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次世代制御理論への挑戦SICE VOL60.5 2021

2021-08-11 17:05:34 | 工学
かなり 威勢の良いタイトルで制御技術の変遷から将来の展望を解説しています。
ーーーー 以下は個人の感想です ブログですから ーーーーーーーーー

制御工学はある意味、わかりやすく

古典制御
現代制御
ロバスト制御
ネットワーク制御(ハイブリット制御)
サイバーフィジカルに変遷

と変遷しており、機械工学から見ると理論的な発展は著しく感じる。

じゃあ次世代はどうなるの?
となるが

制御というのは「対象があって ある目的に適合するように 所要の操作を加えること」
という定義であるのだから
対象が工学である以上、大きく変わったのか?
という疑問がある。

大規模になり、複雑になってはいるし、制御コンピュータの性能は飛躍的に早くなっているから
例えば、モデル予測制御なんてものも、時定数が短い機械系でも予測演算は問題なくできてしまうようになっている。

一方、理論的なところでは、どうしても線形理論がメインであり、ニューラルネットなどで非線形を扱ってモデル化し、
それを制御というところには行かない。これは、安定性の保証がないことが一因で、その理論も乏しいように思える。
非線形制御というのは、素人からみても進展していないのではないか?
これは座談会でも話題になっており、学会として ニューロでモデルを作ってみました 制御したらこうなりました
という論文は 何をしたの? ということにしかならないから、活発にならないと言っています。

また、座談会の最後で総括していますが、制御の先生方はダイナミクスをもつ対象に強みをもっているから
と言っています。でもダイナミクスをもつ対象が大規模になって複雑になってきたら、今の制御理論では
検証もできないし、実験もできないと言っている。
どうしたいの?
私見ですが、パラダイムシフトを考えるなら
分解と統合という制御設計手法では今までと変わらないと思います。また、工学では変わらないことで今は良いかもしれません。
物事を分解するという手法から脱却して
大規模なら大規模のまま扱う。
生物のもつ制御系は分解されていますか? ひとつの痛点の刺激でフィードバックしますか?
大量のセンサ入力を学習させ、階層型のハイブリット制御系にて全体を制御するような仕組みが求められるのでは?
生物ではたぶんモデルのダイナミクスは記述できません。ソフトロボティクスで問題となっているテーマですね。
歩行するロボットをイメージすると、
モデルの柔軟性にまかせるところはまかせて、でも学習もして、大脳が判断するところ(視覚や強い刺激)とマイナーフィードバックの
小脳のループと、ローカルには環境への柔軟な追従にまかせる。といったことを考えてほしいです。 
ーーー 以上考えがまとまってませんが 愚痴ですので ーーーーーーーーーーーーーーーーー


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