りん日記

ラーとか本とか映画とか。最近はJ-ROCKも。北海道の夏フェスふたつ、参加を絶賛迷い中。

漫画『荒川アンダーザブリッジ』

2009-01-08 23:12:16 | 


中村 光作  ヤングガンガンコミックス 1~8巻(連載中)


ずっと以前にふわさんからオススメがあったもの。
やっと現在出ている8巻までがそろいました。
『聖☆おにいさん』の作者の別作品です。

なんかちょっと、『めぞん一刻』を思い出しました。
主人公カップルのうまくいきそうでいかない恋の行方を、
二人をとりまく外野たちをからめながら描く。
その外野たちが軒並み「ヘンジン」であるところも同じ。

ただその「ヘン」ぶりが、はんぱじゃない。
一刻館の住人たちは「ヘン」ではあったけど少なくとも人間だった。
荒川河川敷、橋の下にすむ住人たちは……なんていえばいいの?
人間じゃない、とは言えないんだけど、かといって人間である、とも断言しにくいというか(笑)。
「ヘン」を通り越して、「フリーキー」なの。
ヒロインの「ニノさん」からして、外見こそ清楚な美少女だけど、実は「金星人」だし。
橋の下にすむ住人たちを束ねている村長は逆に中身はどうも普通の人間らしいんだけど、
人前では絶対に「河童スーツと甲羅とお皿」を外さず、「河童」として暮らしているし。
主人公の恋のライバルとなるのは「星」だし、その星が「アニキ」と慕うのは「鳥」だし、
その「鳥」の恋人は「蜂」だし、もーなにがなんだか(笑)。

で、そのぶっ飛んだ設定のキャラクターを使って作者が描くのは、
有能すぎる父親との確執を抱えた男の子と何か秘密があるらしい女の子の
ちょっとせつない恋物語と、
バラバラなようで実は不思議な連帯感で結ばれてる、
橋の下の住人たちのほんわかドタバタな日常。


雑誌での連載は6ページの短いもので、その6ページごとに章タイトルが付いてるけど、
単行本ではいちいち扉絵がついてるわけではなくつながっているので、
ブツブツ途切れる感じではなく読めます。
ただその6ページの章の中で、前ふり・ボケ・つっこみという3段構成になってて、
それが繰り返されるので、それを是とするか否とするかは好みが分かれるかもしれない。
私は好きです。コントが好きなので。リズムが心地いいです。




ただ、気になること二つ。
一点。巻を追うごとに絵が雑になってる気がする。
普通は長くなってくると線が安定して
キャラクターたちの顔がきゅっといい感じになってくるはずなのに、
ばらけてきちゃってる。
忙しいのでしょうか。

二点。そもそも主人公とヒロインがつきあい始めたのはお互い好きだったからではなく
その場の成りゆきみたいなことだった。
それでも、主人公の男の子はつきあい始めてまもなく、
相手は相当に「へん」だけど実はかわいいことに気づいたことがきっかけで
ヒロインに好意を持ち始めるけど、
ヒロインの方は本当に主人公のことが好きなんだかなんなんだか、
主人公にも読者にもわからない、という設定だったはず。
それが、最近はすっかりヒロインが主人公にぞっこんだ、ということになっているんだけど、
そのきっかけや経緯の描写がない。
いつからそんなに好きになったんだ。最初からなのか。だんだんそうなったのか。
ヒロインにはまだ主人公にも読者にも明かしていない重大な秘密があるようなので、
その辺も関係してるのかもしれないけど、それにしてもちょっと説得力に欠けるのが残念だ。



ですがですが、私はすっかりあるキャラクターに惚れてしまったので、
たぶん続けて読んでいくことでしょう。

バーン。


シスター。男だけど、シスター。
戦闘マニアで人を見れば「敵」と認定し銃をぶっ放すが、でも聖職者。
橋の下の教会に弾薬庫と核シェルターを備える。
素敵


そしてこの「星」が、私には山内圭哉さんに見えてしかたありません。


元ロックスター。星だから、スター。そういうマンガ。
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漫画『聖☆おにいさん』 中村光

2008-09-22 12:44:50 | 
『聖☆おにいさん』1・2 中村光作 講談社モーニングKC 2008年1月・7月刊


ふうさんが紹介されてたのを読んで、買ってみました。
1巻読んで、すぐに2巻も購入。
おもしろかったー♪

ブッダとイエス(あだ名じゃないよ、どっちも本人!)。
二人の聖なるおにーさんは世紀末も無事乗り越えることができたため、
しばしのバカンスを二人で過ごすべく、下界に下りて東京の下町でアパートを借りて住んでいる。

暑い日に飲む一本の缶ビールに幸せを感じ、
コンビニで女子高生に『ジョニー・デップに似てる』とウワサされたとはしゃぎ、
普通の人間とひとつも変わりないささやかな日常を暮らしているのに、
やっぱり「聖なる存在」であることは打ち消しようもない二人。
イエスはわがままをガマンしようとすると聖痕が開いて頭が血みどろになっちゃうし、
ブッダはそんなイエスを思いやって優しい言葉をかけると、後光が差してしまって
夜道で目立ちまくってしまう。

そのね、日常のちまちましたディテールと、
やけにスケールの大きな「聖なる現象」とのギャップがたまんないんだ。

ブッダが描いた4コマギャグマンガに大ウケしたイエスは、
笑いすぎて手にしていたペットボトルの中の「六甲のおいしい水」を
いつのまにか赤ワインにしちゃうし、
人混みで気づかれるといけないからニット帽を目深にかぶってお寺に初詣に出かけたのに、
除夜の鐘を突く行列に並んだら前の人で終わってしまったブッダは
何とかならないかと期待して、帽子をちらっとめくってお坊さんに額の印を見せちゃうし……


