インターまで行って道の駅でご飯食べて帰る、ってのは避けたいな!」


日曜の天気予報は雨。だったが、午後は雨が上がった。スマホで天気予報見ると、大阪も目的地の奈良の方も、雨10%。しかし、空はどんよりしており、時折フロントガラスに雨粒が。梅雨真っ最中だからなあ。

7時半針インター到着、雨は上がっており、まだツバメが飛び回っている。そろそろお家に帰るころだろう。日が一番長い頃だからまだ明るさが残っているが。

「ここまで来たら行ってみよう!」


10何年前に行ったと同じ、奈良、室生寺の傍を流れる川の辺りを目指す。 その頃はネットで情報を集める、と言う事はしておらず、我が家でもPC買ったか買わなかったか位の時期、情報は同居人の仕事のお得意さんからのものだった。今ではスマホでいくらでも出てくるからかえって選択が難しかったりするところだが。

その頃は道路を整備中で、ショベルカーが止まっている、その脇を川が流れ、ふわふわと光る蛍が飛んでいた。そんなにたくさんの蛍を見たことがなかったので今でもその光景は印象に残っている。

さて、今回は。

「車、結構止まってるね!」

橋のたもとにたたずむカップルもいる。 蛍の飛ぶ最初の時間、8時はギャラリーが多いだろう、やはり。昔は次の時間帯、11時頃に行ったのであまり人はいなかったのだ。

真っ暗な道、もう今は整備されているから通りにくくはないが、あちこちに車が。真っ暗ではあるが、山に霧がかかっているのはわかる。

われわれは河原の広い場所、木々が多く、川向うは山になっている所に陣取る。スゴイ湿気だが、雨上りの湿気の多い日によく飛ぶ、と聞いた。

ふわふわ、ふわふわ、前に見た時に思ったように、じっと見ると見えなくなってしまって、違う所が光る。幻想的、という言葉はありふれているがまさにそれ。現実味がない。
周期的にたくさん光ったり、急に見えなくなったり。
なんだかよく左に流れていくような?


もの思へば沢の蛍もわが身よりあくがれ出づる魂かとぞ見る



和泉式部の歌の中でも私の好きな歌、つい思い浮かべる。これは貴船川の蛍だけれど。


何を思ったか川を渡ってこちらに飛んでくる蛍も。 意外に、高い所も飛ぶようだ。光ったり、消えたり、光ったりしながら木の枝に止まる。

これを千年もの昔から(もっと前かも)ずっと楽しんできた日本人で良かった。そんな心持にさせられる。
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雨の紫陽花寺。

2016-06-17 01:35:43 | 現実
いやいや、ここをバスが通るの?小さいコミュニティバスとは言え。

「次、尻枝に止まります」

ここ、止まっても何もない…回り、木しかないけど?なぜここにバス停が?

と言うような道を通って京都木津川市、紫陽花寺、岩船寺へ。 アクセス悪そう、とはマップ見て思ったけど、ここまで山奥とは。コミュニティバス、って初めて乗った。
「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」みたい。しかも、乗ってるのは私だけ。



一時間に一本だもんね。

着いたのは門前すぐ下、回りには意外に家々が。

石段を登って門をくぐるといきなり紫陽花だらけ。






凄いねえ。周りの木々があまりtrimされておらず自然のままなのがかえって良い。三重塔がその木々の中から覗いているのが。 

雨に紫陽花、やっぱり、これ。お天気の良い日の紫陽花はぱさついた色合いに見えて。

紫陽花は鉢植えで買っても、物凄く水を吸う植物だけれど、梅雨時のこういうお天気が好きなんだよね。活き活きしている。


参拝客も5,6人しか人もいない。
無論みな立派なカメラを構えている。紫陽花写真目当てのアマチュアカメラマンばかり。この雨では。

ご朱印頂きに本堂へ行くと、びっくりするくらい大きな、見事な阿弥陀様が鎮座している。本堂自体は小さいのだけれど。

「今日は静かでいいです。昨日は(日曜)3時くらいまで晴れていたから、すごい人でしたよ」

書いてくれたお坊さんが言う。確かに、それ程広い境内ではないし、木々の間を抜けて歩く感じなので人が多ければそれは大混雑になるだろう。




さて、ここはテキパキ動かないと、バスは1時間に一本、逃すとまずい。次の目的地、浄瑠璃寺へ。
細長い本堂、横一列に阿弥陀様が9体並んでいる、九体阿弥陀如来像が有名な寺。もう、ここにしかこの形式の本堂はないそうで、むろん国宝である。一体一体の前に扉というか障子があり、本来外からそれぞれ阿弥陀様を拝むようになっているらしい。

