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面白く、そして下らない

私は批判をして何かを為した気になっている大衆の一人に過ぎないが、何か少しでも波紋を起こす小石になれればと書いている。

農家に補助金を

2020-01-18 23:20:48 | 政治
小泉進次郎のように日本の農家は関税などで海外と競争せず「甘やかされている」と漠然と考えている人は少なくないのではないか。実際には日本の農家ほど切り捨てられている存在はない。FTAやTPPなどの自由貿易協定を結ぶ度に農家は打撃を受けてきたからだ。

日本の農家は耕す土地が少ない。農地解放で地主の土地が小作に下げ渡されたことも理由のひとつだが、もともと日本は細分化された田んぼと畑しかない。機械化は進める必要があるが、それでもある程度は人手がいる。オーストラリアなどとは違うのである。

私も民主党政権をあまり評価することのないひとりだが、それでも「農業者戸別所得補償制度」は良い政策だったと評価している。農家に補助金を支給して農業を維持するのは世界的に当然のことだからだ。

~~引用ここから~~
農業者戸別所得補償制度(ウィキペディア)

(略)

欧米の状況

直接支払いによる農業保護政策は、すでにEU諸国やアメリカで広く実施されている。フランスでは農家収入の8割、スイスの山岳部では100パーセント、アメリカの穀物農家の収入は5割前後が政府からの補助金だという。

(略)
~~引用ここまで~~


農家に補助金を支給して農業保護政策を採るのは先進国では当然のことなのだ。

農業は國の基盤であり、食糧は人が生きていく上で欠かすことができない。当たり前だが。自給自足で足りない分は貿易で買えば良いのだが、本当に食糧危機が起きた時に他国は売ってくれるのか。自国の国民を優先するのではないかという懸念が消えないのだ。実際にタイなどは輸出に制限を掛けたことがある。

地方は自民党の金城湯池だった。しかし先の参院選では一人区の東北6県で自民党は2勝4敗だった。農家は自民党を見限っている面があるのではないか。

野党が結集して「農業者戸別所得補償制度」を掲げて丹念に農家の支持を得ようと農家に対して選挙運動を行えばオセロがひっくり返るように野党が雪崩を打って勝つのではないか。そう思える。

立憲民主党、国民民主党、れいわ新選組、共産党。野党は「農業者戸別所得補償制度」に賛成している。自民党の農業切り捨て政策で農家の数自体がすっかり減ってしまったが。

共産党の票と農家の票を併せれば地方でも野党が勝てる算段を描けると思える。皮算用ではあるが。

薩長土肥である、現在の鹿児島県、山口県、高知県、佐賀県は最後まで自民党支持を貫くかもしれないが。

欧米先進国が農家に補助金をたっぷり支給することは選挙の票目当てではあるまい。いやそうした面も少しはあるだろう。ゼロということはない。しかし國の政策として農業を保護するために農家に補助金を支給するのだ。國の基盤である農業が崩壊すれば國も崩壊するからである。

農地の集約化や大規模農家の優遇などを主張する全国紙は「農業者戸別所得補償制度」にあまり好意的ではない。だが全国紙は地方ではあまり読まれていないのだ。だから農家の利益を度外視した主張をする。大規模専業農家のみを優遇しろと言うのは空理空論に偏った主張に思える。

マスコミの奴隷となって農家を切り捨てるか。國の基盤を守るために農家に補助金を支給するか。答えは出ていよう。


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