朝鮮について知りたい

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繁栄のプロローグ

2014年01月07日 | 現代朝鮮、朝鮮半島
時代とは何か。時代とは人であり、人が創るものが時代である。どのような時代かが重要なのではなく、置かれた状況と立場をどのように変革し、創造するのか。これが人間の本懐である。こう考えるのが、チュチェ思想と言える。
さて、2014年は朝鮮と在日朝鮮人社会にとってどのような年となるのか、いやどのような年とするのか。
昨年末、2013年という年を「決断」という言葉で表現した。並進路線、党内一新、経済管理制度、経済特区など、様々な「決断」があった。当然その見返りとしての一時的困難もあっただろう。
新年を迎えた今、我々は2014年との兼ね合いの中で昨年を見ることができる。なんのため、何を達成するための「困難」であったのか。
金正恩第一書記は新年の辞において、「繁栄期」を開いていく号令をかけた。すべての部門における繁栄と飛躍、これが朝鮮のロードマップである。
2012年4月15日、第一書記は「最後勝利」への道を表明した。最優先・絶対視という人民中心の観点と努力とをもって人民生活に総力を注ぐ。注目すべきは反帝反植民地闘争の継続である。帝国主義的戦略と植民地主義に対して抗うのは朝鮮の建国理念であり、闘争の中で、平和と繁栄を守るという歴史的アイロニーの中で、朝鮮は分水嶺に立った。継承するのか、放棄するのか。答えは、「継承」であった。
2013年、すかさず横槍が入る、「よく考えろ」と。暴力は止むことはなく、足音はさらに轟いた。「国際社会」という紋章を背負いながら。朝鮮の決心は揺るがない。もちろん「よく考えた」。「自主」「反帝」「平和」という一貫した姿勢を保った朝鮮に立ちはだかった壁は「一触即発の戦争前夜」だった。
朝鮮の進軍を止めることはできなかった。第一書記の「号令」はこれを物語っている。アメリカを筆頭とする「列強」との緊張関係の中、朝鮮は核保有国として同じ土俵に立ち、全面戦争の準備を整えた。なおかつ経済建設もやってのけたのである。経済発展を牽引した農業部門、溢れてきた国産の軽工業品、文化施設と教育施設、各道が持つ経済開発特区、1万トンの肉生産基地としてそびえ立つ洗浦台地など、めざましい経済成長は続いていく。
このような意味で、朝鮮のリーダーは2013年を「驚異的な事変」によって紡がれたと評価し、人民軍および人民たちに「感謝」の意を表した。
20年、「苦難の行軍」を甘受せねばならなかった時から20年が経った。朝鮮は変わった。この「変化」こそが「強盛国家の大門」であろう。超緊張状態におかれた朝鮮は、確固たる「勝算」を持って未来に向かい邁進している。
この間、経済から教育にいたる様々な部門で変化が起こった。2014年、リーダーの号令は「すべての部門」での「繁栄」を切り拓いていくことである。人民が主人となり、人民が優先され、人民が喜ぶ社会をより発展させるため、朝鮮は変わらず突き進んでいる。その当面の終着点は「統一」であろう。短い文章の中に込められてもメッセージ性は十分であったと言える。
さて、闘争=抵抗をやめない朝鮮は、いつも抑圧する側にいる日本にはどのように映るだろうか。そして、そのような朝鮮の「繁栄」は日本にとって喜ばしいものなのだろうか。このようなとき、われわれの眼がどのような眼なのかが問われるだろう。
われわれに突きつけられる現実はいつも冷たく残酷である。今年も厳しい現実は続く可能性が高い。しかし、「信念の通った眼」は未来を見るものである。その眼を持った者はいつも実践する。「いつやるか」という問題ではない、やらなければ「実践」ですらない。問われるべきは「何をやるか」であろう。
「繁栄」のプロローグとなる2014年、われわれ何をなすべきか、深く考えたい。わたしも微力ながら、在日朝鮮人社会においても「繁栄」「反撃」のプロローグの引鉄を引く人としてありたいものである。