碧田直の いいじゃないか。

演劇ユニット、ミルクディッパー主宰の碧田直が、日々を過ごして、あれこれ思ったことを、自由気ままに綴ります。

無題そのろっぴゃくごじゅうはち

2018-02-05 21:28:29 | 日々
今日も快晴。寒いと聞いていたが、自分としては暖かかった。

少し前のことになるが、アメリカのプロレス団体WWEに所属している中邑真輔選手が、ロイヤルランブルというバトルロイヤルで優勝し、レッスルマニアのたぶんメインイベントに出る権利を得た。これはプロレスファン的には快挙だと分かるが、むろん、一般紙は取り上げないし、テレビもワイドナショーでやっただけで、ほとんどの番組で扱われなかったので、結局、ファン以外は知りもしないし、当然盛り上がってもいないことと思う。まあ、取り上げられても、誰もどう快挙なのか説明できないだろうが。
このことを書く前に、前提として、プロレスは、シナリオのある格闘エンターテインメントである。もう一度書く。プロレスは、シナリオのある格闘エンターテインメントである。
ことにWWEは、ストーリーがあって試合がある。日本の、特に、中邑選手のいた新日本プロレスは、まず試合があって、それに付随するストーリーがあるのだが、WWEは逆だ。試合はストーリーに付随している。だから、WWEでのし上がるためには、アメリカ人に通じる英語力と表現力が必要不可欠であり、多くの日本人レスラーには、そこが欠けていることが多い。断っておくが、日本人レスラーに表現力が欠けている、と言っているのではない。アメリカ人に伝わる表現力に欠ける、というだけだ。
ともあれ、この二つの要素に欠けている日本人レスラーは、主要なストーリーに絡むことがそもそも出来ず、ということは人気も上がらない。人気が上がらないということは、WWEを潤すことができないということであり、WWEがそんなレスラーをトップに据えるはずもない。試合がどれほどハードでも、レスラーとして優れていると日本人が考えていても、稼げないレスラーに価値はない。視聴数もそうだし、グッズの売り上げもそうだ。どんなレスラーも、試合以外の部分もすべて査定対象となり、それによって扱いが変わる。まして日本人を含めたアジア人は、アメリカに大きなファンベース、いわゆる同族の巨大なコミュニティを持っていないから、そもそも不利なのだ。
にもかかわらず、中邑真輔選手が、ロイヤルランブルで優勝したということは、WWEに、彼が恵みの雨を降らせてくれる存在だと、現時点で認識させたということになる。これは本当にすごいことだ。
他にもいくつも快挙だと思うところがある。特に、ジャパニーズスタイルで駆けあがっていったのが素晴らしいのだが、さらに長くなりそうなので、今日はこれくらいで。明日これについて書くかどうかは分からないが、とにかく今日はおしまい。ではまた。
コメント
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