そしてこの二人の仲良しなこと。
いい年した男二人が仲良くしているのを見るのを、女子はどうしてこんなに好むのでしょう。
倹約家と浪費家、しっかりしてて地に足がついてるおだやかなブッダと
新しもの好きで人なつこくてお茶目なイエス。
性格は違うけどお互いがお互いに優しいのは同じ。
この二人が一緒にプール行ったり秋葉原行ったり、
いや、近所をジョギングしてるだけだって、見てるとなんか楽しい。和む。
ほんわかする。

いいわ~、これ。

ネタが続くかちょっと心配ではあるけど、新刊が出るのが楽しみな漫画ができました。



桃戸さんちで見て興めたのでこれと同じ時に買った『さよなら絶望先生』。
これも面白かった。
面白かったけど、もうすでに19巻も出てるのね!
いまからそろえるのは……ちょっと……困ったな

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小説『夜は短し歩けよ乙女』 森見登美彦

2008-09-22 11:53:19 | 
『夜は短し歩けよ乙女』 森見登美彦著 角川書店 2006年11月刊


古風でユーモラスな独特の文体ととらえどころのない不思議な物語世界とが
特徴的な著者の作品。
小説誌で短編を読んだことはあったけど、長編をちゃんと読むのは初めてでした。

最初の1ページより少し抜粋。
 これは彼女が酒精に浸った夜の旅路を威風堂々歩き抜いた記録であり、また、ついに主役の座を手にできずに路傍の石ころに甘んじた私の苦渋の記録でもある。読者諸賢におかれては、彼女の可愛さと私の間抜けぶりを二つながら熟読玩味し、杏仁豆腐の味にも似た人生の妙味を、心ゆくまで味わわれるがよろしかろう。

新鮮だよね、単語の選び方、言葉づかい、リズム、漢字の多さ。
私は好きでした。
すごく心地よかった。
日本語の文章を読む快さを思う存分味わえた。
時々音読するとなおいっそう楽し。


ストーリーは、現代の(そう、これは明治でも大正でもなく現代の物語。の、はず。)
男子大学生である『私』が片想いする後輩の女の子の後を追いかけて、
春は夜の京都先斗町界隈、夏は下鴨神社参道で催された古本大市。。と、
季節ごと様々な場所に出かけていって彼女の目に留まらんと奮闘する話。
『私』と相手の女の子が交互に語り手となって進んでいきます。

『私』は女の子に恋いこがれているのに、女の子はそんなことはつゆ知らず、
行く先々で様々な不思議な人・不思議な出来事に出会いながら、
それを不思議とも思わず受け入れてふわふわと漂うように歩き続ける。

現実離れした筆致で現実離れした世界を描き、
唯一現実的な主人公の『私』を置いてけぼりにして物語はふわふわと進む。

いまどき珍しい文体を違和感感じることなく受け入れられて、
作者が描く、蜃気楼のような京都の町にすんなり入り込むことができたなら、
とても楽しめる本だと思いました。


ただね……私にはちょっと長かったかな……
春・夏・秋・冬の四つの章のうち、秋の学園祭だけは退屈せずに読めたけど、
ほかの季節は途中で少し飽きが来てしまいました。
起承転結がない展開だから、文体が心地いい、物語世界が楽しい、だけでは、
どんどんページをめくりたくなる!というふうにはいかなかったです。


それと、この女の子、不思議ちゃん好きの男の人が一方的に作り上げた、
完全に男の人むきのキャラクターなんだよね;
かわいいのはわかるんだけどさ。
このキャラクターが好きという女の人も多いだろうけどさ。
個人的にはちょっとイラッと来るのです、こういうタイプの子。
すごい惚れられてるのに全然気づかず、ほや~んとしてんの。
ほや~んとしてるだけなのに、なぜかいつも注目の的になっちゃうの。
うん、やっぱイラッとくるわ。ごめんね。。。


でも、かわいくて不思議なお話が好きで、
上で抜粋した文章に拒否反応起きないようでしたら、
読んでみるといいですよ。とても楽しい本です。

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小説『アヒルと鴨のコインロッカー』 伊坂幸太郎

2008-08-27 21:27:34 | 
くるったようにブックレビューをアップしている今日の村野ですが、
いっぺんに読んだわけではなく、
ずーっと前に読んだのにレビューを書いてないのがたまっていて、
急にそれを片付けたくなったのでこういうことになりました。

この本はためといたんじゃなくて、つい昨日、読み終わったものです。

『アヒルと鴨のコインロッカー』 伊坂幸太郎著 創元推理文庫


初めて読んだ伊坂作品『ラッシュライフ』がどうも村野にはピンと来なかったのですが、
よかった!これはよかった!
いいです。すごくいい。

キャラクターがいい。
文章がいい。
ストーリー展開がいい。
「シッポサキマルマリ」がかわいい。
ダマシも鮮やか。

『ラッシュライフ』では登場人物の吐く‘気のきいたセリフ'ってやつが
いかにもいかにもで鼻についたけど、
『アヒルと鴨の~』では気のきいたセリフが快感。
どこが違うんだろうなぁ。
河崎と琴美の会話なんかホントいい。


