スカウトは親切である。
スカウトは、すべての人のカになります。幼いもの、年寄り、体の不自由な人をいたわり、動植物にもやさしくします。
困っている時に助けてもらったり、励ましを受けたりしたことは、誰にでもあることだ思います。その時の有難さ、うれしさは、忘れることはありません。自分が受けたいたわりや励ましを、他の人にも同じようにしてあげることが、温かい心の交流につながるものです。
A Scout does everything he can to help others, especially aid people and children.
He does at least one Good Turn a day.
スカウトは、ほかの人を、特に老人や子どもを助けるためにできるだけのことをする。
少なくとも毎日1回は善行する。(SFB p330)
日々の善行を忘れないため、毎朝ネッカチーフに結び目をつくり、よいことをしら解くようにする。
善行が習慣になるまで続けようよ。
『平和な、戦いのない時、騎士は毎日馬で巡回して、助けを要する人たち、特に不幸な婦人や子どもを善行する機会を探し求めた。このように善行の旅に出た騎士を「遍歴騎士」と呼んだ。彼の班員も当然主人ととも行動し、平時もまた不幸な人をその力強い腕で助けようと常に備えていた。
昔の騎士は国の班長であり、兵士はそのスカウトだった。
君たち班長とスカウトは、騎士と従者に似ている。ことに、いつも名誉を重んじ、苦しむ人、協力を求める人を助けることに最善をつくそうとしている時は、まさにそうである。
君たちのモットーは「そなえよつねに」でり、騎士のモットーは「常に備えよ」であった。』(SFB p322)
<ひよこ隊員、我ら遍歴の騎士なるぞ!!
夢は稔り難く 敵は数多なりとも
胸に悲しみを秘めて 我は勇みて行かん
道は極め難く 腕は疲れ果つとも
遠き星をめざして 我は歩み続けん
これこそは我が宿命
汚れ果てし この世から 正しきを救うために
如何に望み薄く 遥かなりとも
やがていつの日か光満ちて
永遠の眠りに就く時来らん
たとえ傷つくとも
力ふり絞りて 我は歩み続けん
あの星の許へ
(ラマンチャの男から遍歴騎士の歌「見果てぬ夢」。テキストはhttp://www.aritearu.com/Life/music/Photo/LaMancha.htm から引用した。)
騎士道精神がもてはやされた時代は、SFBでも紹介されており、昨年映画でも話題となった「アーサー王物語」を始め「ニーベルンゲンの歌」、「ローランの歌」などの騎士道物語が広く親しまれました。
しかし、時代が過ぎ、騎士道精神が色あせたものとなると、騎士道の理想を追い求める時代錯誤の主人公を題材にした、セルヴァンテスの「ドン・キホーテ=ラマンチャの男」を最後に騎士道物語も姿を消すことになります。
ドン・キホーテの物語は、騎士道物語の読み過ぎで、遍歴騎士になる夢に心を奪われた男が、自らをドン・キホーテと名乗り、年老いた痩せ馬にまたがり、隣りの農夫を従者に任命して、今の生活を捨て旅に出る物語です。
紹介した歌は、ミュージカル「ラマンチャの男」で歌われている。遍歴騎士の歌「見果てぬ夢」です。