映画 “ もののけ姫 ” のイメージアルバム、その9曲目に “ 犬神モロの公(きみ) ” という楽曲がある。これは本編では流れていなく映画の予告編のみで使用されたものなのだが、3分58秒という短さながらも圧倒的なスケール感が支配し、且つ尋常でない切迫感が満ち満ちている。更に2分16秒過ぎからは、風を切って疾走するような効果音が付与されていて、聴いている者の胸を一層駆り立てる(この曲の冒頭はNeowingで試聴できるので、興味を持たれた方はこちらで)。
当時、本編を鑑賞する前にこのアルバムを耳にしていた僕は “ 犬神モロの公 ” というタイトルにも拘らず、天狗や狐狸、はたまた異形の神々の荒ぶる様子を勝手に想像して興奮していたが、程なくしてこの曲が劇中では流れないと分かり、かなり残念な気持ちを抱いたものだ。
“ もののけ姫 ” を映画館で16回も観たのは、勿論作品自体に多大なる感銘を受けた事もあるが、その一方で、この楽曲で表現したテーマが作品のどこかに潜んでいはしまいかと躍起になって探していたせいもあるかもしれない。言わずもがな、モロ自身の複合的な性格は本編を目にすればそれと知れるものの、実はこの曲こそがモロのキャラクター性を一気に収斂したものではないか、と…。
とはいえ、もし僕がこの作品の演出(もしくは音楽演出)を担当していたら、タタリ神と化した乙事主の体躯に絡み取られてしまったサンを救助しに行くアシタカ、それを描くシーンで存分に使ってみたかったと想像して止まない。それだけこの曲には魅力があり、単に予告編の中だけで眠らせておくにはあまりにも忍びないのである。
当時、本編を鑑賞する前にこのアルバムを耳にしていた僕は “ 犬神モロの公 ” というタイトルにも拘らず、天狗や狐狸、はたまた異形の神々の荒ぶる様子を勝手に想像して興奮していたが、程なくしてこの曲が劇中では流れないと分かり、かなり残念な気持ちを抱いたものだ。
“ もののけ姫 ” を映画館で16回も観たのは、勿論作品自体に多大なる感銘を受けた事もあるが、その一方で、この楽曲で表現したテーマが作品のどこかに潜んでいはしまいかと躍起になって探していたせいもあるかもしれない。言わずもがな、モロ自身の複合的な性格は本編を目にすればそれと知れるものの、実はこの曲こそがモロのキャラクター性を一気に収斂したものではないか、と…。
とはいえ、もし僕がこの作品の演出(もしくは音楽演出)を担当していたら、タタリ神と化した乙事主の体躯に絡み取られてしまったサンを救助しに行くアシタカ、それを描くシーンで存分に使ってみたかったと想像して止まない。それだけこの曲には魅力があり、単に予告編の中だけで眠らせておくにはあまりにも忍びないのである。
意気なことをしますね。
16回ですか。。。。
僕は、お母様に手を引かれて見にいった記憶があります。
当時8歳くらいでしょうか?
子どもながらに感じたのは
当時、トトロや魔女のような作品を作っている監督がイメージを壊すべく作った衝撃作を言われていたなか。僕は特に監督らしくないというか、トトロなどのかわいい作品をかいている人がこんなの書くなんてとは思いませんでした。
トトロももののけも同じに感じたんですね。
なぜでしょう?
きっとナウシカがかわいらしい物語ではなかったためそれにナウシカが宮崎駿なんだと思っていたからもののけ姫はすんなり見れました。友達の女の子は当時映画館は何度もただ見ができたので二回はいつも見る子だったのに、1回みて気持ち悪くなって帰ったそうです。
シシ神だけは当時の僕は顔が怖かったです。
もののけ姫はもともとはナウシカの原作にあたるのでしょうか?たしか、始めの方ではナウシカの設定は日本っぽいところだったような。それがどんどんとずれていったみたいな。
ん?
違うかな?
