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『オールド・ボーイ』 DVD

2009-10-26 15:07:00 | movie
2003年  製作国:韓国
監督:パク・チャヌク
出演:チェ・ミンシク/カン・ヘジョン/ユ・ジテ


【ストーリー】
ごく平凡な人生を送っていたオ・デス(チェ・ミンシク)はある日突然拉致され、気がつくと小さな監禁部屋にいた。理由も分からぬまま15年監禁され続け、突如解放される。復讐を誓うデスの元に現れた謎の男(ユ・ジテ)は、5日間で監禁の理由を解き明かせと命じるが……。


【感想】
観ている側をまったく飽きさせない展開はすごい。
どうして監禁されることになったのか。誰が黒幕なのか。事件の発端は何なのか。
徐々に明らかにされる真相と、目を覆いたくなるシーンと。

愛も血もドロドロなり。

『歩いても 歩いても』 DVD

2009-10-26 14:50:18 | movie
2008年  製作国:日本
監督:是枝裕和
出演:阿部寛/夏川結衣/YOU/樹木希林/原田芳雄


【ストーリー】
ある夏の日、かつて開業医を営んでいた横山恭平(原田芳雄)と妻・とし子(樹木希林)の家に、長女・ちなみ(YOU)一家と次男・良多(阿部寛)一家が訪れてくる。良多は子連れのゆかり(夏川結衣)と結婚したばかりなのに、いまは失業中の身。ちなみは営業マンの夫と2人の子供に恵まれた専業主婦。家族一同が久しぶりに集まったのは、事故で亡くなった横山家の長男・純平の命日のためである。ごくありふれた夏休みの光景、それはいつものように過ぎていくはずだったが…。


【感想】
人間をしっかり描いてる。YOUがいい。YOUでいいバランスをとってる感じ。
面白味には欠けるけど、それぞれちゃんと自分の想いってものがあって、それを前面に押し出して主張するわけではなく、一緒に時を過ごす中で少しずつ滲み出てくる。

ちょっとしたセリフがちくりと相手を刺す内容だったり。
大きな事件は起こらないけど、ちゃんと集中してないと大事な心理描写を逃してしまうことになる。

映画のタイトル、歌謡曲『ブルーライトヨコハマ』の「歩いても 歩いても」からきてるのね。へー。


『青い鳥』 DVD

2009-10-26 14:04:45 | movie
2008年  製作国:日本
監督:中西健二
出演:阿部寛/本郷奏多/伊藤歩


【ストーリー】
いじめによる自殺未遂などなかったかのような、平穏な新学期を迎えた中学校。そこへ新たに赴任してきた極度のきつ音である臨時教師の村内(阿部寛)は、事件後転校した被害者生徒の机を教室に戻すように命じて生徒たちに衝撃を与える。そんなある日、いじめに加担したことに苦しむ真一(本郷奏多)は、その苦しい胸の内を村内にぶつけるが……。


【感想】
地味だけどいい映画だ。
これ、キャストがよくなかったらしらけてしまうだろう。

いじめを苦に自殺未遂した子供が出てくるわけだけど、いじめをしていた側にその意識がなく、その子たちにスポットを当てていくとこの映画の中に悪者はいないってことが分かる。

まったくそのつもりがないのに、自殺未遂されたら。きついだろうな。


私はいじめとは縁のないところで育ってきたと思ってる。
自分で気付いてないだけかもしれないけど、「気付いてない」なら少なくとも私はいじめ「られ」てはいないということだ。

物語の中で、どこからがいじめかって話が出てきたけど、いじめに限らず人間関係において、相手の受け取り方がすべてだと思う。
そんなつもりだろうがどんなつもりだろうが、相手が感じたこと、それが正解。

『死ぬまでにしたい10のこと』 DVD

2009-10-26 13:55:21 | movie
2003年  製作国:カナダ・スペイン
監督:イザベル・コヘット
出演:サラ・ポーリー/スコット・スピードマン/マーク・ラファロ


【ストーリー】
23歳のアンは、母親の家の裏庭にあるトレーラーハウスで失業中の夫と幼い2人の娘と暮らし、時間に追われる忙しい毎日を送っていた。だがある日、彼女は突然腹痛に襲われて病院に運ばれる。そして検査の結果、医師から余命2ヵ月の宣告を受ける。若さのせいでガンの進行が早く、すでに全身に転移してしまっていた。アンはこのことを誰にも打ち明けないと決意し、ノートに死ぬまでにしたいことを書き出していった。それはちょうど10項目になった。そしてその日から、彼女はその秘密のリストを一つずつ実行していくのだった…。


【感想】
余命宣告されても取り乱すことなく、また、周囲に悟られることなく日々を過ごしたアンはなんて強いんだろう。

死ぬまでにしたいことリストの中に、新しい男を夢中にさせることが挙げられていたのだけは「どーなのかな」と思った。
でも最初の彼と何も考えることなく結婚・出産という道を経た彼女にとっては、過去にやり残したことだったとも思える。
子供を愛する気持ちと矛盾するんじゃないか、と感じたけど、そうは単純にいかないのが人間なんだろう。

淡々と進む物語の中で、あえて観客を泣かせようとするわけでもなく、死を目前にした若い女性のひとつの選択を提示されたようだった。


彼女はこうだった。あなたはどうする?

『空気人形』 映画

2009-10-26 13:41:11 | movie
2009年  製作国:日本
監督:是枝裕和
出演:ペ・ドゥナ/ARATA/板尾創路/高橋昌也/余貴美子 etc


【ストーリー】
レトロなアパートで秀雄(板尾創路)と暮らす空気人形(ペ・ドゥナ)に、ある日思いがけずに心が宿ってしまう。人形は持ち主が仕事に出かけるといそいそと身支度を整え、一人で街歩きを楽しむようになる。やがて彼女はレンタルビデオ店で働く純一(ARATA)にひそかな恋心を抱き、自分も彼と同じ店でアルバイトをすることに決めるが……。


【感想】
切ない。悲しい。はぁ。

いっちばん初めにこの映画の上映を知ったとき、ファンタジーでかわいらしい映画なんだと思った。
メイドの格好したかわいいペ・ドゥナ。

でも、全然違う。
きれいな世界じゃない。映像がきれいだったり、演技が軽やかだったりで救われてるけど、痛々しい描写も多い。

ペ・ドゥナ演じるノゾミが、純一以外の男性に抱かれるシーンでは、「彼女は人間じゃないんだ。身体的な違和感や痛さは感じないんだ。」と自分に言い聞かせながら観た。


私は好きな映画。
でもラスト付近、ノゾミのおそらく妄想の場面。バースデーソングを歌うみんなに囲まれるノゾミ。
一見幸せなシーンだけど、全員出す必要はないだろ、って思った。
ビデオ店店長とか、笑顔を向ける相手ではないはず。

それともうひとつ。
星野真理演じる女の子が、部屋の窓を開けて「きれい」とつぶやくシーン。
あの光景はきれいじゃないと思う。

あれを見て「きれい」と言う感覚が分からない。