盛岡は都会だった 盛岡手づくり村＆旧盛岡銀行：岩手県盛岡市

2010年GW・北東北の旅・その15：シンボルは岩手山

　2日、盛岡ICを下りたのは既に午後4時を過ぎていた。とりあえず市街地と反対側へ、「盛岡手づくり村」に向かって国道46号線を30分程走った。2日後には角館へ行くため再び走ることになる道なのだが、観光バスなどが沢山進んで行く小岩井農場への道を右に分けた後、左に折れ地方道に入ってすぐ御所湖の看板と駐車場への導入路が見えてきた。係員の誘導で車を留めるとそこは御所湖の湖畔、盛岡手づくり村と一体となった公園・遊歩道・花畑の施設があった。

　入ってすぐ中核施設の盛岡地域地場産業振興センターゾーンと呼ばれる建物があった。研修室などの複数の施設があるはずだが、今回の目的はもちろん「物産・展示販売室」、エントランスから地ワインの試飲を始め呼び込みの声が聞こえた。

　脇の広い展示室に入ると、出展者別に商品が展示販売されていた。今回は鉄器が目当てであったが、各工房を廻らなくても一ヶ所で比較閲覧出来るので、便利な施設である。更に裏へ回ると、鉄器はじめお菓子や民芸品の制作工房、体験教室などの施設が多数並んでいた。残念ながら時間が遅く殆ど閉店していたので、展示室でお目当ての鋳鉄の深鍋と地ワインを買い市街地へ向かった。

　宿泊ホテルはビジネスホテルの林立する中心街にあった。今回の旅は他は全て「ルート・イン」のチェーンホテルだったが、盛岡だけは３ヶ月前で既に満室となっていたので、大和ハウスが系列のリゾートホテル中心だった「ロイヤル・ホテル」とは別に、ビジネスホテル「ロイネット・ホテル」として展開を始めたので、新築半年の新しいホテルとありこちらとした。盛岡城跡公園まで徒歩で行くことが出来るので、チェックイン後すぐに向かった。

　「盛岡城跡公園」仮名が振ってあって「もりおかじょうあとこうえん」と読むらしいが、まさに「重箱読み」何かしっくり来ない。「しろあと」か「じょうし」かが適切ではないかと妻がつぶやいていた。 このあたり歴史的建造物が多く残されていて、町並みウオッチングが良しとガイドにあったので、日のある内にと公園には入らず、中津川にかかる中の橋辺りにある「ござ九」を目指した。

　確かに古びた造りの広い間口の商家があったが、写真で見た見事さはなかった。おまけにひっきりなしに車の通る狭い道路、ゆっくりアングルを捉えることも出来ず、さりとて川側の情景がふる里のミツカン酢の光景と似ていると感じていたのだが、黄昏れてきて撮影に適したポイントが分からなかった。やむを得ず撮影は諦め、中の橋際の「旧盛岡銀行である岩手銀行中ノ橋支店」をカメラに納めてみた。

　いずれにしても、行き交う車の量の多さ、背後に迫るビル群を避けての撮影は不可能に近いと、暗くなり始めたこともあって町並みウオッチングは諦めた。盛岡は今回で二度目だが、前回も目的を見失って駅周辺で引き返していた。やはり大都会盛岡に郷愁を求めるのは、無理なのであろうか・・・。やむを得ず夕食の場所を探してホテル周辺の飲屋街へ戻った。周りは飲食店がひしめき合っていたが、中でもすぐ裏の冷麺の店には長い行列が出来ていた。盛岡冷麺が有名と初めて知った。伝統と違う新しい仕掛けが地域興しに一役買っているのだろうか？

　翌３日、東北道を更に北へ向かった。快晴！シンボルの“岩手山”雪を頂いて頂上まですっきりと見えていたが、運転中とあって手出しが出来ない。撮影ポイントは？？カーナビが次の岩手山SAを示していた。SA直前まで見事な岩手山を見せていた。前方には、八幡平の連なりも現れてきた。しかし、岩手山SAでは、近くの森と山とサービスエリアの建物で、満足な“絵”を得ることは出来なかった。おまけに岩手山の頂上付近には雲も湧いてきて！！！

　かろうじて八幡平はその連なりを捉えることが出来た。

　サービスエリアのレストランなどの建物の屋根に、人が立って何かをしていた。撮影しながら眺めていると、車の動きを探りながら空車位置を地上の係員に無線連絡しているようだった。このSA、入場してきた所で一旦停車したが、すぐに方向を指示誘導された。途中にもブロックごとに係員が立っていて、空車になった場所に誘導していたのは、高所から全体を見て的確に指示を出していたのだった。GWでの混雑を察しての処置、今まで経験したことのない見事な采配だった。アッパレ！！！