漫筆日記・「噂と樽」

寝言のような、アクビのような・・・

蒙を啓く

2021年06月09日 | せけんばなし

大相撲・元安美錦の
「安治川親方の5月場所総評」と云う記事が出てます。

この人は、
お相撲さんには珍しく洒脱な文章を書く人で、

たまに書くブログがとても楽しい。

記事には同じ部屋の所属で、

夏場所に優勝した、
照ノ富士に付いて、こんなことを書いてます。

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 (照ノ富士は)

 先場所の3月にも優勝しましたが、
 この時、後半戦は膝の状態が厳しかった。

 部屋まで朝稽古に来ても、痛みで歩くのもやっとでした。

 私も現役時代に膝のケガで苦労しましたが、
 傍らで見ていた私の膝も疼くぐらいに痛そう。

 膝の痛みは気まぐれで、まるでやんちゃな子猫です。

 おとなしくしていると思った瞬間、急に暴れ出す、
 疲れが溜まると痛みが出て、歩いているだけで膝がガクッとなる。

 なかなか難しいものなのです。

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その傷の痛みにも耐えて、
連続優勝した照ノ富士はモンゴル出身。

モンゴルの事を、
歴史的には「蒙古襲来」のように「蒙古」と書きます。

「蒙」には愚かとか無知と云う意味があり
古代中国で北方民族のモンゴルを音写した当て字です。

「蒙」と「古い」を宛てることで、
たびたび騎馬で襲来して来ては痛いめにあわせて去る、

強力な異民族を「あの野蛮人め」と文字で貶めている分けですな。

なかなか勝てないから、
言葉で貶めると云うのは、

日本の一部にある
国粋主義的な相撲ファンとチョッと似ている。 (笑)

 

 


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