たのしい夢日記

京都奈良寺社巡り・思い出・読んだ本…日々のあれこれを写真と共に。

西国三十三所、満願の日

2022-05-09 22:15:49 | 西国三十三所観音巡礼
6年で、ついに満願成就。
コロナがなければもう2年は早く満願になっていたと思うのだが、やっとの事ですべてのお寺にお詣りが出来た。
すっきり。





ラストの第三十三番、岐阜県の華厳寺。



思い立ったのは2016年秋、11月。京都西山、第二十番、善峯寺だった。





紅葉が美しい時期に始めた巡礼は青紅葉の季節に満願となった。



花山法皇が寛和2(986)年に最終札所とした、という事。
こちらでは3つのお堂に参り、御朱印も3つ頂く。本堂、笈摺堂、満願堂。
満願証も書いていただいた。







満願堂から見下ろす景色は、さすが春の一番良い季節の青空に映える緑の山々。




そのほかにも体の具合の悪い所にお札を貼ったら回復するという「苔ノ水地蔵」さんや、本堂下の戒壇巡りなど試してきた。真っ暗って意外に、日常にはないものだと実感。



ここまで上がってくる前には、ずいぶんと長い参道があり、門前町にたくさんの店が並んでいる。

「ちょうどお昼になるけど、ごはん食べるところあるかなぁ?」

今まで行ってきた西国三十三所のお寺は、山奥で周りにはなにもない、というお寺もよくあったので、食事が何より楽しみな相方には気になるところだったが、幸い蕎麦屋があり、
「満願蕎麦」と味噌田楽などこの地方らしい食べ物を頂けた。






2014年~2015年の1年で満願になった洛陽三十三所のお寺は、西国三十三所のお寺が廻るのがとても大変なので後白河法皇が京都市内に代わりに設定した、というものだったが、
ほんとに西国三十三所は山中のお寺とか、アクセスの難しい所が多い。
北端は宮津の成相寺、南端は那智の滝のある青岸渡寺、西端は兵庫県姫路の圓教寺、そして東端は今回の華厳寺。けっこうな距離だ。
半数のお寺には相方が車を出して連れて行ってくれたが、そうでなければもっと時間がかかっていたかもしれない。
大分きつい場所にも付き合ってもらった。

例えば2020年のお正月に行った第四番施福寺、弘法大師様が得度した由緒あるお寺、ここは30分山道を登らないとどうしても行けない。
車でも行くルートがないので、ほぼ登山だった。屈指の難所、と言われてるけど、まあ車あるし、と思ったのが甘かった。
願い事のほかにも、思い出が出来て、実に面白かった。
「いろいろ、こんなお寺があったんだなぁ、と思ったな」と相方も。

観音様たち、ありがとうございました。
さぁ後は、番外札所にお詣りして、御朱印帳全部のページを埋めよう。
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暑い日・播州清水寺・一乗寺

2020-08-17 18:40:44 | 西国三十三所観音巡礼
災害級の暑さだ、と言う。今日は観測史上最高の41・1度だったそうだ。一昨年あたりの史上最高気温タイだそう。

長い梅雨が明けたと思ったら急激に気温が上がってお盆に突入。

長期休みにはいつも相方が車を出して、行きにくい西国三十三所のお寺まで連れて行ってくれる。
さすがに今年はGWには行けなかったが。

兵庫県は、あと播州清水寺、一乗寺を残すのみ。去年の秋、同じく兵庫県の書写山圓教寺に行った時には結構な人出だったが、この暑さでは、人も少ないだろう。そもそも、西国三十三所のお寺=人気のあるお寺、ではないので、静かなところも多い。



西国三十三所第26番、一乗寺は加古川と言うべきか姫路と言うべきか、その辺りの山中にあるので、多少は涼しいかと思ったが予想外に暑かった。

「石段162段ですよ~」と受付の方。

いや、三十三所第31番長命寺は、808段だった! 

が、朝9時でこの気温?!という暑さだ。本堂まで登ったらシャワーを浴びた如くの汗だく。

「人いないし、マスク外そう…」



ここの国宝、三重塔はロケーションがよい。石段の途中にあるので、下から見上げ、横を通り、本堂から見下ろす、とどこからでも美しい。

それにしても水が恋しい暑さである。


一乗寺から車で1時間ほど、第25番、播州清水寺はさらに山奥、標高も高いせいか打って変わって、木陰は涼しい。



境内はかなり広く、歩き回るとそこそこ汗はかくが、木々が多いのがうれしいところ。





「秋に来たらきれいだろうな」
「桜の季節もいいだろうね。人は多そうだけど」

楓や桜の木が多い。花の寺、と呼ばれるお寺はたくさんあるが、ここもそうだ。
よい季節=人が多い季節なのは悩ましいところだ。





鐘をついて、その後で持参のアルコールウェットシートで手を消毒。
なんだかなあ。
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去年の夏空

2020-08-03 01:06:36 | 西国三十三所観音巡礼
今年は梅雨入りは早く、明けるのは遅い、という年で、なんだか損をした気分だ。
私の誕生日は7月、生まれ故郷の北海道では爽やかな季節なのだが、大阪では梅雨の真っ最中、と知って、う~ん、という気分になったのを覚えている。
今日は8月3日、これで大阪に引っ越してきてちょうど25年、四半世紀も大阪に住んでいる。同じ市に住んだ最長記録。
生まれた岩見沢市で23年、札幌で5年、シドニーで4年。

その大阪暮らしでも、ここまで落ち着かない年に今年がなるとは思ってもおらず。

Photoを見てみると去年の8月には、西国三十三所1番札所、青岸渡寺へ行っている。
ここは相当遠いので、相方が帰ってきた時に車で連れて行ってもらうパターンを考えており、ついでに温泉も、という計画で行った。