教えてくれたプー子さん、ありがとう!
ほかのも読んでみるよ~♪


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小説『クワイエットルームにようこそ』 松尾スズキ

2008-08-27 21:09:16 | 
『クワイエットルームにようこそ』 松尾スズキ著 文春文庫


最初の2、3ページの内容にものすごくたじろいで、
「だ、ダメです私……」と泣きそうになったけど、
そこさえクリアできればあとは素晴らしかった。

TVぶろすに連載されてるコラムをのぞき、
松尾さんの書いたものを読むのは初めてでしたが
(ちなみに言うと松尾さんの舞台もテレビも映画も見てないです)、
すごいよぉ。

物語は主人公の一人称でつづられ、その文体は限りなくラフで話し言葉に近い。
私はこれにアレルギーがあって、「わーい」とか「つーか」とか「てゆう」とかを
地の文に混ぜられるととたんに読む気をなくすんだけど、
松尾さんの文章はそういうことがなかった。
というか、いまぱらぱらとめくってみて気がついたけど、
「わーい」だの「てゆう」だのいう言葉は使っていない。
「てゆう」はちゃんと「という」だ。
「くそ」とか「やばい」とか「超めんどくさい」とかは地の文で出てくるけど、
全体のラフな雰囲気とは裏腹に、言葉づかいはちゃんとしてる。
だからどこか品があるんだ。品があるのに生身の言葉って感じがするんだ。
ポンポンとたたみかけるテンポが心地いい。
なんて素晴らしいのだ。

比喩もいい。
紋切り型を避けようとして作家はそれぞれ比喩に工夫をするんだろうけど、
妙にぶっ飛んだ比喩でそこだけ浮いちゃったり、結局どんな感じかよくわかんねーよ、
ってなってることは多い。
だけど松尾さんの比喩はインパクトがあるのに浮いてない。
その一言で鮮やかに光景が脳内に浮かび上がる。
あっ、あるあるこういう感じ!って肌で感じさせる。
すごいよぉ。

内容もすごい。すごくいい。
下手に具体的に感想書いたら
この「よかった!」という気持ちをダメにしてしまいそうなので書きません。
ていうか、書けないです、私の頭じゃ。


でもよかったの。
本読んでこんなによかったと思うのは久しぶりだ。
よかったなー。
松尾スズキさんはすげよ。尊敬。


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エッセイ『平松洋子の台所』 平松洋子

2008-08-27 16:51:10 | 
『平松洋子の台所』 平松洋子著 新潮文庫


エッセイが面白い面白くないって、要するにその著者本人のことを
好きになれるかなれないかだと思うんですね。
どんなに上手な文章のエッセイを読んでも、
そこから立ち上がってくる著者の人となりが自分に合わなかったら、
「うまいなぁ」と感心はしても、「面白い」とは思わないと思う。


んで。


料理研究家の平松洋子さん、出演されてるテレビもこの方のレシピ本も
ほとんど見たことないので全然存じ上げないのですが、
少なくともこの本読んだ限り、私はニガテでした。

食や食に関する道具などについてとても鋭敏な感覚をお持ちなのが
ビンビン伝わってくるのですが、
それが何か、コワい。
怒られそう。
っていうかケーベツされそう。
「どうしてそんなに鈍感でいられるのかしらっ!」って。

書いてある内容はすごく素敵だしおいしそうなんですけどね、
その筆致がね、なんか厳しいというかなんというか。

非の打ち所がないから嫌うとかは畏れおおくてできないけど、
どうにも苦手なお姑さん。。。という感じです。

もう一度言うけど、実際にどんな方かは知りませんよ。
この本1冊読んで(というか、結局途中までしか読んでません。なんかコワいのだよ)、
なんとなくそう感じてしまったってだけです。


ふー。

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小説『孤宿の人』 宮部みゆき

2008-08-27 16:06:45 | 
『孤宿の人』上・下 宮部みゆき著 新人物ノベルズ

宮部みゆきの時代物長編。
舞台は江戸ではなく、瀬戸内海に面した小藩、丸海藩。

あわよくば取りつぶそうという幕府のもくろみにより
難題を押しつけられた小藩の騒動と
その小藩の中でのお家騒動を背景に、
身寄りのない一人の少女ほうの成長を描く物語です。


最後は感動したんだけど、上巻の退屈さがどーにもこーにも。
話が動かなすぎる。
主人公ほうの描写が少ないのはあえてなのかもしれないけど、
やっぱりそれも退屈さを感じさせる。
物語のキーパーソン「加賀殿」は名前だけは早くから出てきていたけど
うわさ話だけでさっぱりその正体がわからないから、やっぱりそれも退屈。

上巻が我慢できれば、下巻は面白いです。


以下、ちょびっとだけネタバレ記述。反転します。





→→→加賀さま、素敵。
こんなに素敵な方ならなおのこと、もっと早く出してほしかった。
「先生」ではないけど、ほうを教え導く先生役をやるでしょ。
私は「先生」という人種にすこぶるヨワいのですよ。
こんな最期を迎えなければならなかったこと、おいたわしいです。
加賀さまが江戸にいたころの物語も読んでみたいなぁ。
←←←





ところで宮部みゆきはほとんど読んでいますが、
「ブレイブストーリー」とか「ドリームバスター」とか、そっち系はちょっと手が出ていません。
どうなんだろ、四十に近い人が読んでも面白いと思う?
宮部みゆきだからずっと気にはなってるんだけど……

