『宇宙戦艦ヤマト2199』最終章での「コスモリバースシステム」に強い違和感があったので、オリジナルストーリーを謳うこの作品を見るのに迷いがあった。それでも十代の頃夢中になったヤマトの新作は気になり、『さらば宇宙戦艦ヤマト』での敵ガトランティスが登場するとあって、結局は見に行った。私行きつけの某シネコンではストーリーをこう紹介している。
―西暦2199年。危機的状況の地球を救うシステム“コスモリバースシステム”を、イスカンダルで入手した宇宙戦艦ヤマトのクルーたち。安心したのもつかの間、大マゼランを後にするヤマトの前に謎の艦隊が出現。“ガトランティス”を名乗るその艦隊は、ヤマトの引き渡しを要求する。正体不明の生命体まで現れ、ワープしたヤマトだったが、目の前に広がる異空間には惑星があり……。
映画への感想だが、やはり期待外れ。物語の核となる宇宙船シャンブロウでの出来事はやはりオカルトめいており、この種の話は苦手だ。ジレル人がまだ生き残っていたという設定も、サイドストーリーを作るネタにしたようだ。人間の心を読み、精神操作に長けているはずのジレル人が、何故あっさりとガミラスに滅ぼされたのか?と突っ込みたくなる。ラストでジレルの宇宙船シャンブロウ自体が「星巡る方舟」となることが分かる。
大体、“シャンブロウ”という宇宙船名自体、苦笑した。C・L・ムーアの古典SF小説であり、日本では『大宇宙の魔女』(ハヤカワ文庫 SF-36)に収められている。文庫本のイラストは松本零士。ムーアの他の代表作『処女戦士ジレル』シリーズもハヤカワ文庫(SF-139)から出ており、これまたイラストは松本。松本零士ファンにはムーアの小説を読んだ人が少なくないはず。
ネットレビューを見て意外だったが、結構この新作は好評のようだ。青少年時代から旧作ファンだった人々でも好意的な感想を寄せていたし、私の方が頭が固いのやら。宇宙船シャンブロウで1週間ほど共に過ごしたガミラス人と地球人の間に、信頼関係が芽生えていくという、感傷的ストーリーも旧作と同じだった。ヤマトはクサいと貶されたストーリーは旧作と同じだが、所詮は現実離れしたアニメの世界なのだ。
この作品で最も失望させられたのが、波動砲を1度も撃たなかったこと。軍事にはドのつく素人の私だが、戦闘シーンはよかったと思うし、ことさら波動砲を使う必要はなかったのは分る。しかし、波動砲を撃つシーンが見たくて映画館に足を運んだファンが多かったはずだ。制作スタッフもそれを知っているはずなのに、あえて波動砲無しのストーリーにしたのは理念的平和主義思考もあろうか。私には何となく詐欺に遭った感もする。
面白かったのは、『さらば宇宙戦艦ヤマト』とのガトランティスの設定の違い。男のガトランティス人が緑色人なのは旧作と同じだが、サーベラーのように女のガトランティス人も緑色人となっていた。ただし、女のガトランティス人は緑色が薄く、肌色にちかい色だった。
旧作『さらば宇宙戦艦~』でのサーベラーは総参謀長という役職に就いており、1978年当時としてはアニメでも女性キャラが実質的な№2という設定は珍しく、出番が少なくとも十代の私には印象的だった。今回サーベラーは丞相となっており、この呼び方は戸惑った。丞相といえば、真っ先に頭に浮かぶのが諸葛孔明という日本人も多いだろう。女丞相?止めてくれ~~~
役職名は変わっても、高慢で冷酷な性格は旧作と同じだし、ダガームを下賤の身からの成り上がりと罵倒しているため、高貴な身分なのは確か。ガトランティスも階級制があり、高貴な出はサーベラーのような「小娘」でも丞相になれるらしい。高い身分と才色兼備ゆえ、大帝と男女の関係がある…と見ているのは私だけではないだろう。
冒頭で斉藤始が登場していたのは嬉しかった。しかし、斉藤が出てくるということは、ガトランティスとの戦を描く新作制作への伏線なのだろうか?「宇宙戦艦ヤマト2199/第八章」のように、まだまだヤマトシリーズは制作ネタが尽きないようだ。
◆関連記事:「さらば宇宙戦艦ヤマト」
「宇宙戦艦ヤマト2199 第六章 到達!大マゼラン」
「宇宙戦艦ヤマト2199/第七章 そして艦は行く」
アメリカ人が乗り出したということは、儲かること確実と踏んでのことだろう。宇宙戦艦ヤマトは、全世界にそんなに人気があるのか?