「如意輪観世音を祀る本堂は、天正18年(1590)に豊臣秀吉が再建したもので、桃山時代の特徴を色濃く残しており、2004年7月には、ユネスコの世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部として登録されました。」

と観光ガイドに載っている。熊野古道もいつか行ってみたいものだが。



大きな神木の胎内くぐりも体験できる。






ここで最も有名なもの、それは「那智の滝」。さすがの迫力だったが、この日は和歌山県に台風が近づいており、風で滝が横に流れるくらい。
参拝が終わるか終わらないかのうちに大雨になり、ほうほうの体で温泉へ向かった。



川湯温泉は川べりに露天風呂があるのが楽しいスポット。部屋からも涼しげな川を見下ろせた。
ということは、宿から丸見え?
なのだ。
よく見ると、短い浴衣のようなものを着て、外に出ている。
私も試してみた。
うん、雨が降ってなければ気分最高だと思うんだけどね・・・
翌朝には、露天風呂は川と混じり合ってしまっていた。





去年の夏は、何も憂うことなく、ラストの第三十三番札所、岐阜の華厳寺に行く計画を立てられるかも、などと考えていたものだ。
いつになったら、落ち着いて回れるかな。
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去年5月は。

2020-05-06 18:42:42 | 西国三十三所観音巡礼
今年は、家に籠っている間に整理整頓、という人が多いらしく、ゴミ出しは控えてほしい、という記事が新聞に載っていた。

我が家も多少は片づけをしたが、新しくPCを購入したこともあり写真を整理していて気付いた。

ちょうど1年前のGWの写真を整理していなかったな。 去年は相方に車を出してもらい琵琶湖の竹生島に行ったのだ。西国三十三所第30番、宝厳寺だ。

島にあるのだからフェリーで渡らなければいけない。そもそも琵琶湖で船に乗ったことがなかったので、それも楽しみではあった。お天気も良く快適。長浜から40分もかかるのだから、琵琶湖って本当に大きいのだ。しかも竹生島は陸から見えるのに。






島に近づくとすぐに建物が見えてくる。小さな島に、結構建物が多い。




降りてみるとさすがにGW, 島もつぶれそうな位人が来ていた。

今年はどうだったのだろう? ・・・調べてみると、やはりGW中は拝観停止になっていた。三密にも程がある、という具合になってしまうだろう。小さな島だし。

去年の大混雑を思い出すと、ひっそり人のいない島が想像つかない。



琵琶湖内の島に渡る、というハードルが高いせいもあるだろうが御朱印を求める人の列がただ事でないくらいの数だったのが印象的。結局予定のフェリー一本遅らせてもらったのだ。

西国三十三所の御朱印は、ご本尊の千手千眼観世音菩薩さまだが、同じく行基が祀った、という大弁才天さまが有名。音楽を奏でる弁天様でなく武器を持った弁天様だ。江の島、厳島、とここの弁天様が日本三弁才天だとか。

大急ぎで御朱印をいただき、撮るべき写真も撮り、フェリー乗り場に戻ってみると、赤備えのフェリーが。そう、一昨年の大河ドラマに合わせてのものらしい。長浜のフェリー乗り場にも顔ハメあったのでお試し。

いや、1年前は平和だったものだ。





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三十三所屈指の難所

2020-04-13 17:23:24 | 西国三十三所観音巡礼
このblogを初めてちょうど13年位になるが、ここ3、4年は年に数回くらいしか更新していない。

理由は明らかで、まず1つ目は、スマホで何でも用は足りるのでパソコンを立ち上げるのが面倒になってきたため。
スマホアプリでもこのblogは書けるが写真をアップするのが結構面倒。

もう1つは京都や奈良に写真撮影に行く頻度が少なくなったからだ。
相方が茨城に単身赴任してから、私も月1で茨城に行く。また、仕事が異動になって以来休みの日は身体を休めたい気分のことも多い。

そしてもう1つ、かなりの神社仏閣に行き尽くした感も少しあるからだ。無論京都奈良であればいくらでも行くところはあるのだが、その場所ならではの特徴を捉えた写真を撮るのが難しくなってきた。

紅葉と五重塔やお寺の屋根...好きな構図だが、どれも同じようになってしまう。
桜と青空...これも、たくさん撮ってしまった。
つまりは目標が今ないと言うことが言えるかも。

しかし、写真撮影は別としてお寺神社を巡るのは良いものであり、ここに関しては長期目標がある。
あと数ヵ所のお寺で、西国三十三所が満願。2016年から始めているからずいぶんかかっているが、アクセス悪いところもかなりあるから仕方がない。
よって相方が帰ってきたときには車で連れていってもらうこともある。

今年のお正月に初詣かねて連れていってもらったのは施福寺。大阪府にありながら、「三十三所屈指の難所」とガイドブックに書かれている。山のなかにあるらしい。
弘法大師様が得度した、といういわれのあるお寺だ。









駐車場から少し歩くと弁天様を祀った神社と滝がある。手作りのぜんざいをサービスしてくれる。ぜんざい好きの私には最高。

少し坂を上がると山門が見える。確かに上りの勾配はきついけど?



先に山門をくぐった相方が振りかえって言う。
「がっかりすんなよ」
「?」
「あれを見ろ」



指差す先には果てしなく続く山道。 

山門まで来たらもうすぐと思ったのに!

そこから先はとにかく、登山だった。あ、建物が?と思うとそれは古びたお堂がひとつぽつんとあるだけ。

この石段をあそこまで上ったら頂上か?と思ったら曲がりくねってさらに先が。

「最大の難所の意味がわかったな」

通常、車で行くと割りに本堂に近いところまでは行けるものだ。ここは車だろうがバスだろうが、本堂まで行くには1時間くらい山道を上るしかない。道理で...



