たのしい夢日記

京都奈良寺社巡り・思い出・読んだ本…日々のあれこれを写真と共に。

昔の写真

2011-08-28 15:15:07 | 現実
北海道に帰省した折、気になっていたのが昔読んだ本と、置きっぱなしになっていたアルバム類。わざわざ大阪まで持っていかなくても…と思っていたのだが、今回少し整理して送ることにした。
最近はネットで昔の同級生との交流が増えたため、卒業アルバムが必要になったせいもある。


本はたくさんの段ボール箱に入って押入れの下段に積まれているのを片っ端から開け、また読みたいものを出して整理する。こんな本も買ったんだ!と全然覚えていないものもあり。

卒業アルバムなどが入っている大箱を開けてみると、私のではなく、もっと古い写真がたくさん入っている。
どうも父の写真のようだ。見た記憶のあるものもたくさん。どうして私の部屋にあるのかわからないが…。なかには母のものも。結婚式の写真まである。




若々しい両親の写真、考えてみれば50年以上前のものだ。
大昔に私もこの写真を見たことがあるが、こんなところにあったとは。 母が「昔だからね…カラーだったらよかったのに」と何度も言っていたのをよく覚えている。
これは結婚式写真らしく、独立して厚紙写真カバー付きのものだが、アルバムもある。

昔の写真には、裏や余白にコメントがあったりするものだが、ここには「東校へ行く」と書いてある。私の母校であるが、父は働いていたので、夜学のほう。それでも私には先輩にあたるわけだ。






昔の写真はサイズが小さいので、父は眼鏡+虫眼鏡で写真を見ながら、説明をする。

「あんた、よくこんな写真見つけたねえ…」と感慨深そうだ。


~さん(職場の上司)、学校あるんだから、って早く帰らせてくれて夜学に通ったけど、あと1年、という所でやめてしまった…大学行きなさい、って~先生にも言われたけど、昔そんなお金ないっしょ?兄弟も多かったし…これは誰撮ったんだったかな…撮ったのは覚えてるけど…お父さんこの頃詩集なんか読んでたんだよね…






色々な話が出てくる。文学青年風のこの写真は私も面白いと思って覚えていたものだ。古めかしいラジオがあったり、わざわざポーズを決めて写真を撮っているのもいかにも「昭和」で。
私の知っている父の知り合いや、親戚の誰彼の話もあれこれと出てくる。
もう60年は前の写真でもよく覚えているもので、このセーターは~姉さんが編んでくれた、とか、雪で白一色が背景、と言う写真を、これは三笠の神社近くで撮ったものだ、など、若い時の記憶ははっきり残っているものらしい。

しかしながら私は、20代後半くらいの写真を見ても、「これ誰?」と名前を思い出せなかったり、「どこでこんな写真を?」というのが結構あったのだ。

…これは

 父の若いころに比べ写真を撮るのが日常的になり、いちいち印象に残っていないため
 私の行動範囲が父のより広かったため
 …私の記憶力が…



…さてどれか?

そっち?(北海道帰省小話)

2011-08-12 14:55:28 | 母の記憶


5年ぶりの帰省。

父がお世話になっているおうちへ、京都の和菓子を手土産に行ってくる。
母校の近くである。



お世話になっているTさん宅、帰宅されたばかりのTさんと奥様が出てこられる。
「いつもお世話になって…」と言う話から、奥様がこんなことを言われる。

「前に来られた時変なこと言ってごめんなさいね~」

前、というのは5年前、同じくお盆休みにこのおうちを私が訪ねた時のことだ。
「ドアが開いてくみこさんが見えた時お母さんにかぶって見えてねえ…」

そうそう、「亡くなったおかあさんにそっくり、声なんか、こうして横を向いていたらおかあさんがそこにいるみたいだよ…」と言われたのだ。

私は父親似で、母には全然似ていないのだが…子供のころの写真を見てみてもさっぱり似ていない。それでも40過ぎてから、母に似ているといわれることもあるようになったので、別に気にもとめていなかったのだ。



「私ねえ…霊感あるもんだから…お母さんが一緒に、くみこさんに乗っかって来たんだわ、ってわかってねえ…それで動揺しちゃって、ヘンな事いっちゃってねえ…」

えっ、そっち方面の話

「かぶって見えて…」というのは、似ていてかぶる、というのでなくほんとに私に母がかぶさって見えたのか

私は霊感も何もないものだから、母がかぶさっていようがおぶさっていようが全然気が付かないんだけど…

当時は父が病院でこけて、足を怪我して入院していたので、亡くなった母が特別お世話になっているTさんに挨拶したいと思っても不思議ではないかも。

「今日はね、くみこさんだわ。まったくの」

今回はかぶさってなかったようだ。

以前に父が送ってくれたビデオに、「北見菊祭り」にこちらのお二人と行ったときにTさんが撮ってくれたものがあった。店でDVDに落としてもらい、時々観ているのだが…母が元気で外に出られた最後の様子なのだ。
奥様の話ではそれは11月頃のこと、母はその後、すぐ調子が悪くなり入院、翌3月には亡くなってしまったので。

「今だから言うけど、お母さんもう時間がないと思うから、一緒にどこか行けるのはこれで最後になるから、連れてって、ってお父さん(Tさん)に頼んでねえ…寒かったからどうかな、って言ってたんだけど、毛布積んで行ってね」

録画の様子では母は元気そうで、菊を愛でたり、たまたま表れたキタキツネに喜んでいる様子が映っている。楽しい思い出を作ってくださり、その上記録にも残してくださったご夫婦にはいくら感謝してもし足りない。