今日は朝から国立新美術館に
「オルセー美術館展」を見に行ってきた。
モネ、セザンヌ、ゴッホ、ゴーギャン、そしてルソー。
これだけそろうのは「空前絶後」だと言う。
始まったばかりの展覧会だが、日曜日とあって
会場は朝から込み合っていた。
この展覧会は印象派を極めた画家たちがその後
それぞれ独自の表現を確立して行く過程ををテーマとしている。
昔中学校の美術の「資料集」に載っていた絵でいつか本物を
見てみたいと思っていた絵がある。
それが今回の展覧会の目玉でもある作品、
アンリ・ルソ-作の「蛇使いの女」である。
今日はこれを見に行ったといっても過言ではない。
実物は思っていたよりも大きい画面で圧倒された。
やはり本物は良い。
この作品は、画面が南国の植物で覆い尽くされている。
よく見ると、その陰の中に鳥たちが潜んでいる。
真っ黒な陰の蛇使いの女はまっすぐこちらに視線を向けている。
熱帯の湿ったむせ返る様な空気感が好きだ。
思わずその世界に弾き込まれそうになる。
驚いた事に、ルソー自身は南国はおろか自国の外には出た事がなのだそうだ。
全て、彼の中で創造された世界なのである。
もっとも、ルソーはこの絵を制作するにあたってかなり詳細に
南国の植物や動物を研究したらしい。
かなり長い間、この絵の前に立ち尽くしていた。
そしてかなり長い間、この蛇使いの女のめを見つめていた。
他にもゴッホの「自画像」やモネの「日傘の女性」
など、「資料集」で見た事のある数々の絵も堪能する事が出来た。
気がつくと午後2時。3時間半もいた事になる。
写真は美術館のエントランス。
すり鉢の上はカフェ。一度座ってみたかった
「ワイチェアー」がごく普通にあったので驚いたが
大変な人気で行列ができていたので、そちらの方はまた次回という事で...。
蒸し暑い日だったが、館内は涼しく心地よかった。