わたしたちの住処をつくる記録

いえづくりについて、できごとと考えたことを記録しておきます

照明・キッチン

2015-09-02 23:03:34 | ただいま普請中
照明関係もしっかり施工されました。

こちらは二階のトイレ。

間接照明によるやわらかい光がまた凛とした空間を演出してくれます。

練り付けの木製建具も木目が非常にきれいで、電球色の照明に映えます


リビング/ダイニングのメインはルイス・ポールセンPH5。

こちらは施主支給。2年以上前にあの大塚家具で購入したもの。とても安くしてくれたんです。北欧インテリアにあこがれていたりしたので、定番中の定番。どこからみても間接光になるつくり。
部屋全体を明るくするものではないので、低めの設置です。テーブルを入れたらそれにあわせて微調整します。

階段の養生が外れ、桧の階段もあらわになりました。材料が綺麗です。こんなにも綺麗な桧材を、大胆にも力下駄で使用できるのも、田中製材工業さんの力です。
手摺もできています。例によってスカスカですが、軽やか且つ結構しっかりした印象です。
 
娘も気に入ったようで、早速階段を二段ほど登ってはしゃいでいました。普段の生活では階段は上りませんので、嬉しそうに笑っていました。でも気を付けないと絶対落ちますよー!


そして楽しみにしていたキッチン。
大工さんによる造作で、杉板でつくるということだったので、どうなるかなあと思っていたのですが、想像以上の出来にびっくりしました。
木のキッチンは少し見たことがありますが、今まで見た中で一番いい雰囲気を出していると思います。
決して広くない、I型のシンプルなキッチンですが、温かみと落ち着きのある、いい空間になっています。
 
なんといっても、この無垢の杉板使い。木口を斜めに削り「ひっかかり」を作ることで取っ手を省略。
まっすぐ潔い面は木目も揃えられています。この厚みと柾目使いもいいですね。

そして引出を引いて戻すと、最後のほうは自動的に自分でゆっくり閉まってゆくではないですか。これ、システムキッチンですか?という出来栄えで、とても大工造作とは思えません。とても贅沢な逸品に仕上がりました。

全体的に木がすばらしいです。本物の木の家です。気候に合った地元の美しい木材の魅力が余すところなく引き出されていると感じます。銘木とよばれるようなものではないですが、杉も桧も、一番いいところを適材適所で、一番いい使い方をしているのではないかという気がします。さすが製材屋さんです。

娘もすっかり寝てしまいました。

この床なら、こどもにも安心して這い回ってもらえそうです。(転落の危険だけはなんとかしないと…)

外ではこれがお目見えしました。

さあ間もなくですね。

足場はずれる

2015-09-01 22:46:37 | ただいま普請中
足場が外れました。
坂を上がってゆく途中、まばゆく光るカラマツ外壁と白モルタルのはっきりしたコントラストが、
目に飛び込んできます。すごく目立ちます。


玄関は木製断熱ドア。桧横張りです。

断熱性能の高いドアにしようということになったとき、はじめはアイランドプロファイル製を考えていたのですが、
納期的な問題があり、また素材が米松か米ヒバに限定されるということで、
どうせなら国産材を使いたいと、
他の木製建具と一緒に上田市真田のウッドテック秋富さんにお願いすることになりました。
アイランドプロファイルに永田昌民さんが好んで使ったという通称「Nドア」がありますが、
こちらは松井事務所デザインなので「Mドア」と私の中で勝手に命名しました。

私が一番かっこいいと思っているのは、大開口があるこちらの面から見たところなのですが、寄ると全体が見えません。
 
またいつか引きで写真を取りたいと思います。

さて中に入ります。

養生が外れ美しい杉無垢の床が現れました。キッチンや家事室まで一体となって続くフローリングです。

二階の床に比べ節が少ない(上小節)分、非常に明るくモダンに見えます。

そして、二つの大開口。間に壁があることでさらに光が凝縮されこちら迫って見えます。
木製サッシも、眺望を大切にしたこの家のために特別なデザインとなっています。

これは開いた状態(網戸は締まっています)。

こちら閉まった状態。

わかるでしょうか。

こうなって、

こうなるのです!

四方が隠し框になっています。
実物を見るとすごいですよ。ここまでこだわるか、と。
全てあけ広げられ、戸袋に収納されるだけでなく、
閉まった状態でもまるで全開放になっているかのよう。
素晴らしくすっきり綺麗に、潔く景色が見えます。

私たちが希望をだしてこうなったのではなくて、
デザイン的なことは松井事務所と田中製材工業田中さんにすべてお任せです。
プロの考えることはすごいのです。

今日はここまで。
続きはまた明日。

外壁左官始まる

2015-08-23 22:26:31 | ただいま普請中
外壁の上塗りが始まりました。2階はカラマツ無垢板ですが、1階はモルタル。
ただし、ただのモルタルではありません。
松井事務所の定番「土壁風藁入りモルタル」です。
ただし、今回色は「白」ですので、土壁には見えません。
自然素材の家だし、無難に土の色に近いクリーム・ベージュ・グレー系も考えましたが、
結局は松井事務所のおすすめの「白」にしました。