しかしながら猫が本堂の外で寝ているのが面白い。国宝で猫が寝ているゆるさはいいな。人馴れしているようでさわっても写真を撮っても「知らんわ」とばかりに眠りこんでいる。




彼岸(本堂側)と此岸(三重塔側)を隔てる大池にはヘビが泳いでるし。なんだかとがったもの泳いでくる、と思ったらヘビだった。泳ぐヘビって初めて。

此岸から悟りを得て渡ってきたのか?














デジブック 『雨の紫陽花寺。』
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雨上り。

2016-06-06 19:41:24 | 現実
先週は日曜出勤、帰りはちょっと雨に降られた。

月曜は曇り空。天気予報では午後から晴れるとの事、では、と出かけることに。

その前の週まで真夏並みの暑さ、なんでも7月下旬位の気温の日もあったそうだ。

雨のお蔭で涼しくて歩くのにちょうど良さそう。


37年ぶりの広隆寺。雨上りの為、つつじや青もみじにも水滴がいっぱいで涼しげ。







国宝第一号、優雅な弥勒菩薩半跏思惟像、がある有名なお寺だが、月曜日のせいか人は少ない。修学旅行生は近くの太秦映画村方面へ歩いていく。

静かな庭を通って新霊宝殿に。ライト暗めの中に国宝、重要文化財の仏像がずらりと。さすがに弥勒菩薩様は真中に、しかもかなり奥まって鎮座。

修学旅行で来た時はもっと近くで見たような?

この建物自体かなり新しそうなので37年前は違う建物に置かれていたのだろう。後で見ると、霊宝殿と書かれた建物がほかにあった。


弥勒菩薩像の写真って、たいてい、右横か左横から、斜め45度くらいで撮られたものがほとんどだが、何故かよくわかった。正面から見ると、胴が細すぎで、あまりバランスがよく見えないのである。優雅だけれどなんとなく、頼りなげに見えるので正面写真がまずないのだろう。

…それにしてもちいさな仏像なので、遠いのが残念。暗いし…もっとそばでじっくり見たいものだ。

もひとつ残念だったのが…ご朱印がスタンプ。日付だけ書いてくれる。清明神社パターン。



さて、気を取り直して、ここからは徒歩で10分位、「三柱鳥居」のある、蚕ノ社へ。木島坐天照御魂神社、が正式な名前だけれど、嵐電の駅の名にもなっている蚕ノ社で通っているようだ。




「三柱鳥居」は、京極夏彦の小説「絡新婦の理」でも取り上げられているし、阿部晴明のマンガ「陰陽師」でも描かれているのでいちど見ておきたかったのだ。

確かに面白い形。縁の秦氏に関係する方向に向いていると言う説があるそう。しかしながらこれも柵で囲われて近くで見られない!

そういう日だったのかな…



家に帰って、実家から持ってきた、修学旅行の栞とパンフ(よくこんなものとっておいたものだ!)を出してみた。



広隆寺の弥勒菩薩を自由行動で見に行ったグループは結構いたようだが、私のグループもそうだった。嵐電が家の間をすり抜けるように走るのが珍しかったのをはっきり覚えているが、旅行記を読んでいると、広隆寺を出て違う方向へいってしまい、次の駅まで歩いた、と書いてある。

…太秦の駅は広隆寺の目の前なんだけれど…謎。

上が現在の、下が37年前の広隆寺の栞とチケットだ。書いてある内容は同じ。何を思ってとっておいたのか、見直すことも40年近くしなかったわけだが、こうして並べてみると感慨があるものだ。高校生の頃は、将来関西に住んで、趣味で古都めぐりをするようになるとは考えてもみなかったのだから。



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