東京ではもう終わってるんかな、札幌に帰って見た。幕末、生麦事件や英国大使館焼き討ち事件など、攘夷の動きが急だった。しかし、「敵を知り、己を知れば百戦危うからず」と佐久間象山(泉谷しげる!)に諭されながら、攘夷運動に疑問を持ち始めていたのが、長州藩士たち。山尾庸三、野村弥吉、志道聞多、伊藤俊輔、遠藤謹助の5人は、当時の国禁だった海外渡航を目論む。大村益次郎の知己を得ながら金策に成功、イギリスへ密航する。ロンドン大学の教授夫妻の家に寄宿しながら、見聞を広げる。山尾庸三は造船技術を学ぶためグラスゴーへ向かう。
山尾庸三は後の東大工学部の前身の工学大学校をつくり工学の父と呼ばれる。グラスゴーでの体験から盲唖学校をもつくる。松田龍平が演じた。そのほか、野村は後の井上勝で鉄道の父、志道は後の井上馨で初代外相、伊藤は後の初代首相、遠藤は大阪造幣局長となる。
映画としては、かなり地味なもの。宣伝もあまりしなかったし。それでも、幕末ものに興味ある人には面白いかも。今の時代から見ると、幕末から明治へと、時代の変革期はやはり興奮する。