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狼森(おいのもり)に入る…
ボーイ隊のプログラムの3月のテーマは「狼森(おいのもり)に入る。」です。
このテーマは、宮沢賢治の作品「狼森、笊森、盗森(おいのもり、ざるもり、ぬすともり)」にちなんでいます。
この物語は、宮沢賢治の物語のうちでも、おおらかな楽しさに満ちた作品といわれています。
お話は、農民たちがある原野の開拓にやってきたところから始まります。
農民たちは、畑の開墾に取りかかる前に、そこにあった大きな森に、「ここに畑をおこしてもいいか」と尋ねます。
すると、森は「いいぞ」と答えます。森の許しを得たので、農民たちは畑を耕すこととします。
次に、農民たちは、住むため家を建てる前にも、森に、「ここに家建ててもいいか」と尋ねます。
森は、「いいぞ」と答えます。森の許しを得たので、彼らは家を建てます。
そして、子供もでき、そこには小さな村が誕生します。
農民たちは、前にも増してせっせと働きます。
やっと粟(あわ)が実るようになった秋、彼らの幼い子どもたちが突然姿を消すという事件が起こります。
農民たちは、森に行ったのではないかと考え、一番近い狼森へ探しに行きます。 すると…
この物語は、人間と自然が対等に、しかも親しいく付き合っていた頃の感覚が描かれています。
そして、自然と人とが共生していくために何が必要なのか、何を考えなければならないのかを教えてくれています。
人間が自然に対し、「ここを開発してもよいか」と尋ねる姿勢を忘れていなければ、昨今の環境破壊の問題など起こらなかったかもしれません。
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舞台となった岩手県岩手郡雫石町には、実際に狼森、笊森、黒坂森、北のはずれが盗森と呼ばれる黒い松の森があります。
<参考>
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