わたしたちの住処をつくる記録

いえづくりについて、できごとと考えたことを記録しておきます

建て方を振り返る

2015-03-22 21:36:02 | ただいま普請中
 2015年3月13日(金)から建て方が始まり、14日(土)に上棟式を迎えました。私は仕事があり13日には現場に行けなかったため、「カケヤ」の音を聞くことがほとんどできませんでした。しかし、施工の田中製材工業さんが写真に加えビデオも撮ってくださいました。せっかくなのでいただいた写真のいくつか(ほんの一部ですが)と動画(膨大な動画データから適当に編集しました)を記録しておきます。
 
 
 
 
 
 

 プレカットと違い、手刻みの長ほぞ込み栓うち。ほかの建て方の現場を見たことがないので、自分の中では比較のしようがありませんが、金物に頼りませんのでボルトを締めるような作業は少なく、掛矢の甲高い音が響きます。また、通し貫を同時に入れて行くのも、他の現場では今はあまり見ないのではないかと思います。
 貫構造が、しなやかで粘り強く倒壊しない建物を実現すると松井郁夫先生は言います。専門的なことはわかりませんが、その考えには私も妻も直観的に共感できたのです。しっかり作られた家具もそうですし、木製品でなくとも、丈夫で長持ちする日用品は、もとの素材が持っている特徴をしっかり踏まえてつくられるものですよね。「木組み」や「貫」は、素材に対して無理をせずその良さを引き出す構法なのではないかと思います。何事も無理をするというのはよくない。
 また、工業製品は一定の品質を確保することは得意なのでしょうが、品質だけでなく製品からそれを作った「人」が見えてくるようなものにも、私たちは心惹かれるようです。手仕事によって生み出されるものには、作った人のひととなりが見え、あたたかく感じます。建物が立ってずっとあとになっても、墨付けや刻みからすべてを取り仕切ってくれた若き斉藤棟梁のこころが、建物に宿っていくという気がします。高く不安定な足場の上で、松本平の絶景を背景に軽やかにカケヤを振る会長さんの姿とか、ずっと心に残って、この家はああいう人たちが関わって作ってくれたんだよ、だから大事なんだよ、と娘に話してやりたいと思います。

建て方

 動画編集なんてほとんどやったことなかったので、勝手わからずちょっと間延びしてしまいました。もうちょっとうまく編集したいな…。

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