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小説『きいろいゾウ』 西 加奈子

2008-08-27 15:15:07 | 
『きいろいゾウ』 西 加奈子著 小学館文庫


えーと……ごめんなさい、どーにもこーにもダメでした。。。

小説家で優しい夫、天真爛漫で純粋な妻。
都会に住んでいた二人は田舎で暮らし始める。
妻は庭の虫や草花、犬の声が聞こえるような純粋さをもち、
同時にそれ故に脆さを持つ。
その妻を慈しみ包み込む夫。
二人の日常が淡々と描かれるが、ある日夫が妻に嘘の理由を告げて、
東京に向かう。
二人の愛情はどうなるのか。

てな話なんだけど、この奥さん、私はどうしても好きになれなくて。
その天真爛漫さが、純粋さが、脆さが、うざくてしょうがない。
だからこの奥さんを大事にするダンナさんの気持ちもさっぱりわかんない。
主人公のことを「めんどくさいオンナだな、まったく」と思ってしまうんじゃ、
とてもじゃないけど楽しめないっすよね。

そう思わずにすめば、いいお話なんだと思います。

ごめーん、こんなレビュー
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小説『ゆめつげ』 感想

2008-08-10 17:55:17 | 
『ゆめつげ』 畠中恵著 角川文庫


『しゃばけ』シリーズでおなじみの畠中恵さんのシリーズ外の時代小説。
でもこれはこれでシリーズ化しそうな。

全作読んだわけではないけど、
畠中さんのお作は品質が安定しているなぁと感じます。
どれを読んでも当たりはずれがない。安心して読める。
(その分、ワクワク感がないともいえるのが難でしょうか。)

ただこの作品は珍しく幕末を舞台にしていて、
しかも幕末ものには珍しく「寺社」をテーマにしているので、
ちょっと新鮮でした。
これまで一般的に語られることは少なかったと思うのだけど、
幕末の動乱は寺社仏閣にもその存在を根底から覆すような
大きな影響を与えていたのね~。


といっても難しいことは全然なく、気軽に、楽しく、ほんわかと読めました。

まんぞくまんぞく。
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小説『ラッシュライフ』 感想

2008-08-10 17:37:42 | 
『ラッシュライフ』 伊坂幸太郎著 新潮文庫


読んでからずいぶんたつので、なんかちがうこと書いちゃうかもしれない。。。

以下の感想、ネタバレはありません。


初めて読む伊坂作品です。
評価も人気も非常に高い著者の作品ですから、いやが応にも期待して読んでしまいました。


うーんとね、面白くなくは、なかったです。
いや。。。面白くなくなくもなかった、かな。。。


一見無関係に思える複数のストーリーを平行して語っていって、
だけど実はそれがちょっとずつつながってるんだよ、ってことを
小出しに小出しに見せていく手法をとってます。

ほえ~~、うっまいなぁ~~とは思ったんだけど、
これさ、つながってく必然性がないよね。

バラバラに見えたストーリーをつなげるのなら、
つなげることにより全体を覆う大きなストーリーが最後に織り上がるようにしないと。
個別の話だと思っていたけど、それぞれは大きな話の一部分だったんだね、
全部が合わさって一つの絵になるんだねー!ってならないと。

それがなく、実はちょこっとずつつながってるんですよ、
ってことがただ単に示されるだけなので、
「どう?ぼく、こんなこともできるんですよ。すごいでしょ?」
って言いたいがためだけにこんなことをした、という印象を持ってしまいました。

大変な上から目線の言い方ですが、
「ああっ、もうちょっと、もうちょっとでものすごく面白くなりそうなのにー。残念!」
っていう読後感でした。


このレビューをお読みになった伊坂ファンのみなさん、
「じゃあ、これは?今度はこれを読んでみてよ!」っていうのが
ありましたら、ぜひ教えてください。
もうちょっと読んでみたいです。
正直、たくさんありすぎてさー、何から読んだらいいかわからないのだー
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小説『古道具 中野商店』 感想

2008-08-10 17:14:22 | 
『古道具 中野商店』 川上弘美著 新潮文庫


淡々と、ゆるゆると。

例えば37度8分くらいの熱があって、
じっと寝ていたくて、でもただじっと寝ているのは退屈で、
だけどテレビも見飽きた、かといって面白くてワクワクしちゃうような本や
感動してウルウルしちゃうような本や小難しくてうーんとうなっちゃうような本は
面倒くさい、
だけどやっぱり何か活字を読んでいたい。。。


そんなときにオススメです。

たまに、オッ?と思うような表現が出てくるのも、
スパイス的でよろしい。


でもまぁ、もともと川上弘美さんの文章が好き、という人でないとツラいかもなぁ。
あまりにも何も起こらないので、
いや、ひと一人が失踪したりいろいろなことが起こるんだけど、
その筆運びはかたくななまでに盛り上がりを拒否している感じで、
「このままで終わるわけ?終わるわけ?」と半信半疑で読み進めていったら
ホントにこのままで終わっちゃって、読み終わったあと軽くポカンとしちゃいます。


私はキライではなかったけどね。。。
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小説『西の魔女が死んだ』 感想

2008-08-08 21:39:43 | 
『西の魔女が死んだ』 梨木香歩著 新潮文庫


映画を先に見て、原作を読んでみました。
両方をご覧になってない方は、以下で内容に触れていますので
ご注意下さいね。












************************************************************************

読んでまず驚いたのは、映画はずいぶん原作に忠実につくってあったんだなぁ、ということ。
エピソードもほとんどいじってないし、
主人公の独白も含めて、セリフが一字一句と言っていいほど変えられてない。
脚本を担当した方や監督さんは、かなり原作のファンなんだろうな、と思いました。