小さな子が最後の石段で泣いている。お母さんがぐいっと抱えあげて登らせる。母は強し。

あまりのハードな道のりに、お寺自体の印象が少ないのは本末転倒なのか、いや、頑張って上っただけの功徳はあるに違いない。
3日ばかり筋肉痛だった。
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壺阪寺、その後一言主神社へ

2019-03-24 21:24:32 | 西国三十三所観音巡礼
初詣の話を今書くのもなんだが、忙しさに紛れて、カメラ内の写真を移すことをすっかり忘れていた。

新しい部署での仕事の慌ただしさのせいだが、そもそもパソコンの前に座ることが無くなったせいもある。いちいち立ち上げるのが面倒で・・・

さて、毎年初詣は、相方に車を出して貰い、車でないと行きづらいお寺や神社に行く。今年は三十三所のひとつ、壺阪寺。








ここは初めてではない。オーストラリアに住む友人のパートナーのご両親が、友人の両親に会うついでに観光旅行、そのお付き合い、でだった。





いやいや、22年も前だと私も若いねえ…




ちょうど4月、花祭りの日だったから、きれいに飾られていた壁…お釈迦様の一生の物語の壁だが、今回は無論何もない。いくつも並んだレリーフの中で同じものの写真を撮ったというのもびっくりだなあ…










ここは眼病封じのお寺。壺坂霊験記で有名。座頭の沢市と女房お里のお話、ふたりが身を投げた、投身の谷と言い伝えられている谷がある。
お里は沢市の目の病が治るよう欠かさず壷阪寺の観音様に朝詣でをしていたとか。

境内内のお食事処でも、こんなお茶を出してくれた。







大石堂(納骨永代供養堂)の内部。




いや物凄く立派である。壁一面にレリーフがあり建物も豪華。


「インドっぽさ多いお寺だなあ」と相方。

いや、仏教だしもともとインドだし…

ご本尊の十一面千手観音菩薩座像も、確かにインドっぽいお顔なのだ。

それに売店にはインディアンコットンの服、私がオーストラリア時代に良く着てたような服があった!


さて、ここからどうしようか、と車を巡らせていくと…

「あれ?!」

「一言主神社!!」

「結構近かったんだ」

最近2人してはまっている小説「神様の御用人」の舞台になった神社のひとつだ。




一言でお願いするとかなえてくださる、という神様。

一言ってどこまでが一言か難しいよね…。

小説で、木の精として美女の姿で出てくるイチョウの木。



「今一言さん来てんねん!」と携帯で叫ぶ女性もおり、地元ではずいぶん親しまれている神様らしい。

「あの神殿で一言さん、インターネットゲームしてるのかな」(小説ではそういう事になっているのだ)

一陽来復守りをゲットし、節分の日に玄関にセットした。

これで今年も無事に過ごせます。





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長谷寺、紫陽花、かたつむり。

2018-07-02 12:43:48 | 西国三十三所観音巡礼
やれやれ、また広告入れられてしまった。

ま、しかたがない、5か月、放っておいたのだから。

ここ半年は父の事で北海道と大阪を行ったり来たり、ゆっくりパソコンの前に座る暇などなかった。その上、最近ではスマホで大抵の用が足り、そちらの方が便利でもあるので、パソコン自体開くことが少なくなった。

4月末に無事、父を退院させて札幌の特養に引っ越しさせ、あれこれの手続き、必要なものを買い整え、落ち着いたところでゴールデンウイークは発熱1週間、と。
忙しい間は具合が悪くならないがほっとした途端に気がゆるんで、と言う良くあるパターンにはまった。





6月、さあ、私の一番好きな花、紫陽花の季節。

どこかへ行って撮影しなくては。

ならば「花の寺」長谷寺か。西国三十三所の大物のひとつ、私の昔からのお気に入りのお寺だ。奈良、京都のお寺の中でここが一番好き。三十三所のお詣りも、ここのいい季節を待ってとっておいた、というのもあり。
ここで一番有名な牡丹は何度も撮っているが、紫陽花は以前少し早すぎたので、今回こそ。



最近はあちこちのお寺で、職員の方がインスタやっておられるようだ。

長谷寺のお坊さんの一人がされているインスタも大変な人気だそう。確かに、物凄くいい写真ばかり、見ごたえがある! 内部の方が撮っているので、ひと気のない状態で撮られている写真も多く、参拝客では撮れないようなものも。

SNS得意な若いお坊さんがおひとりで写真も編集、広報もされているとか、ずっと続けて楽しませて頂きたいものだ。

これを見て、紫陽花がちょうど盛り、というのもわかり、訪れる機会が決めやすい、のも便利!








家を出たのは7時だったが、長谷寺は奈良の山奥、2時間かかるのだ。近鉄長谷寺駅から20分、駅も山の上、お寺も山の上、で上がったり下がったり忙しい。


それでも9時過ぎではまだ、そこまで人は多くない…と思ったらそうでも。やはり紫陽花目当ての方が多いようだ。

いつものように登廊をゆっくりと上がりながら眺めを楽しむ。それにしても暑いわ。紫陽花撮影なら多少湿っぽい方がいいのだけど。








あれ?

いつもなら、本堂への最後の急な階段、ふうふう言いながら上がるのに今日はそうでも?

1週間前にぎっくり腰やったんだけど?

昨日は土曜日、毎週ほとんど口もきけない位疲れる日で、そうたっぷり寝てもいないんだけど?