宮崎駿の水彩画集ではそんな感じだったような。
腐海を始めに思いついたっていってましたね~。こじつけていくのがうまいと監督はいってましたが、こじつけであんなに意味のある作品が作れるなんて仰天です。
ものがなかった戦時生まれの監督はなんでも目新しかった時代をくぐりぬけ、たくさんの刺激をうけてきたんでしょうね~。だから感受性が豊だし素晴らしい発想と物語構成と思考があるのですね。
早く新作がみたい。
予告編だけではもったいない>
このやり方はもうとてもにくいですね。
あぁしたかったと過去を振り返る事がどれだけ視聴者を捕らえてはなさないか。
今聴きながら書いてます。
ほんと、駆り立てられるような
躍動感、向かい風ビュンビュンです。
サンを救助しに行くアシタカのシーンで
使ってくれたら、ピッタリでしたね。
聴きながら、ウンウン!と
激しく同意しております~o(*^▽^*)o~♪
16回も映画館に通ったショパン三世さんに
脱帽です。
またいろいろ紹介してくださいね^^
羨ましいです。
ショパンⅢ世さんの,宮崎氏への敬愛振りが恐ろしいほど
伝わってきます。
この作品は,私にとっては声優さんに不満の残る一作でした。
モロさんと言い,乙事主さんと言いその他のスタッフが
それはもう資金は潤沢とばかりにゴージャスでしたね。
主役が霞んで,物語そのもが不鮮明になってしまったような…
私にとっては,そんな作品でした。
でも,こうして意見・見方の全く違うショパンⅢ世さんの
宮崎作品への思い入れは,読んでいてとても楽しいです。
また違ったものがたくさん見えてくるものですね。
無表情なものが実は1番恐ろしいんですよね。
>もののけ姫はもともとはナウシカの原作にあたるのでしょうか?
いえ、別物です。映画 “ もののけ姫 ” の原点は絵本版 “ もののけ姫 ” にあります。といっても、これまた別物と言っていいくらい世界観が違います。
“ ナウシカ ” と “ もののけ姫 ” の関連性については、いつか書きたいと思っています。
>ものがなかった戦時生まれの監督はなんでも目新しかった時代をくぐりぬけ、たくさんの刺激をうけてきたんでしょうね~。だから感受性が豊だし素晴らしい発想と物語構成と思考があるのですね。
その通りだと思います。終戦した昭和20年、宮崎駿は4歳でしたからね。現代に生きる若者が創り出すものとは明らかに違いますし、若者でなくとも、彼の豊かさ極まる、そして強靭な世界観を誰も容易くは真似できませんよね。
>サンを救助しに行くアシタカのシーンで使ってくれたら、ピッタリでしたね。
おぉ、賛同して下さって嬉しいです!!
イメージアルバムの中で、僕はこの曲を1番多く聴いているかもしれません(笑)。
>16回も映画館に通ったショパン三世さんに脱帽です。
正確に言うと、通った回数ではなく鑑賞した回数です。1日に3回観た日もありますので…(苦笑)。
当時大学4年生だった僕はこの映画に意識を向け過ぎて、卒論と卒制がままならなくなりました
当時も今も、僕は至って貧乏ですよ(笑)。全財産を趣味に費やす、それを生き甲斐とする阿呆者です(笑)。
>モロさんと言い,乙事主さんと言いその他のスタッフがそれはもう資金は潤沢とばかりにゴージャスでしたね。
“ 紅の豚 ” から、声優陣に『ゴージャスさ』が目立ってきましたね。
>主役が霞んで,物語そのもが不鮮明になってしまったような…
アシタカ役の松田洋治はとても上手かったと思いますし、それもあってアシタカは宮崎駿作品の中で、僕が1番焦がれる男性キャラです。
物語の背景事情が丁寧には描かれていない事が(例えば師匠連と唐傘連の関係性)、この作品を難解に思わせてしまう要因の1つでしょうね。
若者はもので溢れかえった時代になにも新しいものを見たときの感動を知らないんです。
こういったことも踏まえると、日本の将来が不安です。
人間もまた他の動物と同様『生身』であるという事を、今後益々意識化に置かなくなっていくと危険ですね。