なので、映画を見て持った印象とほとんど変わらない気持ちで読み終わった。

原作では登場人物の心情が細やかに描写されているのかな、と思ってたけど、
そういうタイプの文章ではありませんでした。
やはり映画と同じように、淡々とした表現でした。
なるほど、このお話は淡々とサラサラと読ませておいて、
右から左に抜けちゃうように思えて実は読後に何かを読んだ者の心の中に残す、
というお話だったのね。

そういう意味での、「映画と変わらないな」という感想です。
でもさすが原作で、まいの祖母の魔女らしさがよく出てました。
正直、映画ではあまり魔女という感じはしなかったんだよね。
優しくてステキだけど、ミステリアスな感じはあんまりしない。
原作を読んで、どうしてまいとまいの母親が彼女を魔女と呼んでいたのか、
よくわかりました。

あと、おばあちゃんと別れたあと、
訃報が届くまで2年間まいが一回も会いに行かなかったというところ、
いくら気まずい別れ方をしたからといって、
あんなに大好きであんなにお世話になったのに冷たくない?
と映画を見て少し気になってたんだけど、
原作では会いに行かなかった(行けなかった)理由が書いてあったので、
スッキリしました。

それと、その後のまいを描いた短編が併録されていて、
それがとっても爽やかな話なのがよかった。
魔女さん、あなたの最愛のお孫さんはこうして元気ですよ~って
言える感じで、よかったです。


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私の本棚 その3

2008-03-22 23:41:42 | 
はい、読書バトン、ラストですー


13:本の中で出てきたもので、コレ食べたい!と思ったものは?
いっっっぱいあります。本に出てくるとなんでも食べたくなる。
しぼるの大変でしたが、こんな感じで。


「初ものがたり」 宮部みゆき 新潮文庫
連作時代ミステリ。探偵役の岡っ引き、茂七親分が、
事件の捜査に行き詰まると出かけていくいなり寿司屋の屋台。
いなり寿司だけでなく、季節折々の様々な料理を出してくれるのだが、
それが‘創作和食'と呼びたくなるような、気が利いてておいしそうなものばかり。
例えば第一話に出てくる「蕪汁」。
第二話の「白魚蒲鉾」。
冷え込みがきつくなる師走には、茶碗蒸しの中にうどんを入れた「小田巻き蒸し」。
桜の時期に、鰆の塩焼きで酒を飲み、最後は親父さん手作りの桜餅でしめる――
こんなお店があったら通うわー。

時代物でいうと、池波正太郎の小説に出てくる料理がうまそうなのは有名です。
烏賊の木の芽和え、浅蜊のむき身とネギと豆腐の煮込み、軍鶏鍋、鴨飯。
ただのネギとおアゲのみそ汁(「根深汁」)も、文豪の手にかかればしみじみ味わいたくなる。
そんな料理の数々を、現実に著者が懇意にしていた料理人に本当に作ってもらい、
その料理が出てくる作品を引用しながら、写真とレシピで紹介してくれる、
そんな素敵な本が「剣客商売 庖丁ごよみ」新潮文庫 です。
何度見ても飽きません。




小さい頃に読んで、食べてみたくてたまらなかったのは、
ナルニアシリーズの「ライオンと魔女」に出てくる、プリン。
悪い魔女が少年エドマンドをたぶらかすために食べさせたこのプリンは、
一コ食べたら次々と食べたくなって、食べても食べても食べたりなくて、
ついには死んでしまうという恐ろしいプリン。
でも食べてみたかったー。
ナルニアシリーズには他にもおいしそうな食べものの描写がたくさん出てくる。
寒くてつらい旅をするシーンが多くて、そのあとに食べる温かくておいしい料理、
そこだけ何回も繰り返して読んだりしました。
「肉がたっぷりに香料をきかせたほんとのソーセージ」
「ほかほか湯気の出ている、太ってはじけて、少しこげ目のついた、あついやつ」
「泡だったチョコレートが大きなジョッキにいくはいも」
「やきいも」「やきぐり」「干しぶどうをつめた焼きリンゴ」
「こんなあついもののあとに、すっきりさせるアイスクリーム」
……たまりませーん。

あとは、「赤毛のアン」のイチゴ水。
アンがダイアナにイチゴ水とまちがえてワインを飲ませ、
ワザとだと誤解したダイアナのお母さんに絶交を言い渡されてしまうあのイチゴ水。
あこがれた。イチゴジュースじゃなく「イチゴ水」なのがまた何ともそそる。

他、「スイートホーム殺人事件」に出てくる七面鳥のサンドイッチとか、
「たんたのたんけん」に出てくる大きなあめ玉とか、いろいろあって尽きません。。。



14:本の中でここ行きたい!と思った場所は?
「ハリー・ポッター」シリーズよりホグワーツ城。ホグワーツ魔法魔術学校の生徒になりたい。
数々の時代小説より、お江戸。田沼時代あたり。江戸の町娘になりたい。



15:本の中で好きな登場人物
「ハリー・ポッター」シリーズよりハリー・ポッター。
その勇気と胆力に惚れる。
出会ったとき十代だったら本気で惚れてたと思う。危ないところだった。

エラリー・クイーンの諸著作よりエラリー・クイーン。
背が高くて足が長くて、頭の回転が速くてちょっとクールで眼鏡をかけてる。
かぁーっこいーい♪
国名シリーズ等(「エジプト十字架の謎」他)の長編のエラリーより、
「エラリー・クイーンの事件簿」等の短編集の時のエラリーの方が、
もっというと秘書の女の子ニッキー・ポーターと一緒に出てくるエラリーの方が、
キャラが立ってて好きです。