謎。


本堂へ上がった頃に茨城の相方からLINE。

「起きたかあ?」とのんびり。

この写真送ってやると、

「あれ?長谷寺か?」

とすぐわかったのには驚き。

私と一緒に何度も訪れているからか。




ここの本堂はいつ訪れても良い。

巨大な観音様にお詣りする。 ほんっとに大きい。 以前、特別拝観でおみ足にタッチしてきたが、片足たたみ一畳位の大きさがあるのだ。

観音様の前の舞台も、清水寺の舞台よりずっと良い。山、山、山の緑と、見下ろすと登廊、右手に優雅な五重塔、と非の打ちどころ無い景色のすがすがしさ。

そしてぜひ撮りたかったこれ。

インスタで見て、すごく印象的だったもの。びんずる尊者さまのシルエット。





これは頭痛治すのに触ってよい仏様なので、人がいない状態を撮るのは難しい。私のほかにも、やはりインスタで見たのか、数人同じアングルから撮ろうとしている人たちがいた!

ご朱印所も結構な人だかり。無事三十三所のご朱印頂き、さて、あとは山を下りながらあちこちの紫陽花を撮る。








五重塔は何度も撮っているが、紫陽花と撮れたのは初めてだ。桜や紅葉と違い、背の低い花と五重塔を撮るのは意外に難しいものなのだ。








あ、けっこうかたつむり、いる!

動いてるのはこのおちびさんだけ、暑い日だし、他のかたつむりは引っ込んでじっと動かない。

かわいいなあ。

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南円堂。その後、法華寺、海龍王寺、そして業平寺。

2017-08-10 22:11:36 | 西国三十三所観音巡礼
4つもお寺を巡るって、大変?と言う事は、京都、奈良では、ない。

なんたってお寺だらけなのだから。


5月、確かあの日は結構暑かったな。歩いて歩いて。


興福寺南円堂。八角形の美しいお堂だ。観音様の浄土、補陀落山の形なんだそうな。



藤原氏ゆかりの、南円堂すぐ傍の藤は残念ながら終わっていたが、橘が花盛り。



三十三所のご朱印を頂いた後は、小さなお寺3つを回る事にした。


まずは近鉄奈良駅に戻り、ひとつ隣の新大宮駅まで。ここから北に歩いていくとまず、法華寺がある。瀬戸内寂聴さんがここを良いと書いておられた気がする。

回遊式庭園があり、杜若が美しい。江戸初期のものだそうだ。国の名勝になっている。




また、華樂園、と名付けられた庭にはたくさんの種類の花々が咲き乱れている。

 




そこから5分ほど行ったところが、海龍王寺。



途中には、こんな趣ある道も。



このお寺は光明皇后が住まいにされたという場所だそう。

遣唐使の玄昉が道場にした、というのだから凄い。

建物はそれ程立派とか、というのではないがとにかく歴史が古い。指定文化財がたくさんあり、奈良時代の五重小塔(ミニチュア五重塔!!)など、国宝の割には、ぽん、と金堂に置いてある。





面白かったのは、子供にもわかりやすく、というようにマンガで海龍王寺の歴史を描いたものがあったこと。






さて、このあたりでかなり、暑くてしんどくなってきた。

お腹もすいた…しかし並んでいるのは家ばかり…というのは、お寺巡りをしているとよく起こる事だけど、あ、この家、実は店じゃない?

自家製豆腐、と書いてある。売ってるだけ?入ってみる。やはり食べ物屋さん。よかった…不退寺まではちょと歩きそうだし。

1200円で豪勢な豆腐膳、なかなかである。


不退寺は、「業平寺」として知られている。むろん、「在原業平」だ。「法輪を転じて退かず」からきているらしい。

こちらも「花の寺」と言われている。

思ったよりはるかに小さなお寺で、境内も狭いがその中をびっしり花木が、というのは、以前行った花の寺「岩船寺」にちょっと雰囲気が。ずっと狭いけれど。




奥の方に石棺があって、草を刈る人たちが鎌を研いだらしい跡があるとか。見てもあまりわからなかったが、古墳から出てきたものらしい、とある。

棺桶だろうがなんだろうが、研ぐのに便利だったら昔の人は気にせんかったのか、なんだか可笑しい。

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岡寺。しゃくなげ。ダリア。

2017-08-09 21:35:48 | 西国三十三所観音巡礼
さて、記憶をたどろう。今年4月の記憶だが、その前に…

初めて行ったのは確か、昨年のお正月。

初詣に行くのに、京都は人が多いし、とドライブがてら、飛鳥寺の後に訪れて、山中にこの大伽藍!?と驚いたお寺だ。


岡寺は、もともとは草壁の皇子の岡の宮を道場にした、というのが始まりと言うから、千年以上前からの歴史あるお寺である。
日本最大の塑像があり、最古の如意輪観音さまだそう。斜めに肘ついたりしてなくて、如意輪観音ぽくない観音様だ。



今回は一人だから、車ではなく近鉄電車とバス。4月の快晴の日、気候も、晴れてはいても日陰は涼しく、パーフェクト!である。


バス停辺りはちょっと、こじゃれた店があったりして、門前町風、ドライブで駐車場から行くのとはちょっと雰囲気が違う。バス停降りたすぐが門になっていて、そこから参道の坂道を上がっていく。(これがけっこう登る…)

やはりこの方が「参拝感」があるものだ。




手水舎が美しい!!





