寝ても覚めてもインド。 <トムソーヤと冒険>

20年想いそして念じ続けてようやくたどりついたインド。私の「それから」インド日記。

Poor Little Rich Slum

2012年08月20日 | 日記

ムンバイにはスラムが点在する。1300万の人口のうちおよそ60%の900万人の人がスラムに住んでいると言われている。デリーにもコルカタにも人口密集するスラム街はあるけれどムンバイの規模にはかなわない。その中で最大級のスラムがDhavari。ムンバイって元々島や洲でできておりDhavariはその昔は漁師の住む「島」だった。ともかく漁業がすたれグジャラート州あたりからの移住者で人口が増え続け1.7キロ平米に60万~100万人が住む巨大スラムになった。

1893年頃のムンバイの地図(ウィキペディア)

少し前に読んだこの本はそのDhavariの現実…貧しき人々…というよりはそこから生まれているビジネスのこと、子供たちの夢のこと、そこで戦う人のことが綴られている。

ダンスシューズ屋さんの話は感動した。工場の下働きをしていた少年があるとき、靴工場で靴作りを習得し、ついには靴をデザインするまでになる。彼の(ダンス)靴が評判を呼びボリウッドスター達の御用達になる、でも自分の原点であるDhavariで靴を作り続けるという話。このスラムの散策ツアーの旅行会社の話も。南米でスラムと言えばブラジル、そこから海を渡ってやってきたミュージシャンの話とか。

ちなみに…スラムと言えど社会の最底辺ではない。上水も下水もほぼ整備されていないがバラックの屋根屋根にはTVのアンテナも立つし、TVもDVDもPCもあるし、フェイスブックにもアクセスする。自営業もいるし通勤列車でムンバイに通う会社員もいるのだ。