全長2500キロのガンジス川の水質汚染を改善するべく1986年以来、さまざまな清掃プロジェクトが立ち上げられ、2000億ルピーという巨額な予算が投じられたが未だに流れは変わらない、という記事。
活動家によればそのひとつの原因がヒンドゥー教聖地バラナシの地形、そして特に近年に作られた堤防、ダムのせいで水流は減速し、また川沿いの土地の不法占拠、埋め立てなどで川幅が以前の半分になったことなどが清掃プロジェクトの障壁とか。
ガンゴトリ氷河を源流として流れるガンジス川は上流の聖地ハリドワールの沐浴場ハルキパウリ(私も浸かった!)の堤防で聖水度95%になり、次の”つかえのポイント”ナローラまで東へ東へと流れるのだが、そのガンジス川下流となった以降、支流からの水が合流し、聖水度はどんどん落ちて行く。
400もの製革所があるカンプールでは工業汚水がガンジス川に流され、それがバラナシへ向かって流れる、と。バラナシ・ヒンドゥー大学エコシステム環境マネージ研究グループによると、何とバラナシあたりのガンジス川は聖水度がわずか1%。バラナシの入り口あたりで糞便性大腸菌は60,000ポイント(100mlあたりの、ということ?)で街、つまり年間33,000体が火葬–300トンの半焼けの屍、16,000トンの灰が流されている街を通過するとその単位は150万ポイントになるという。この単位を理解せずにここに書いているのだけど、恐らくほとんど「致死量」の気がする。
今回の総選挙で圧勝したBJPの党首ナレンドラ・モディが立候補地バラナシの遊説で「母なるガンジス川を甦らせる」と過去にモディが州知事をつとめたグジャラート州でのサバルマティ川の清掃キャンペーンを実績に公約した。環境活動家たちは、今回こそは、選挙の票を左右する公約として宣言されたガンジス川問題解決が新政府で達成されることに大いに期待、の一方で「モディが実績とするサバルマティ川は実際には川へ流される工場汚水を規制することで改善されただけであって『清掃』された訳ではない…」と疑問視する声も。
ともかくお手並み拝見。