この季節は、この岡寺はしゃくなげ寺として有名だが、後でwebで見ると、このダリアの意匠もあちこちで取り上げられていた。

子供の頃住んでいた家にもダリアたくさんあったな。

実は薔薇の方が好きでダリアはそれ程…と子供の頃思っていたけれど、こうして手水舎の水に浮かんでいるダリアは、洋風の花なのにぴったり、合う。

無論しゃくなげも花盛り、素人カメラマンも多い。





山の表面がしゃくなげに覆われている、と言った風情で、冬とは違って華やかだ。





願い珠がかわいらしい。

しゃくなげの小道を行ったり、三重塔から本堂を眺めたり、上がり下がりがあるので散策にもなかなかよい所である。

1月の、奈良盆地のきりりとした寒さのなかでも、ゆるやかな春の陽の下でも。

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だるまさんのお寺・勝尾寺

2017-08-07 19:00:51 | 西国三十三所観音巡礼
台風がやってきた。

公休の月曜日だが、これではどこかに出かけることもままならず、家に籠っているしかない。


3月4月は慌ただしかったため、この頃に訪れた西国三十三所のお寺の事は書けていなかったのが心にかかっていた。こういう時に写真の整理をしようか。

勝尾寺は3月、相方の車でお詣りした。大阪の北、それほど遠いと言う場所ではないが、2月に行った生徒さんから、「雪、結構あって車怖かったですよ」との事だった。

箕面辺りまで行くと気候、変わるんだなあ。


晴れの気持ち良いお天気、3月なのでもうそれ程寒くもない日。単車の人がいっぱいいいる。後で聞いたところによると、単車好きな人にはこのあたりは人気らしい。




お浄め橋にはこんな演出あり。







清和天皇の病気平癒祈願から、「王に勝った」⇒「勝王寺」⇒「勝尾寺」となったとの事、なんにでも「勝つ」お寺なのである。源氏、足利氏、など武将にも人気だったそうだ。

願いがかなったら片目を描く、という普通のだるまさん、あちこちにいっぱい置かれている。なかなか、可愛らしい感じである。境内は物凄く広く、山一つ分、と言う感じ、「花の寺」とも言われていて花々も綺麗だが、紅葉もよさそうだね、と相方と話しながらのんびり歩き回った。

やはり勝運を願う方が沢山祈祷をお願いするためか、お金ありそうなお寺で、庭の整備もしっかりされている。

無論私も可愛いだるまさんをゲット。

勝ちましょう。
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空梅雨。

2017-06-19 22:06:06 | 西国三十三所観音巡礼
梅雨入りしてどのくらい経つだろうか?

今年は相当の空梅雨らしいが、今日も6月末近く、梅雨真っ最中の時期なのにかんかん照りの暑さ、京都では30度を越したらしい。

このブログも、生活環境が変わってからしばらく放ってしまった。

先月も奈良の西国三十三所のお寺をいくつか回ったのだけれど、写真も整理する余裕がなく。


今日は滋賀県の長命寺、西国三十三所三十一番。

数年前、同居人が前の会社のバーベキューで滋賀県に行ったときに寄ったというお寺である。

「石段が大変だった」と言っていたのが記憶にあった。「そういえば西国って札があったな」とも。





バスを降り、お土産屋さんの前を通ると石段が見える。これか。

しかしながら、私の持っている「まっぷる西国三十三所」では、「きついのでお勧めしない」と書いてある。また、NAVITMEでも、車の通る道路を上がるようにナビしてくれている。

・・・でもまっぷるは、おそらく「ゆるめ」をお勧めするのではないだろうか。後から文句言われても困るだろうし。

現場で聞いてみよう! お土産屋さんの人に声をかける。


「あの、この石段、きついんですよね?」

「そうだけど…車の道行ったら時間3倍かかるからね…」(山道だからくねくね上がるのだ)

「どっちがお勧めですか?」

「行きしは石段、帰りは車の道だね」

じゃ、行ってみよう…え!808段だって!! お気に入りの長谷寺の登廊400段の2倍か。 でも400段上ったからって死ぬほど大変でもないしな。一回降りてからまたあそこの400段、登れると思うしな…


うん、石段だけど…登るにつれて石段と言うよりは石組と言うか…山道に石がはめ込まれてると言うか…いやいやなかなかのものだ。

道理で、一緒にバスを降りた60代ほどの女性4人組、山登りするような恰好だったわけだ。

私はというと、帰りに京都か大阪で買い物をする予定だったので、ロングスカートに今時の薄手のロングカーディガン、というちゃらちゃらした服装で、しっかり浮いてしまっている。


まあしかし、足元は無論、楽な靴で来ているので、別に山ガールしなくても、石段位登れるのだ。

つづくつづく。



時折お地蔵さんも現れる。








登り切って境内に入ったらまた石段(笑)

駐車場からでも、「きつ~い、こんなん年取ったら参拝なんか出来ひんわ」と手すりつかみながら女性がやってくる。

私がバス停から上がってきたと言うとあきれていた。




まっぷるでも紹介されていた通り、ちょっと早いがあちこちに大好きな紫陽花が。境内はとてもきれいに整備されている。

遠くにちょっとだけ琵琶湖の端っこが見える。のどかな田園風景。ずいぶん上がってきたんだなあ。










いつもどおり参拝、ろうそくとお線香を供え、ご朱印を頂く。

頑張って登ってきたので「心願成就」のお線香も供える事にする。観音様も聞いて下さるかな。

帰りはお勧め通り、車の道をのんびり降りる。正解。石段登ってよれよれぐらぐらの脚では、あの急な石段、手すりもないから危なかっただろう。地元の人の意見は聞いておくものだ。





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和歌山県のお寺・粉河寺

2017-02-15 23:55:30 | 西国三十三所観音巡礼
電車に乗って、知らない場所を旅するのは楽しい。

ドライブも楽しいけれど、ひとり電車の窓から景色を眺めながら、もいいものだ。別にいい景色でなくても、目に入るものが珍しくて、というのもある。

と言う訳で和歌山までJRで行くことにした。目的地は和歌山県、紀の川市の粉河寺。西国三十三所第三番だ。


スマホのナビタイムで一番早く着くルートを選ぶと、JR熊取駅からバス、とある。乗る。


…これが最短ルート??思いっきり山越えじゃん!! 4人しか乗っていないバスは、谷底に落っこちそうな道をびゅんびゅん走る。

途中、何もない山中に「犬鳴山温泉」とある。これは、秘境の湯だわあ…後で調べてみると、修験道の霊場と書いてある。ちゃんとじゃらんで予約もできるのだ。行ってみたい気になってしまった。

