原作 アンドルー・ラング
文 高見のっぽ
絵 柿本幸造
世界文化社
<粗筋>
とある田舎の、とある家の中。
パンがしの焼き上がる匂いに誘われてネズミと雌鶏が窯の蓋を開けると、何と当のパンがしが逃げ出した。食べられては敵わぬと、ころころすたこら、パンがしは逃げて行く。その道中、パンがしの美味しそうな風貌に惹かれた百姓2人と洗濯婦も加わって、我先に食べると言わんばかりに皆が追い掛ける。
ところが行く手を川で遮られ、途方に暮れたパンがし。そこに声を掛けてきたのは1匹のキツネ。困っているパンがしを向こう岸まで渡してあげると言うのだが…。
“ ふしぎなおきゃく ” 同様、この絵本も僕が子供の頃に飽かず読んでいたもの。現在勤めている保育園に同じものが2冊あり、勤務当初に見付けて以来ずっと手元に欲しいと思っていた。そうして最近になって本棚の大整理があり、それを機に2冊の内の1冊を頂けた。感無量である。
柿本幸造の絵柄は柔らかく、その昔ながらの童話調が読み手の心をすっと撫でてくれる。有名な著作が他にもあるので、大きな書店でなくとも彼の作品は見付けられると思う。この絵本での特徴は、何と言っても主人公のパンがし。実に美味しそうなのである。ふくふくとしていて、絵本といえども容易にその温かみと香りが伝わってくる。食べようと追い掛けたくなる気持ちも分かるというもの。
文章を担当している高見のっぽは、あの『ノッポさん』。NHKのかつての番組『できるかな』でお馴染みだ。本書では文全体にリズムを付けて、幼き者が読んでも愛着が持てて楽しめるよう工夫を凝らしている。更にパンがしのキャラクターに愛嬌を持たせ、且つ、ちょっぴりのふてぶてしさをまとわせているところが面白い。
この作品は今でも入手可能だが、柿本幸造の絵柄による本書は絶版のよう。是非復刊させて欲しい。
文 高見のっぽ
絵 柿本幸造
世界文化社
<粗筋>
とある田舎の、とある家の中。
パンがしの焼き上がる匂いに誘われてネズミと雌鶏が窯の蓋を開けると、何と当のパンがしが逃げ出した。食べられては敵わぬと、ころころすたこら、パンがしは逃げて行く。その道中、パンがしの美味しそうな風貌に惹かれた百姓2人と洗濯婦も加わって、我先に食べると言わんばかりに皆が追い掛ける。
ところが行く手を川で遮られ、途方に暮れたパンがし。そこに声を掛けてきたのは1匹のキツネ。困っているパンがしを向こう岸まで渡してあげると言うのだが…。
“ ふしぎなおきゃく ” 同様、この絵本も僕が子供の頃に飽かず読んでいたもの。現在勤めている保育園に同じものが2冊あり、勤務当初に見付けて以来ずっと手元に欲しいと思っていた。そうして最近になって本棚の大整理があり、それを機に2冊の内の1冊を頂けた。感無量である。
柿本幸造の絵柄は柔らかく、その昔ながらの童話調が読み手の心をすっと撫でてくれる。有名な著作が他にもあるので、大きな書店でなくとも彼の作品は見付けられると思う。この絵本での特徴は、何と言っても主人公のパンがし。実に美味しそうなのである。ふくふくとしていて、絵本といえども容易にその温かみと香りが伝わってくる。食べようと追い掛けたくなる気持ちも分かるというもの。
文章を担当している高見のっぽは、あの『ノッポさん』。NHKのかつての番組『できるかな』でお馴染みだ。本書では文全体にリズムを付けて、幼き者が読んでも愛着が持てて楽しめるよう工夫を凝らしている。更にパンがしのキャラクターに愛嬌を持たせ、且つ、ちょっぴりのふてぶてしさをまとわせているところが面白い。
この作品は今でも入手可能だが、柿本幸造の絵柄による本書は絶版のよう。是非復刊させて欲しい。
なんかかわいくていいです。
どこかユーモラスで暖かいなつかしさがあります。
のっぽさんて絵本も書いてたんですね。
知りませんでした。
>表紙のパン生地をこねてるにわとりの手羽先の感じ
なんかかわいくていいです。
“ チョコレートの妖精 ” を紹介した時にも思いましたが、やっぱり、ぱたぽんさんは目の付け所が違いますね! 感性が鋭いです♪
>のっぽさんて絵本も書いてたんですね。
詩人・脚本家・作家の肩書があり、『できるかな』放送終了後は絵本・児童文学作家としての活動を主としており、50冊近くの著書を上梓している、との事です。
いいですね、こういう大人になりたいです。憧れです。
ちょっぴり羨ましいです。 児童書って、本当に心癒されますよね☆
私もぜひ手に取ってみます。 『ふしぎなおきゃく』も
『ビロードのうさぎ』 も、体の芯から暖まりましたもの。
本文にも書きましたが、柿本幸造の絵によるものは入手困難だと思われます。宜しかったら図書館で探してみて下さい。