比企の丘

彩の国・・・比企丘陵・・・鳩山の里びと。
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便奴・・・という言葉・・・はて?・・・便奴とは?

2013-08-02 | 本・テレビ、ドラマ・映画・スポーツ
森村誠一「人生の究極」 (講談社 2013年刊)
というエッセイ集を読んでいて「便奴」という言葉に行き当たりました。
はて?・・・「便奴」とは?・・・ネット辞典で検索してみてもワカリマセン。どうやら森村誠一さんの造語らしい。

以下・・・原文の一部・・・
世界史初の原子爆弾を投下された広島、長崎の尊い犠牲に懲りず、機械文明の飛躍的な発達によって便奴(便利性の奴隷)と化した日本は、原爆の惨禍からなにも学ばず、原発の安全神話を盲信して、原発を導入した・・・中略・・・
核兵器出現以前の通常兵器の破壊力は、おおむね戦闘時に限られた。だが、核兵器の脅威は時空ともにまたがる。
原発は核兵器と同じ穴の貉である。放射能という危険な鬼子を体内(胎内)に抱えている。そして人類はそれをコントロールできない。
・・・中略・・・
便利性は命のために発達した。その便利の奴隷となって寿命を短くしたり、命を失っては本末転倒である。
どんなに可愛くても、自分を食い殺す猛獣は飼えない。原発は調教師すら飼い慣らせない機械文明の猛獣である。
・・・後略・・・


便利性・・・文明の発達は・・・人の起源から火を使ううこと、道具を使うことから始まり、ずっと続いてきました。すべて人が生きやすい棲みやすい環境づくりのための工夫から生まれてきました。便利性が悪いということはありません。
ただ使い方次第でその便利性が暴れだします。

暑い夏が続きます・・・一般家庭の電気代が値上げされます・・・原発事故のツケがこちらにまわってきました。

森村誠一(1933年~)・・・小説家、埼玉県熊谷市出身、1945年8月15日未明、米軍の熊谷空襲を体験・・・「母さん、僕のあの帽子はどうしたでせうねえ・・・」で知られる小説「人間の証明」。旧満州国時代の旧日本軍731部隊(細菌戦部隊)の実情を明らかにしたノンフィクション「悪魔の飽食」がある。


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