テレビのバラエティ番組、
アイドルの言ったムリな駄じゃれに、
横に居たお笑いタレントが、「それ、シンドイだろう」と突っ込んだ。
ちょっと、アクセントがヘンだったので、
一緒に見ていた我が同居人ドノに、
「この人の出身、西の方?」と訊いたら、
「この人は東北、でも、このごろは東京のテレビ局でも使うらしいよ」と教えてくれた。
西の言葉「しんど」は「”辛労”の訛り」と、手元の上方語源辞典にある。
多くは「しんどい」の形で、
「疲れた、苦しい」などの意味で使うが、
近代になって用途が広がり、
精神的に苦しいことや、金銭的に苦しい場合などにも使われるようになった、ともある。
面白いのは、この辞書、
「しんどい」の項目の次に、
「しんどちゃった」が並んでいて、
上方語「しんどい」と東京語「疲れちゃった」を錯合させた語、宝塚語、とあること。
永らく宝塚市のすぐ近くに住んでいるし、
歌劇団の研究生になった娘も知っているが、さすがにこの言葉は聞いたことがない。
然らばモノのはついでと悪乗りして、
ことわざ辞典を引いたら、
「親シンドする、子は楽をする、孫コジキする」と云うのが出て来た。
苦労して築いた財も三代目には蕩尽すると云う意味なのだろうが、
それなら、
苦労して、戦後日本の財を築いた世代を「親」とすると、
バブル世代は「子」の時代、
で、これからはボチボチ孫の代、
はぁ、そうなると「孫」たちはミナ、そのうちに、・・・・・。