A.A.フェアのバーサ探偵事務所シリーズよりドナルド・ラム。
こちらはハンサムだけど背が低くてケンカが弱い。
そのハンデを頭の回転の速さと口のうまさでカバーする。
美人に弱くてすぐ惚れるけど、実は肝が相当据わってる。
ずっと前にマイケル・J・フォックス主演でテレビドラマ化された。……らいいのにー。

「十二国記」シリーズより雁国の王、尚隆(しょうりゅう)とその片腕、延麒(えんき)。
萌えるねー、この二人は。もう、じゃんじゃんやってくれって感じ。
どんな展開になっても、どんな描写があっても、それがいちいちツボで、きゅんきゅん来っぱなし。
あと楽俊も好き。女子は全員、こういう人と結婚したらいいと思う(笑)。

最近では「しゃばけ」シリーズの仁吉とか。
それから。。。もういいか。


16:続編を出して欲しい本
「鼻兎」。  なんてねー(笑)

なんといっても「十二国記」、これに尽きます。
陽子が即位してから話まったく進んでないじゃん。。。
スピンオフもいいけど、本編書いて。。。お願い。。。



17:内容は別にして、この題名はうまいことつけたなとおもうもの。

「夏への扉」 ロバート・A・ハインライン ハヤカワ文庫
「星を継ぐもの」 ジェイムズ・P・ホーガン 創元SF文庫

シンプルだけど、ロマンがあって、ストーリーを感じさせて、
さわやかないい題名でしょ?
どちらも内容もいいです。
あと題名じゃないけど、「幻の女」 アイラ・レヴィン ハヤカワミステリ文庫 の冒頭の文章はすごいよ。
あれ以上の書き出しの一文にお目にかかったことない。
本屋で立ち読みしてみてくださいな。しびれます。
立ち読みだけのつもりが、レジに持っていってしまいます。
持っていかされてしまいます。



18:近年の出版業界に一言
あー、っていうのは。。。よくわからないけど。。。
出版をとりまく状況について断片的に漏れ聞くたびに、
非常な不安を覚えます。
大切な文化。文化を担っているみなさんですからね、頑張ってください、ハイ。。。

19:オススメの書店
札幌市西区琴似にある「くすみ書房」さん。
いろいろ頑張ってる本屋さんなんです。
行ける機会があまりないのだけど、心の中だけで応援しております。



20:あの人は何を読むんだろうという人にバトン
よつ葉さん、心の準備はできましたか?(笑)
nakaさんはおいしい本をいろいろご存じっぽい(^^)
yuuhiちゃん、忙しいでしょうが、思い出したらぽつぽつと書いてみない?
nyaoさん、記憶の棚卸ししてみませんか?nyaoさんの読んできた本の話、聞きたいな~(^^)


数が多いばかりでちょっとアホアホなラインナップの「私の本棚」、
最後まで読んでいただいてありがとうございました!
おあとがよろしいようで
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私の本棚 その2

2008-03-20 23:48:32 | 
昨日に続き、「私の上を通り過ぎていった本たち」の話をします。
楽しーv

7:現在オススメの本、作家
本をオススメするって難しいなぁ。。。
このジャンルが好き?ならこれがオススメ!とか、
この作家が好き?じゃぁこの人のも好きだと思うよ!とか、
そういうオススメの仕方はできても、漠然とオススメするのって難しいなぁ。。。


8:好きなジャンル3つ
えーと……えーと……これも意外に難しい質問だわ……
難しくない本が好きです


9:読んでいて大笑いしてしまった本は?

「あのころ僕らはアホでした」 東野圭吾 集英社文庫
  東野圭吾さんの、青春時代を振り返った自伝的エッセイ。
  ほんまにアホやで、この人ら(笑)。

「新解さんの謎」 赤瀬川原平 文藝春秋社
  「新明解国語辞典 第4版」はツッコミどころ満載の辞典だったらしい。
  電車や図書館など公共の場では読めない本。
  (絶対に笑いをガマンできないから。)

「フェデリコ・カルパッチョの極上の憂鬱」 訳と註:木暮修 幻冬舎
  東京に住まう謎のイタリア人、フェデリコ・カルパッチョが食と酒と文化(?)
  について記したエッセイ。
  訳と註がものすごくうまく、笑える要素の6割以上は註によるところが大きい。
  その昔、ドラマ「傷だらけの天使」でショーケンが演じた人物と同じ名を持つ
  この木暮修さんというひとは何者なのか。
  本文と註のコンビネーションがあまりに素晴らしいので、
  イタリア人が書いたイタリア語の文章を日本人が日本語に訳したふりをしつつ、
  実はこの木暮修さんが本文もすべて書いているのではないかと
  私は疑っているのですが、真偽のほどはわかりません。
  もしご存じの方がいらしたら教えてください。


10:読んでいて泣いてしまった本は?