ああ、アニメで世界中の子供が見ていたか・・・
それなりのファンがいるのだろう。こちらの認識不測ということか・・・
ずいぶん妙なHNだな。「根保孝栄・石塚邦男」でググったら、同名の掲示板やツイートがヒットした。
ttp://8701.teacup.com/kyoque/bbs
ttps://twitter.com/isizukakunio
上記では苫小牧市在住のフリージャーナリストを自称しているが、あんた、同一人物?或いは他人のHNを借りた成り済まし?
そして根保孝栄・石塚邦男は方々のブログにコメントしているようだ。こんな書込みもあったな。
「ロシア文学に興味を持ってます。誰よりもドストエフスキー。トルストイ、ツルゲーネフ・・偉大な民族ですね」2014年8月1日
http://web.joumon.jp.net/blog/2014/07/1957.html#comments
ロシア被れはサヨクが多い。私の父(昭和一桁生まれ)もドストエフスキー、トルストイを読んで良いと言っていた。ただし、父は大の共産党嫌い。共産党に入り、反核平和運動に熱中して、人生を棒に振った兄(私には伯父)がいたから。
私も『宇宙戦艦ヤマト』が他国にそれほど人気があるとは思えないが、ハリウッドでは日本市場向けを考えているのだろう。そしてサヨクには軍国主義賛美と注目度が高いアニメ。
お互いに頑張っていきましょう・・・。
10か月ぶりの書込みですね。自称フリージャーナリスト殿。先に私がリンクした先のブログで、貴方はこんなコメントをしていた。
「ロシアの特異な民族共同体の組成解明することで、欧米の金融資本主義支配の価値観に幕引きできる路をさぐれるかもしれない・・・という幻想すら沸いてきますね。」2014年8月8日 00:49
「ウクライナでのプーチンのあり方は、アメリカの金融資本に対する防御姿勢を示すものと分析することは正しい観方でしょう。」 2014年9月23日 23:56
「ロシアと日本がアメリカの金融資本主義の牙城に抵抗する真の勢力か・・。」2014年10月11日 00:51
拙ブログにも痛いカキコ。モノを知らなすぎるというか…
「そうか・・中国も、インドも女性が少ないか・・。一人っ子政策のゆがんだ歪みだな。」2015-01-22 19:03
http://blog.goo.ne.jp/mugi411/e/abcf270213d0fe9bb160e3ac04ce5355#comment-list
こんな底の浅い書込みでジャーナリストですか?一人前どころか、半人前レベルの3流ジャーナリストにしか見えません。そして右翼左翼の色分けを特に好むのは後者が多いように思えますが?ネット右翼という言葉はあっても、ネット左翼はない。反対者には右翼というレッテル貼りが後者の十八番だし、私をネトウヨ連呼するアラシが何度も現れました。
>>ラーメンも蕎麦もうどんも食べて腹痛にならないくらいのタフでなくては、成功しませんよ。
ラーメンも蕎麦もうどんも食べて、腹痛にならないとタフ自慢ですか?単なる暴食に過ぎず、食生活は滅茶苦茶、自己管理能力なしでしょ。齢を取れば身体にガタがくるし、この食生活では成功しませんよ。ドカ食いだけが貴方の頑張り?
ウクライナはさておき、チェチェンの弾圧に比べたらイラクの米軍の方が人道的ですが?尤も帝政時代から、あの地でロシアはエスニック・クレンジングを繰り返していた。貴方がロシア幻想に浸るのは自由でも、覇権主義では米国に劣らず、ロシアの歴史について私も記事にしました。米国との共通性は興味深いですよ。
http://blog.goo.ne.jp/mugi411/e/b29a147954280573d9a550115880dc92
http://blog.goo.ne.jp/mugi411/e/bb0e3b3362909bb1bdd187ab1ddf903d
http://blog.goo.ne.jp/mugi411/e/5c299a270d28f1900f5aed008529bee0
結局続編の「宇宙戦艦ヤマト2202」が製作決定となりました。さらばと「2」を折衷した形になるようで、スタッフも入れ替えられています。
http://yamato2202.net/
デスラーが復権する、と2202の副監督、小林誠氏がツィッターで呟いた、と某巨大掲示板にありましたが、あの7章の体たらくでどのようにして復権するのか見当がつきません。
しかし、出渕氏が監督を降り、デスラー復権となると、やはり、あの7章は相当批判があったのだろうと推察します。今度こそまともなリメークであって欲しいものです。
ついにリメーク続編が制作決定となりましたか。この作品が作られたのだから、やはり続編への前章だったのですね。タイトルが「宇宙戦艦ヤマト2202」とは。旧作ではガトランティスとの戦いはガミラスから2年後でしたが、リメーク版は3年後という設定になりましたね。