今回もはるばる埼玉から芳賀さんに来ていただいています。
モルタルといってもいろいろあり、様々な調合があるそうです。
それを現場で混ぜていきます。


下塗りは終わっていますので、今日は上塗りです。
 
芳賀さんの鏝がやさしく滑らかに、面に吸い付くようなタッチで素早く動くさまは、
動作に無駄がなく芸術的ですらあります。

塗られた「白」はこんな感じ。PC画面では表現しようがありませんが、結構いいテクスチャーがでています。

色味もカラマツの色にマッチして、全体が一気に締まりました。
玄関扉の枠はウッドテック秋富さんによる桧製の断熱仕様。この枠の存在も惹き立てられています。
 
無事全体が塗られ、足場が外れるのが楽しみです。

雨樋も付きました。

タニタハウジングのスタンダード半丸ですね。
樋は軒につきますから、常に下から樋の下半分を見上げられています。すると樋を固定する金具が見えるのが普通です。
ところが今回はそれが見えず、まっすく綺麗に樋だけが見えます。
こうなっているからです。

写真が露出オーバーで分かりにくくなりましたが、取り付け金具が樋の上側にあって、下からは見えないしくみにねっているのです。
ちょっとしたことですが、全体をきれいに見せるためには大事に要素になりそうです。

張り出した「せがい」部分の天井も杉板がきれいに張られ、通気口が設けられました。

ひとつひとつ、手間のかかることをたくさんやっていただいています。

いよいよ完成間近、ラストスパートです。

左官ワークショップ

2015-08-08 23:17:44 | ただいま普請中
ベッドルームの壁を塗る、というワークショップを開いていただきました。
はるばる埼玉から来ていただいている名人の芳賀さんの御指導のもと、
自分たちで塗ります。
前々から予定を作っていただいたのに、
私たちの準備のなさ、行き当たりばったりさにはあきれますが、
楽しく塗らせていただきました。
ずっとずっと何時間でも何日でも、できるようになるまでやりたかったのですが、
そんなことでは実験台の家が何件あっても足りませんので、
壁一枚だけやらせていただきました。
コテの使い方から奥が深く、まったくコントロールできないという素人加減を発揮しました。
まあ、しょうがないかと思いつつ、楽しく楽しく時間が過ぎてゆきました。

今回使用したのはこれ。

素人でも塗りやすいそうです。ホームセンターなどでも手に入り、色粉を混ぜて好きな色を付けることができるそうです。
コテでなくともローラーでも塗れるとのこと。

芳賀名人が薄く下地を作ってくれたところを、


上から台無しにしてゆきます…

ひどいですね。でもいい思い出です!

他の壁はこのように、ツルツルピカピカの漆喰仕上げです。
向こうの窓からの光が写りこんでいます。

素晴らしい職人の仕事に見とれてしまいます・

外部も下地が塗られ、約二週間の養生・乾燥後上塗りで仕上げる予定です。

大きく完成に近づいています。

玄関ドアの枠や下足入れも付けられました。

今日はお客さん多く、スリッパが並んでおります。

風呂場も天井が張られ、全容が明らかになってきました。

松井郁夫先生、松井匠さんがおっしゃる通り、
壁の厚みもあり、結果的には窓が出窓のようになってとても広く感じるバスルームになりました。
1616サイズですが、それ以上の広がりを感じる気持ちの良い贅沢な空間です。
田中製材工業の田中俊章さんよる施工図の精度と美しい桧、斉藤棟梁の丁寧な仕事が冴えています。

家具類もつくられ始めていて、あとはキッチンと建具関係。
全体的に壁がほとんどない、2階まですくめてがらんとしたワンルームのような家ですが、
いたるところをところですっきり見せるために、
細かい工夫と繊細な職人技を随所に発揮していただいていると感じます。
楽しみです。あと少しです!

ハーフユニットバス内壁着手

2015-08-02 22:41:32 | ただいま普請中
ついに風呂場の造作が始まりました。
少し無理をお願いした風呂で、楽しみにしていました。


板がきれいです。枠の納め方も完璧ですね。かっこいい。
(横線が入っているのは、ビニールテープです。まだガラスは入っていません。)

防水処理を行い、石を張るなどして一からつくるいわゆる「在来」にくらべで、
ハーフユニットは割安です。
しかし、オールユニットに比べれば設計も難しいでしょうし、手も込んでいます。
壁を桧の縦板張りにしていただきましたので、すこしお手入れにも気を使わなければなりません。
しかし、それも楽しみの一つ、と考えたいと思います。



全貌は、すべてが出来上がってから。

外部も板金が施されました。



こういう小物も着々です。


お盆前までに、もう少し進みそうです。