わりとよく泣きます。
安っぽく何でも泣いてしまうので、あまり自分の涙腺を信用していません。
だから泣いた本は多いのですが、
中でもこれは大泣きしたなーとなつかしく思い出すのはこの3冊。

「魔術はささやく」 宮部みゆき 新潮文庫
「太陽の子」 灰谷健次郎 新潮文庫(いまは角川文庫。灰谷さん、新潮とケンカして
                      全部引き上げちゃったから。。。)
「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」 J.K.ローリング作 松岡佑子訳 静山社

共通するのは、主人公の子どもが健気だ、ということ。
降りかかる困難に押しつぶされることなく、
かといって悲壮感漂わせるわけではなく、
たとえいっときは負けそうになっても、
必ず最後には顔を上げて、胸を張って、運命と闘う。
何より自分の幸せのために、まっすぐ前を見る。
……あまりに愛しくて、泣いてしまいます。
あと、「ハリー・ポッター」は特にこの4巻の松岡佑子さんのあとがきがいい。
このあとがきにも泣いた。


11:読んでいて腹が立った本は?
'こんな本読んで時間とお金ムダにしたわ!'と腹が立つ、という意味では
「斜め屋敷の犯罪」 島田荘司 講談社文庫。
トリックがあまりにアホなんだもの。確かに私には思いつけないけれどもさ。

「ハリー・ポッター」シリーズはそれとは違った意味で、読んでて腹立ちます。
5巻あたりから、作者のローリングさんが、あまりにハリーに酷な仕打ちをするんだもの(笑)。
私の大事なハリーをこれ以上ツラい目に遭わせないでくれない?!と思います。
あと、ロンの扱いがハリーとは別の意味で最近なんだかヒドいので、
もうちょっと何とかしてやってよ~っていうのも。


12:読んでいて気持ち悪くなった本は?
「模倣犯」 宮部みゆき 新潮文庫
  あらゆる種類の邪悪さをたった一人で体現している人間の所業をこれでもか、これでもか、
  と見せつけられて、気分が悪くなりました。
  ストーリーとしては非常に面白かったので、もう一度読みたくなるときもあるんだけど、
  あの邪悪さにまたさらされなければならないと思うと、やはりもう二度と読みたくない、と思う。
  妊娠中に読んだのは失敗だったなぁ。

「死刑」 リリー・フランキー 短編集「ボロボロになった人へ」幻冬舎文庫 より
  近未来、どんな微罪であっても、いったん有罪になれば一律に刑は「死刑」と決まっている世界。
  裁判は、「どんな死刑になるか」を争われるものだった。
  例えば、の話として語られる、強姦罪に問われたある青年が受けた「死刑」の内容。。。
  うわーん、やだよーやだよー、キモチワルイよー
  あまりよく読まないようにはしたんだけど、多少の内容は知ってしまうわけで。。。
  この部分は枝葉末節で、この話を鑑賞するにはあまりここにこだわってはいけないんだろうけど。。。
  あかんかったです


ハイ、気持ち悪くなったところで今日の棚卸しはおしまい。
次回は13:本の中で出てきたもので、コレ食べたい!と思ったものは?から。
起立! 礼! ご静聴ありがとうございましたー
 
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私の本棚 その1

2008-03-19 23:16:34 | 
こういうタイトルの番組がNHK教育あたりでありそう>今日の記事タイトル


ブログを始めて1年弱、とうとう私にも「バトン」というものが回ってきました。
「バトン」。。。
いかにもブロガー!って感じしませんか、バトンって?
憧れてたです
これで私も一人前のブロガーになれた気がするです (気だけ。。。)
回してくれたプー子さん、ありがとうです
初バトン、頑張るです~~

今日はこういう、ちょっとウザイ感じのテンションで(笑)。

お題は「あなたの読書歴」です。
こんな項目です。

1:今読んでいる本は?
2:就学前にハマった本は?
3:小学生の時にはまった本、作家は?
4:中学生でハマった本、作家は?
5:高校生でハマった本、作家は?
6:大学生以上でハマった本、作家は?
7:現在オススメの本、作家
8:好きなジャンル3つ
9:読んでいて大笑いしてしまった本は?
10:読んでいて泣いてしまった本は?
11:読んでいて腹が立った本は?
12:読んでいて気持ち悪くなった本は?
13:本の中で出てきたもので、コレ食べたい!と思ったものは?
14:本の中でここ行きたい!と思った場所は?
15:本の中で好きな登場人物
16:続編を出して欲しい本
17:内容は別にして、この題名はうまいことつけたなとおもうもの。
18:近年の出版業界に一言
19:オススメの書店
20:あの人は何を読むんだろうという人にバトン


1~7はなかなか絞れずに、ただズラズラと書名を挙げるだけになっちゃうかな。
その中に「あー自分も読んだ読んだー♪」なんてのを見つけて
楽しんでいただければ幸いです。

じゃ、行きまーす。


1:今読んでいる本は?
「yomyom vol.6」
  新潮社から出てる小説誌。パンダのイラストが表紙のやつ。
  初めて買ってみたけど、バックナンバーもほしくなった。
  超豪華執筆陣。小野不由美、畠中恵、森見登美彦、沢木耕太郎、山本文緒、
  川上弘美、恩田陸。。。まだまだ!角田光代に金原ひとみ。。。
  ホントに780円でいいんですか?!

