朝鮮について知りたい

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レイシスト大行進

2014年10月23日 | 帝国主義・植民地

問題意識を持って見てみよう。

レイシズム批判のハマる、「罠」というか。
前回、安倍晋三が日本におけるレイシズム的状況を「批判」した際にも触れたが、レイシズムや、ヘイトスピーチ批判=味方、とはならない今の状況を真摯に、直視しなければならないと思う。


安倍や橋下の主張と、在特会の主張とは根底ではつながっており、「同志」とも見て取れる、ということを直視する必要があり、今回の面談も「暗黙の了解」のもと、排外主義を助長させる算段の上で行われている。

結局、何が議論されたのか。特別永住権問題である。
この議論での本筋は、在特会のようなヘイトスピーチがなぜ出てくるのか、を考えてあげて、その根拠となる、「在日朝鮮人の特権」をなくすように努力することによって、ヘイトスピーチをなくしていこうとすること。

なぜ、在日朝鮮人が特別永住権をもつようになったのか、という問題は議論されない。もっと言えば、特別永住権ですら、「差別的」であるのにもかかわらず、そこから論点を究極的にずらす狙いも見て取れる。ガッツリとスクラムを組んでいる。パッと見た感じでは、ヘイトスピーチに関する問題を議論し、一方では批判、一方では擁護している。しかし、根底は在日朝鮮人排除の思考様式しかないところに注意したほうがいいと思う。

そして、すでに述べたように、このままこの論調に乗っかって自分たちの置かれた状況を分析し、「対策」をこうじてしまうとこうなる。「特別永住権」だけは守ろう、と。

補助金の問題も全く同じであるが、補助金がカットされる、これに抗する。とりあえず、補助金が出るようになった。ホッとする。(しかし実は補助金の問題は出るか否かの問題ではなく、金額の問題である)このように我々の当たり前の権利を主張する抵抗としての運動において目標がずらされる、いつの間にか自分の立ち位置が変わってしまう状況はかなり危険である。わたしはこれまでこのような状況を、「横滑り」と一貫して述べてきた。目指すべき目標は、「人間として認めろ」という「人間宣言」である。形式の問題ではない。しかし、われわれが今の状況を見誤ると、将来後代たちに大変な荷物、禍根を残すこととなろう。注意しなくては。

最近の、在日朝鮮人政策や朝鮮問題にしても、日本当局が使う常套手段は、われわれの「帰る場所」をずらすことにあると思われる。われわれは「そもそも」何を目指し闘争、抵抗してきたのか、を今ほど思い起こす必要があるときはこれまでなかったのではないのか。

日朝平壌宣言、2002年のこの宣言から日本では「拉致」一本で情勢をゆがますだけ歪ませてきた。その結果が経済制裁の解除と、その他「恩恵」である。しかし、実際の宣言の文言は未だ推進されていない。この状況をしっかり認識できていないと、一歩も進んでないはずの日朝交渉、ふりだしに戻って朝鮮だけが宣言以外の「再調査」をさせられる、という状況にたいして「怒り」を覚えることができないのではないのか。交渉が始まればいいという問題ではない。何を論じているのか、が問題なのだ。日本は世界屈指の「経済力」・「軍事力」でもって、朝鮮にたいして大々的な制裁、暴力的措置をとってきた。その結果、自分たちは「拉致問題を強固な立場で前進させたぞ」と躍起になる。その影で、在日朝鮮人に対しての国家的差別政策を緩和するどころかより強化させた。

自身たちがおかれている立場をしっかり見据え、運動の対策、方向を考えていきたいものである。

なんにせよ、橋下と在特会はズブズブの仲良しであり、彼らの目指す未来に、幼気な在日朝鮮人子弟の居場所は、ない。

橋本と在特会櫻井との面談 (動画はこちら)


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