バスは無事、粉河駅に到着。ここから15分位、山に向かって歩くが、門前町の風情を…などとガイドブックにあったので、ちょうどお昼時、そのあたりにお蕎麦屋さんでもないだろうか、と歩き出す。ちょうど12時だ。

門前町…いや、店らしきものはところどころにあるけど、食べ物屋さんはないよね…それに人も歩いていない。 どちらかといえば、北海道の、故郷の町を思い起こさせる静かぶりだ。お土産屋さんや、古い街並みを期待していた身には拍子抜け。

と言ってる間に粉河寺の門まで来てしまった。




門の前にやっと、お土産屋さんらしき店が。「ぜんざい、蕎麦、柿の葉寿司」と書いてある。柿の葉寿司、いいね。


「柿の葉寿司、何個ですか?」(あんまり多くても食べきれないし)

「ああ…今日控えめに仕入れたらもう全部出てしまって…」 (今12時、ちょうどランチタイムなんだけど売り切れって…)

しかたなく、ぜんざいを注文。なんとなく、蕎麦はコワイ気がする。以前、三井寺の脇の食堂でびっくりするくらいまずい蕎麦を食べたからだ。


粉河寺本堂まではちょっと歩く。 早咲きの梅が遠くに。




国宝、粉河寺縁起絵巻で知られているお寺。

童姿の行者が現れて千手観音像に変わったとか?と言う面白い始まりのお寺だ。





本堂前の庭も変わっている。石がごろごろしていて、ソテツが並び、なんとなく和歌山らしい南国風情が。京都や奈良のお寺の庭とは随分ちがう。賞式蓬莱庭園、というそうで、国名勝である。



それほど広い境内ではないが、歩き回っているうちに「やっぱり蕎麦にしとけばよかったかな…」と思い始める。

いくらお餅入ってたと言ってもぜんざいじゃランチにはならないよね…でも今更戻ってあそこで蕎麦もなあ…

やめとこ。

いつも私は、こういう時のためにソイジョイをバッグに入れているのだ。寺社めぐりをしていると、山の中のお寺なら周りになにもない、と言う事もよくあるからだ。

帰りはバスでなく電車で和歌山駅まで。

有吉佐和子の「紀の川」読んだなあ、と思いながら広い川を眺める。ゆったりした大河だ。

和歌山駅のセブンイレブンでナッツをgetして小腹を満たしつつ、JRで帰阪。

西国スイーツ巡礼、というのも実はあるらしいのだが、なんか前回から食べ物寄りの話になっているなあ…。






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美味しい和菓子・・・穴太寺

2017-02-13 21:45:36 | 西国三十三所観音巡礼
和菓子が好きである。

何と言っても好物中の好物は桜餅。桜の季節にしか食べないと(基本)決めてはいるけれど、そろそろ行きつけのスーパーに、お気に入りの美味しい桜餅が出てきていてついつい手を伸ばしてしまったり。

趣味の寺社巡りをしていると、そこの売店などで美味しいものに出会ったりしてしまうもの。

20年前に、友人の義理のご両親(オーストラリア人)が見え、奈良のバスツアーにお付き合いしたことがある。ところどころ通訳を兼ねてだが、私も行ったことのない場所ばかりでずいぶん楽しめた。

そのひとつ、安部清明ゆかりの安部文殊院で、ご両親が落雁の箱入りのものを買って、「お礼に」と私に下さった。ひとつが大きいし、結構入っているけど食べきれるかな?と思いきや、自然な味で、物凄く美味しい落雁、あっという間に無くなってしまった。

落雁買いにだけいく、と言うような場所でもなく、ずっと、「あれ、美味しかったな・・・」「また食べたいな・・・」と思いつつ行く機会も作らずいたが、3年ほど前に同居人に車を出してもらい、行ってみた。



あった!記憶にある通り2色のずっしり重い落雁。手作り、と書いてあった。美味しさも記憶通りで、甘いものはあまり食べない同居人も喜んで食べていた。


1月末、京都のはずれ、亀岡にある穴太寺まで出かけることにした。西国三十三所、第二十一番だ。電車で嵐山方面に向かう。みな、嵯峨嵐山駅で降りていくが、私は保津峡を越えその先まで行くのだ。





田舎道をのんびり歩く。寒い事は寒いが、15分くらい歩けば結構、暖まるものだ。





穴太寺は古色蒼然というとあまり良い言い方ではないが、良い具合に古びたお寺、という風情。住宅街の中にあるのだが、立派な伽藍、良い形の多宝塔もある。ここも観光寺という所ではないので、西国三十三所のお詣りの方々がぽつりぽつりとやってくる。



聖観音菩薩さまがご本尊だが、本堂に釈迦涅槃像もある。「なで仏」と言われているそう。涅槃像なので、横になっているのだが、お布団かぶっているので(信者の方が寄進されたのだそうで)何とも言えず可愛らしいというか、親しみやすい。私も撫でさせて頂く。

残念ながら池泉回遊式の庭園はクローズ。冬場は開けないのかな。







このあたりは京都のかなり北になるので、まだ雪も残っている。



ご朱印を頂き、調べておいたバスに乗ろうと歩き出す。あれ?ここにもバス停、あった。時間を見ると、あと10分位で来る。こっちで行こうか。

バス停の前はお土産屋さんになっているので、ちょっと覗いていく。

意外にも、京都市内の和菓子店のようなこぎれいな一角、ちょっと良さげな和菓子コーナーがある。

このあたりは黒豆の産地、やはり黒豆のお菓子が置いてある。「どうぞ」とお店の方が試食を勧めてくれる。黒豆の砂糖漬けと栗の砂糖漬けだ。

美味しい!!

