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七里GGウオッチ7/14⑶:日本は沖の鳥島が問題化?中国が軍事優位に移る懸念 柔軟で堂々とした外交取り戻せ

2016-07-15 03:57:05 | 日記


【主張/南シナ海問題/判決を受け入れ平和的解決を  2016年7月14日 9時14分 しんぶん赤旗  
  国際司法機関である常設仲裁裁判所(オランダ・ハーグ)は12日、南シナ海の大部分に及ぶとする中国の権利主張について、国連海洋法条約にもとづき法的根拠がないとする判決を全員一致で出しました。中国による埋め立てや人工島造成などの一方的行動についても正当性を否定しました。判決は南シナ海問題について国際司法機関による初めての判断です。
 今回の判決は、問題となっている海洋地形や中国の行動について明確な法的判断と指針を示したものであり、紛争解決に向けた共通の法的土台として重要な意義をもっています。
解決への共通の法的土台
 判決は、中国が「歴史的権利」にもとづいて南シナ海の大部分に管轄権があると主張する「九段線」について、「いかなる法的根拠もない」と全面的に退けました。
 また、南沙諸島を構成する岩礁はすべて、島ではなく、人が住む自然環境のない岩や低潮高地だとして、排他的経済水域(EEZ)を生まないと判断しました。中国の人工島造成の一部はフィリピンのEEZにたいする主権侵害だと認定し、埋め立てによる環境破壊も違法行為だと指摘しました。
 判決は、仲裁手続き進行中の紛争の激化を控える義務に中国が違反したとも認定しました。
 中国は、判決について「無効で拘束力はない」として受け入れも承認もしない態度を表明しています。裁判を拒否する理由の一つとして中国は、裁判の本質が領有権問題や境界画定にあることをあげています。しかし、判決がのべているように、裁判はこうした主権問題に関わることを慎重に避けてきました。
 判決は、問題解決のための共通の法的土台として、最終的なものであり、法的拘束力があります。
 南シナ海の紛争問題の解決をめざすカギは、両当事国が今回の判決を受け入れて尊重することにあります。
 中国は、海洋の法的秩序の確立をめざす国連海洋法条約の締約国であり、条約の規定に沿うならば、判決を受け入れることしかないはずです。
 判決が判断を示した諸問題について日本共産党は、明確な態度表明をおこなってきました。
 中国が南沙諸島ですすめた人工島造成や大規模滑走路の建設、西沙諸島でのミサイル・戦闘機の配備について、中国とASEAN(東南アジア諸国連合)諸国が締結した「南シナ海行動宣言」(DOC)の規定に明らかに反することを指摘しながら、「南シナ海での一方的な現状変更と軍事的緊張を高める行動を中止」するよう中国にたいして要求しました。
 この7月には、中国が南シナ海で開始した軍事演習について、DOCに反するものであり、中止するよう求めました。
当事国は判決の尊重を
 判決は、問題解決に向けた今後の問題にも触れています。
 今回の紛争の原因は、お互いが相手の権利を意図的に侵害しようとしたことにあるのではなく、むしろ、国連海洋法条約上の権利に関する理解の根本的な違いにある―。だからこそ、両者が、判決を尊重して、共通の法的土台に立つことが問題解決のカギになる。これが判決に託された重要なメッセージです。】

●中国のナショナリズムは戦争体験が少ないだけに危険。柔軟で堂々とした外交に期待
(GG:しっかりした分かり易いキッチリした論考だ。日本共産党の外交水準が窺える。これに加えるなら、仲裁裁判所の判決の影響と、今回の判決に中国は「今回の仲裁裁判所の仲裁人の任命は(申し立て時に)国際海洋法裁判所所長だった柳井俊二氏(元・駐米大使)が「一手に取り仕切った」とし、仲裁裁判所の判断は日本の謀略である」としていることだ。謀略とはGGには認識できないがアメリカの影が作用しているであろうことも見ない訳には行かない。
 判決の影響として、日本の沖の鳥島が経済的排他水域を主張できる「島」ではなく「岩」と認定される懸念があることだ。国際的司法判断の土台となるのだろうが、日本は沖の鳥島近海で漁業している漁民もおり対策は考えなければならなくなる。
 また、今回の判断は「九段線」を一切認めないとしており、中国軍事の基幹に触れる判断だ。中国は一歩も引かないだろう。フィリピンとは2国間で落ち着いても、国連で争うようになるなら国連常任理事国の立場を掛けて対抗するだろう。中国が外交の試練の場となる。以前は外交は絶妙だったが、近年は硬直化しており、以前の柔軟さは窺えない。これから外交が躓けば軍事が前面に出る機会が増え、国際緊張は急膨脹する。中国の柔軟で適切なそして堂々とした外交を期待している)


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