さらばと「2」を折衷した形になるならば、当然デスラー復権という流れになるでしょう。旧作通り、宇宙に漂っていた瀕死状態のデスラーをガミラスが救助するという設定かもしれません。
スタッフの入れ替えとなれば、続編の出来が気になります。何だかんだ言っても、映画館に足を運ぶファンは一定数いるはずだし、私もその1人になりそうです(笑)。
さて、酷評する向きもあったので内容的に心配だったのですが、結構面白かったです。ただし、旧作の設定一部と登場人物を借りた別ストーリーと言っていい内容です。ある程度の政治面を描くドラマにするつもりでしょうか。ネタバレにならないよう、製作者サイトで公開されているストーリーの範囲内で疑問点を書くと以下の通りです。
1.地球の軍拡が進められているが、その中心は芹沢で、失脚していない理由が不明。
2.地球艦隊はヤマト以外もイスカンダル式ワープが出来るようになった。波動コアの量産技術はどうやって入手したのか。
3.ガミラスが波動砲(デスラー砲)を製造していないのに、地球サイドが製造するのを止めないのは何故か。
また、演出面で表情の作画が雑になっているのと、彗星が進路上の障害物を破壊していく場面が旧作より軽くなっているのが心配です。艦隊戦の描き方も絵の使い回しが目立ち、ヤマトのモニター表示も内容が間違っているとの指摘もあるので、予算・人員がかなり危ないのではないかと思いました。
とは言うものの、掴みとしては面白かったので、また見る予定です。しかし、パンフレットは高いですね。
お久しぶりですが、お元気ですか?
「宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟」の流れから、ヤマト2202が制作されると思っていたら、やはりそうなりましたね。制作者サイトによれば、何と全七章となる予定だのようで。第一章のダイジェスト版動画もあり、ガミラス帝国とも和平条約を締結した同盟軍という設定とは…
http://yamato2202.net/
https://www.youtube.com/watch?v=sInxYM3v9QI
作画が雑になっていたり、 絵の使い回しが目立つのは気になりますが、動画を見たら、旧作の白色彗星のテーマが使われていましたね。パイプオルガンを使ったこのテーマ曲、やはり荘厳な雰囲気が出ており、改めてイイと感じました。
7回シリーズとするところに、制作スタッフのあざとさが感じられます。たとえ駄作であっても熱心な旧作ファンならば、映画館に足を運ぶことを想定している。高いパンフレットでも、ファンは買うでしょう。旧作と同じく商業主義もまた派手に復活したようで。
さて、ところで第二章を見てきたのですが、基本的筋立ては同じでも、もはやさらばでも「2」でもない独自の物語となっております。第一章は演出にに雑な印象があったのですが、今回は疑問点もあるものの、戦闘シーンに違和感もなく、スッキリと感情移入が出来ました。地球の立場は、明治維新後の大日本帝国と、現代日本をミックスしたような状況に置かれている感があります。ガミラスからこんなものを得て、のちのち某半島みたいになったらどうする、とか(笑)、地球に圧力を掛けるガミラス大使とか。
今回のガトランティスは蛮族イメージが薄れた感がありますが、地球側の降伏を一蹴、ガミラスより話の通じない相手として描かれており、2199のような安易な相互理解なるものがなくなったようで有難いことです(今の世界の現状を見ても、とてもすぐ使える言葉ではない)。
そして、ヤマトに乗艦するガミラス人はアベルトを若くした感じ、そして地球側にサーベラーに似たキャラクターが現れ、恐らくこの二人が大きな伏線になるのだろうと推測しています。
しかし、やはりパンフレットは高すぎます。700円程度にして貰いたいところです。
「硬派な記事」が多い拙ブログを読まれて頂き、真に有難うございます。
実は未だに第一章を見ていないのです(汗)。公開期間が二週間足らず、都合が付かず映画館に行けませんでした。DVDで観ようとしてもレンタル中、まだ借りられません。昨日から第二章が公開されていますが、こちらも上映は二週間のようです。
ストーリー展開が気になっていたのですが、単なるリメークではなく独自の物語になっていましたか。そして地球の立場も興味深そうですね。現代の国際情勢が反映されているようで面白そうです。まさかガミラスは、明治維新後と現代をミックスしたような某半島?ヤマトに
ガミラス人が乗艦するというのも、さらばや「2」ではありえない設定です。
地球側にサーベラーに似たキャラが登場していたとは…ひょっとしてこのキャラも女性?
最近は使われなくなった「相互理解」ですが、それに代わったのが多文化共生。多文化共生も破綻にちかい状況になっていますが、メディアの世界では実現不可能な空論を未だに唱え続けている。たぶん彼等も薄々気付いていると思いますが、それで喰っている既得権者なのです。
ヤマトのパンフは高いですよね。2199も千円でしたが、それでも買うファンの足元を見ているとしか思えない。