「マロングラッセだとくどいけど、これそんなことないでしょう?」

「ほんとですね」

原材料は黒大豆、食塩と砂糖としか書いておらず、確かに甘すぎずどちらも私好み。

見つけちゃったなあ・・・また。

私も同居人もそれほど栗は好きではないので、「黒豆しぼり」を購入。職場用にも箱入りを。





職場では、「これ好きです、ずっとたべていられますっ!」という子もおり、同居人も「甘くなくていいな」ともそもそ食べている。

しかしこの黒豆買いに亀岡のはずれの方までまた、行くかねえ…。

袋の裏を返してみる。なんて店だっけ? 

若菜屋、とある。 京都市下京区…あれ?? 本店は市内じゃん… 道理でこじゃれた店と思ったわ。


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新年、日本海へ。成相寺・松尾寺。

2017-01-09 19:00:39 | 西国三十三所観音巡礼
年が明けた。

いつものお正月。

年末、31日に大混雑の黒門市場に出かけ、元日夜に食べるてっちり用の白子入りフグを調達、その他、年越し用の蕎麦、合鴨(雑煮や蕎麦に使ったり、同居人が鴨ローストを作る)蕎麦だけでは到底お腹がいっぱいにはならないので、押し寿司も買っていく。関西風丸もち、白味噌、日本酒、そしてデザートに花びら餅。我が家の定番買い物。

フグをさばいてもらう時間、待ち時間1時間位。その間に人ごみを抜けて店を回る。毎年大変だが、活気がある市場の中の買い物は楽しい。

おせちはらでぃっしゅぼーやのものを毎年買っている。自然な味つけで、調味料も吟味されており、買ったおせちなど美味しくないだろう、という考えをひっくり返してくれた。

31日は「笑ってはいけない」を見つつお蕎麦と寿司の晩御飯の後、これも定番のカウントダウンシャンペンとチーズやイチジク、クラッカーなんかで新年を迎えた。

元日は同居人が白味噌雑煮を作ってくれ、おせちを開ける。これは明日の夜のごはんにとっておこう、これは食べちゃったほうが…と相談しつつ。無論ここでお酒が入るので、後はテレビ見たりしながらのんびり家で過ごした。

夜は恒例のてっちり、てっさと湯引きもお店で作ってくれてある。ほんとに、骨以外全部食べてしまえるのがフグ。今年のフグは当たりが良かったのか、とりわけ美味しかった。
ぽん酢消費量速いこと!


さて、2日。去年は同居人の車で奈良の岡寺、飛鳥寺に初詣だった。

今年は、去年の11月から西国三十三所に挑戦しているので、そのうちのどこかまで車を出してもらうことに。

休み中日で次の日の事も心配がないから、遠出ができる。和歌山のお寺?琵琶湖の島のお寺?


「京都の宮津なら2時間位で行けるな。それからこの松尾寺、というのも狙える」

「まっぷる」が出している「西国三十三所めぐり」というガイドブックの地図を見ていた同居人が言う。出発が9時と遅いから、そのあたりが良いね、と言う事に。


途中の道の駅でランチを買っていく。

京丹波「味夢の里」という名前の大きなところ。以前、「鉄腕DASH」の「0円食堂」でTOKIOが来ていた所。あれこれ面白い物があって目移りする。卵焼きで巻いたう巻き、この地方名物という、魚のでんぶが入ったちらしずし、押し寿司などお弁当を選ぶ。でんぶのちらしはちょっと甘すぎたが、他の二つは美味。

まずは宮津市の成相寺。

宮津と言えば、むろん、「天橋立」。この傍にあるお寺だ。しかし、大抵の人が訪れる「股のぞき」スポットのある場所ではなく、丹後半島の方、天橋立の北側へ行くのだ。ここは西国三十三所の最北端なのである。

本来のお詣りは、南側から船に乗って渡る、というものだそうだ。天橋立を横に見つつ行くのだとか。その方が味があるかもしれないが、我々はクルマでささっと廻っていく。それにしても狭い道、急こう配の道でびっくり。



参道の石段はこんな感じ!



倒れていた鹿の肉を、いけないと思いつつ食べてしまった僧がおり、じつはその鹿は観音様だったという謂れがあるらしい。しかも美人観音とも呼ばれているご本尊、しっかり拝んでおく。祈願しているのはそのポイントではないが…

さすがに人里離れたお寺、外国人観光客は皆無である。参拝の人々も少ない。ご朱印もすぐに頂ける。

「上、上がってみよう」

天橋立が見える展望台があるのだ。なんと、「日本一のパノラマ展望台」とある。この山中に!








