BOYSCOUT TROOP74, NAGOYA, AICHI, JAPAN

ボーイスカウト名古屋第74団のブログです。
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雨のち晴れ(その2)

2006年06月21日 | コラム:バッジに挑戦

≪バッチに挑戦≫ 雨のち晴れ(その2)


 班長 ちょっと西の雲行きが怪しいですよ!

♪ むこうのお山に 黒雲かかれば
今日は来そうだ 大夕立
そなえよ常にだ 干し物片付け
テントに雨水 入らぬように


(『むこうのお山』 中野忠八・作詞、アメリカ民謡 スカウト歌集p79)


 おい!悠長に歌うたってる場合ではないぞ!!早く非難小屋に退避!!


    キタ━(゜∀゜)━!


 高等学校の生徒が課外のクラブ活動としてのサッカーの試合中に落雷により負傷した事故について引率者兼監督の教諭に落雷事故発生の危険が迫っていることを予見すべき注意義務の違反があるとされた事例(<最高裁判所判例> 平成18年03月13日 第二小法廷判決 平成17年(受) 第76号 損害賠償請求事件

 ・学校の課外のクラブ活動において、担当教諭は、できる限り生徒の安全にかかわる事故の危険性を具体的に予見し、その予見に基づいて当該事故の発生を未然に防止する措置を執り、クラブ活動中の生徒を保護すべき注意義務を負うものである。
 ・に関しては、事件当時、文献が多く存在していた。
 ・事件直前ころには、運動広場の南西方向の上空には黒く固まった暗雲が立ち込め、雷鳴が聞こえ、雲の間で放電が起きるのが目撃されていた。
 ・たとえ平均的なスポーツ指導者において、落雷事故発生の危険性の認識が薄く、落雷事故を予防するための知識乏しいのが一般的なものであったとしても、担当教諭の注意義務を免れさせる事情とはなり得ない。



 キャンプ場に立派な非難小屋があったからよかったですね。
 そうだね。夏は雷がよく発生する季節だから、万一に備えて非難小屋のある場所を選んだんだ。
 でも、夕立にあったのが、キャンプ場だったからよかったけれど、ハイキングの最中だったらと思うとぞっとします。


 ハイキングやキャンプでの落雷事故

1967年8月 長野県西穂高岳独標付近で、学校登山中に雷鳴を聞いて避難中の松本深志高校一行に落雷。11人死亡、13人負傷。
1974年7月 三重県大宮町で川沿いのキャンプ場でキャンプ中のテントに落雷。中学生5人死傷。
2005年8月 長野県松川町でキャンプ場の炊事場で雨宿り中に落雷。中学生1人重傷。他数名負傷。


 落雷から身を守るにはどうしたらいいんですか?
 ん…雷の発生・接近の正確な予測は難しいんだ。だから、無理な計画をしない、万一に備える、常に天候等の変化に注意する、少しでも落雷の前触れを感じたら早めに安全な場所へ避難する…だね。


 雷から身を守るには…

□ 雷の発生,接近は,人間の五感で判断する,ラジオ,無線機を利用する,雷注意報などの気象情報に注目するなどにより知ることができる。
□ 雷鳴が聞こえるとき,入道雲がモクモク発達するとき,頭上に厚い雲が広がるときは,直ちに屋内に避難する。特に雷鳴は遠くかすかでも危険信号である。(雷鳴の聞こえる範囲は,20㎞以内)
□ 落雷は雨の降り出す前や小やみのときにも多い。雨がやんでもすぐに屋外に出ない。

 日本大気電気学会編「雷から身を守るには-安全対策Q&A-」


 よく登山のときはラジオなどのをつけっぱなしにしている人がいるよね。あれは、ラジオで中波や短波のAM放送を受信していると、ガリッガリッという雑音が入ることで雷が検知できるからなんだ。
 雑音の間隔が短くなり、激しく連続的になるときは、雷がさらに接近してくるってことなんだ。
 へぇ~。この前、隊長がラジオを聞きながら“○×サンダー来た!来たー!”って興奮してたけれど、あれがそうなんですね。
 ……


 避難場所について
□ 自動車、バス、列車、鉄筋コンクリート建築、本格的な木造建築の内部は安全といわれている。
□ テントやトタン屋根の仮小屋の中は、屋外と同様に雷の被害を受ける危険がある。


 気象の変化ってどうみたらいいんですか?
 ひとつには観天望気ってのがあるよ。じゃぁ、雨がやむまでその話をしよう。



    つづく(観天望気については来週の水曜日を待て)



≪ 参 考 ≫
 気象庁 http://www.jma.go.jp/jma/index.html
 名古屋地方気象台 http://www.tokyo-jma.go.jp/home/nagoya/
 登山事故の法的責任について考えるページ http://homepage3.nifty.com/tozanzikosekinin/

※ 参考ホームページは必ずしも当団の意見を表すものではありません。


≪関連バッチ≫

D-6 気象観測
1 次のそれぞれの構造と用法を知る。
温度計、気圧計、湿度計、雨量計、風速計
2 野外活動中に雷が発生した場合の対処方法について述べる。
3 自分の住んでいる地域や一般的に言われている天気予測の方法(観点望気)を調べ、実際の天気と記録して比較する。
4 気温、気候、降水等に関する気象用語を説明する。
5 天気図から今後の気象予測をする。
6 キャンプ地において、キャンプの全期間を通じた、天候・気温・湿度・風向・雲量の観測を行なう。


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