「鑑賞のための西洋美術史入門」視覚デザイン研究所
  読みやすい美術の教科書みたいな本だが、かれこれ3ヶ月以上枕元に。
  いま見たら、しおりは初期ルネサンスのボッティチェルリのところにはさまってた。
  ダリとかキリコまで辿り着くのはいつのことやら。

「ダーリンは外国人 with Baby」小栗左多里&トニー・ラズロ著 メディア・ファクトリー
  子育て話が面白くなるのはこれからかもね。まだ乳児だから。。。


このように、大概は3、4冊平行して読んでます。
そしてこちらは「僕たちも早く読んで~」と待機中の本たち↓



2:就学前にハマった本は?
学研から出てた、「新しい世界の幼年童話シリーズ」全20冊を
ものすごく繰り返し読んでいました。


絵本では、「だるまちゃんとかみなりちゃん」。
かみなりの国の様子をいつまでも眺めて飽きることを知らなかった。


3:小学生の時にはまった本、作家は?
小学校4、5、6年は人生で一番数をこなした時期。
図書室で借りて、毎日1、2冊は読んでた。
中でも好きだったのは「くまのパディントン」シリーズ、「ナルニア国物語」シリーズ、
「長靴下のピッピ」シリーズ、「青葉学園物語」シリーズ、
「小公女」「王子と乞食」「十五少年漂流記」「赤毛のアン」
「大草原の小さな家」シリーズ、「誰も知らない小さな国」シリーズ。
大人になってからけっこう大人買いしてそろえたりしました。
友達同士で「ドラマ倶楽部」なるものを結成し、
「ナルニア」や「小公女」にインスパイアされた脚本を書いて演じる遊びをしてたのもこの頃。

   



4:中学生でハマった本、作家は?
ハマるほど本を読まなかった
アガサ・クリスティや眉村卓、赤川次郎に星新一くらいしか読まなかったです。
私の文化的砂漠時代の始まり。
体力がなく、重いカバンを持って片道一時間くらいかけて毎日学校に通うだけで精一杯、
あと、なんとなく思うようにならない、うまく築けない友達関係に悩むのに精一杯で、
読書する余裕をなくしてたなー。。。



5:高校生でハマった本、作家は?
文化的砂漠状態はさらにひどくなり、本当にほとんど本を読まずに過ごした。
氷室冴子くらいかな、読んだの。
高校に入ってからは中学よりはだいぶ過ごしやすくなったものの、
今度は部活にハマってしまい、やっぱり読書する余裕を持たなかったです。


十代の一番多感な時期に読書をしなかったというの、私はいまでも
ものすごく後悔しています。
この頃にいろんな本を読んでいろんなものの見方・感じ方を知って、
自分の頭で物事考えるということをしていれば、
もうちょっとマシな青春時代を送ったのではないか、
ひいてはもうちょっとマシな大人になれたのではないか、
そんな気がしてます。
……甘いですかねー



6:大学生以上でハマった本、作家は?
出産前と出産後でかなり読書傾向変わったので、分けさせていただきます。
出産が理由なのか、単に年齢的なものなのか、よくわからないけど、
とにかく六年前のそのあたりを境に、「読みたい本」がずいぶんと変わりました。
ま、大学に入って以後の人生の方がその前の人生より長いしね

<大学入学~出産前>
中学・高校時代から一転して、本をよく読むようになりました。
長い通学・通勤時間、そして寝る前に、ガツガツと読んだ。
エンタテイメントばっかりだけど。
そして持ち歩きと寝ながら読むのに楽な文庫ばっかりだけど。
主に翻訳ミステリです。
エラリー・クィーン、A.A.フェア、クレイグ・ライス、クリスチアナ・ブランド等のいわゆる本格古典もの。
アーロン・エルキンズ、ピーター・ラヴゼイ、パトリシア・コーンウェル等の現代ミステリ。
シャーロット・マクラウド、ジル・チャーチル、マーサ・グライムズ等のコージー・ミステリも大好きだった一方で、
クーンツやスティーブン・キング等のホラーものにもハマっていた。
国内作家は、宮部みゆき、岡島二人、天童真、東野圭吾をよく読んだ。
ミステリ以外では、灰谷健次郎にハマって全部そろえたり、
宮沢賢治にハマって全部そろえたり、
隆慶一郎にしびれたりしていました。(しびれたとたんに亡くなってしまってショックだった。)

<出産・授乳期>
出産したとたん、いままで読んでいたミステリを、特に翻訳ミステリを、
まっっっったく読む気がしなくなった。
人の死をオモチャにして何が楽しいんだ!って思ってしまうようになったんですね。
翻訳ミステリでは特に、ダレてきた物語を引き締めるだけのために第二の殺人が
起こったりしますから。
命、軽い軽い。
エンタテイメントなんだから、それはそれでいい、怒る筋合いのものではない、
といまは思うんですけど、当時のテンションって一種独特ですから、
いったんそう思ってしまったら、どうしても読めなくなった。
でも、かといってじゃあ何を読もうか、といったら何を読んでいいかわからなくて。
この頃にハマったのが、「ハリー・ポッター」シリーズと小野不由美の「十二国記シリーズ」です。
好きで好きで、二次小説サイトに入り浸ったり、
ファンサイトの掲示板で「ハーマイオニーが本当に好きなのはハリーかロンか」
というテーマで十代の方たちと激論を交わしたりしていた(笑)。
自分が丸ごとその小説世界にすっぽり入り込んでしまう、という体験を、
小学生の時以来20年近く振りにできて、
こんな年になってもそんなことをさせてしまうほど
色彩鮮やかな確固たる世界を創り出すことのできる想像力と創造力に感動しました。
「十二国記」は文体も魅力あるので、何度でも読み返したくなります。
同じ本をこんなに何度も読み返すのも小学校の時以来です。

そのほかは、東海林さだおの「丸かじり」シリーズとか、
くるくるさんの本棚にある池波正太郎とかを読むのが好きな時期でした。


<そして、現在>
川上弘美、角田光代、小川洋子、山本文緒等の女流作家が描く恋愛小説を読むようになりました。
あまりスカしてない、生身の女性の体臭みたいなものを感じられる話を読みたいです。
同じ理由から、石垣りんさんの詩集などにも最近手が伸びています。


今日はここまで。読んでくださってありがとう!
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