日本海に浮かぶ島は霞んでいるが、天橋立は良く見える! こんなに晴れ晴れしたよい景色が見られるお寺とは知らなかった。昔は展望台近くに本堂があったらしい。お坊さんたちは、歩いて上り下りしたんだろうな。昔の人々は足腰丈夫だったはず。


寺院というのはたいてい、4時半位がクローズ。もう、2時過ぎである。次のお寺、松尾寺は舞鶴にある。同じ京都府だが、車で1時間以上はかかるはず、名残惜しいが出発することにする。

さて、次のお寺は舞鶴市の松尾寺。「まつのおでら」が正しい名前のようだ。もし徒歩で「松尾寺駅」から行くと山道を2時間(>_<)という場所! もともとは修験道のお寺だそうだから当然だろうが。

以前教えていた生徒さんから、「西国三十三所は健康に良い」と言われたが、はい、その通りでしょう。




ここも車一台しか通れない細道をどんどん登るタイプ、登りきるとなかなか風雅な山門に、お正月らしくしめ飾りが。






変わった屋根の造りで相当古いが、方形造りというらしい。指定文化財だそうだ。

また、三十三所で唯一、観音様らしくなく怖いお顔の馬頭観音様をお祀りしている。秘仏で77年に一度しか開帳されていないそう。

ここもひと気がない。三十三所のご朱印貰う人くらいしかこないのだろう。

巨大な松や、杉の木が境内のあちこちに。







軒下に雪も残っている。渡り廊下の下には、北海道でよく見る(実家にもあった)家庭用の雪かきの機械、耕運機みたいのが置いてある。舞鶴だしなあ。雪も多いだろう。


巨大な杉の木の脇には、「・・・羽天皇御手植」とかすれて読めない碑が。

・・・何天皇?羽で終わる名前? 思い出せず。

例によって蝋燭とお線香を供え、お詣り。もうお片付けも始まっていて、係の方が賽銭箱を開けたり蝋燭かすを掃除したりしながら話しかけてくる。


「このお寺手をかけてなくてね」・・・確かに古い。石段も崩れてるとこがある。

「大きな木がありますね」

「向こうの杉の木は鳥羽天皇の時代のものですよ」


・・・あっ、鳥「羽」天皇か!

平家物語でお馴染みなのに、思いつかなかった。

「鳥羽天皇は色々思い悩むことが多くて、お気に入りの美福門院と一緒にお詣りに来られたと言われてます」

そう、中宮の待賢門院が生んだ子がおじい様の白河上皇の子供だったから・・・というのは有名な話。係の方もそのお話をされる。

いやいや、平安末期の天皇の「御手植」は初めて見たわ。

昭和天皇や最近の宮様、皇太子殿下等の「御手植」はあちこちの寺院で見るけれど。

すこしずつ暗くなりつつある細道を戻り、帰阪。
なかなか、面白いお詣りだった。

今週は日本海側では大雪になるそうだ。 あの松尾寺も雪に降りこめられてしまうのだろうか。

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兵庫県のお寺・中山寺

2016-11-30 19:57:18 | 西国三十三所観音巡礼
兵庫県のお寺に行ったのは初めてである。

西国第二十四番札所、中山寺。






今年3月に1年かけて洛陽三十三所観音巡礼を満願し、今年からいよいよ西国三十三所巡礼をスタートすることにした。

洛陽三十三所は、西国三十三所に遠すぎるお寺があることから、京市内の三十三か所を回るように後白河天皇が考えた、というもの、つまりは京都のお寺だけだった。なので急げば2日で回れるとも聞いた。

同僚のアメリカ人の先生は西国三十三所を回っているが、やはり一番札所などには行けていないということ。「交通費もずいぶんかかりそうだから…」と。なんてったって那智の滝の傍、つまりは和歌山県の端っこのほうの山の中である。

車を運転できない私も同じことだが、あまりの山の中は同居人に連れて行ってもらう事にし、行きやすい所から始めることに。

京都、奈良のお寺は数知れず。
大阪でもいくつかお寺や神社も回ったが、意外にも兵庫県は初めて。

以前兵庫の学校で13年も勤務していたため、中山寺は良く話に聞いていた。お産、七五三、という話題で出てくるのだ。 そのあたりの人々にはずいぶん信仰されているお寺というイメージだったが、西国三十三所のひとつだったとは気づかず。

ご本尊は十一面観音、安産、求子の観音様である。関白秀吉も参って秀頼をさずかったとか。





折あしく雨模様だったが、きれいに着物を着せられた子供と両親、祖父母らしきグループがいくつも。月曜の昼にもかかわらず、だ。

七五三か。うちの両親は「あれは商売である」と全く関心を示さず、子供心に、友達が着ているきれいな着物や、長い袋に入った千歳飴がうらやましかったものだ。

おっと!

ここには屋外のエスカレーターがある! 屋根付きだ!前日の善峯寺ではふうふう言いながら石段を登ったのに。



いちばん高い所には新しい、きれいな紫色の五重塔が。出来たばかりのようで、周りはまだ工事中。このお寺はお金あるんだろうな。安産の祈祷料など相当入りそうな感じ。



しかし私の目的は本堂の観音様、お詣りして、ご朱印…どこかな? 本堂の辺りと聞いたんだけど…西国三十三所のお寺なら、大抵「西国三十三所第~番」というお札がお堂にあるのだけど、ここにはない。
よく見ると、会館風の建物の横にご朱印所がある。全く目立たない。

やっぱりなあ…ひとつ300円のご朱印ビジネスなど、このお寺はあてにする必要ないんだろうな。

去年、同居人が伊勢神宮に社内旅行で行った際にご朱印をもらってきてくれたが、まあ、神社はお寺のに比べるとシンプルなのだけど、その中でも超絶級にシンプルで、スタンプと日付だけ!みたいなご朱印、日本一の神社ならどれほどカッコいいご朱印かと期待した私達にはビックリだったのだ。

「ご祈祷1回に何万もとれるんだから、300円のご朱印なんて別に力入れる必要は…って事だと思うぞ」と同居人。

確かに。


この中山寺のオリジナルご朱印帳も綺麗なので購入も考えていたのだけれど、それも表に出されてもいない。そんなら、やめとこ。

りっぱな広いレストランが併設されているので、お昼でも食べていくことにする。蓮の実やきのこ、野菜の入ったご飯を蓮の葉でつつんで蒸したものがメニューにあった。珍しいので頂くことにする。900円也。ちまき風、なかなか美味だった。






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