荒井山から

札幌は荒井山に家がある。東京-札幌-旭川-富良野-札幌と異動。室蘭を経て札幌へ。江別に行きまた戻った。もうすぐ退社だ。

多部ちゃん体当たり

2016年04月22日 17時51分29秒 | 日記

「あやしい彼女」4月22日、札幌シネマフロンティア
「あなたがいたから私は母親になれた」。倍賞美津子が多部未華子に入れ替わるのだが、その多部が小林聡美扮する娘に涙ながらに語る言葉だ。娘へ母親が言う台詞にしては至極当然だ。そう当たり前なのだが、この場面ではとてもいい響きを持ち、胸を打つ。

 韓国版のリメイク。思ったより興行成績は良くないらしいが、なかなかの佳作ではある。多部の頑張りは、「深夜特急」もそうだったが、元気づけられる。もともと「夜のピクニック」なんかでも、あんなきゃしゃながら奮闘するというキャラクターだったが、ここでも同様。しっとりした役は意外と似合わないのだろうなあ。東京女子大を6年かけて卒業し、もう27歳だが。いやいや、当分はこれでいいんだよ。邁進せよ。

下等の報告14

2016年04月20日 10時02分16秒 | 日記
川瀬陽太さんら出演の「夢の女 ユメノヒト」の上映が始まりました。 昨年の「乃梨子の場合」が高い評価を受けた坂本礼監督の新作「夢の女 ユメノヒト」が9日、東京のポレポレ東中野でレイトショー公開され、初日には坂本監督や主演の佐野和宏監督、札幌生まれの川瀬陽太さんらの舞台挨拶が行われました。
マイクを手に挨拶する川瀬陽太さんらキャストとスタッフ


「夢の女 ユメノヒト」は、心の病で40年間入院していた男(佐野和宏さん)が、東日本大震災での避難中、完治していたことがわかり、中学時代の初恋の相手を探して東京へ向かうロードムービーです。初恋の相手は苫小牧出身の女優、伊藤清美さん、旅の途中で出会う怪しい男は川瀬さんが演じています。企画は「お姉」の愛称で親しまれる朝倉大介こと小樽出身の佐藤啓子プロデューサーと、北海道出身者が重要な役割を果たしています。

ムードメーカーの川瀬さんを中心に、キャストやスタッフ8人が並び、撮影中の思い出や映画に込めた思いを語りました。メンバーはピンク映画などでお互い気心の知れた顔ぶれ。続く飲み会は、滝川育ちの鎌田義孝監督(「YUMENO ユメノ」)、砂川出身の田尻裕司監督(「こっぱみじん」)も加わり、北海道濃度の高い集まりになりました。映画監督の一方、主夫として子育てに忙しい田尻監督は終電で、筆者の加藤は翌日の映画に備えて3時ごろ帰りましたが、映画の話は尽きなかったようで、やはり舞台挨拶に立った出演者の西山真来さん(「乃梨子の場合」)のツイッターによれば、「徹夜で飲んだ」そうです。

最終日の29日には「坂本礼監督とゆかいな監督仲間ナイト」と題して坂本監督、田尻監督、いまおかしんじ監督らによるトークが行われる予定です。また、「ローリング」や「犯る男」などの出演が続く川瀬さんは、日本映画プロフェッショナル大賞の主演男優賞に決まり、5月3日に東京のテアトル新宿で受賞イベントが行われます。瀬々敬久監督の「64」にも、監督からのオファーで、喫茶店のマスター役で出演しています。どれも楽しみにしましょう。(加藤敦)

やっぱりヘップバーン

2016年04月15日 11時26分18秒 | 映画

「ティファニーで朝食を」4月14日、札幌シネマフロンティア
やっぱりオードリー・ヘップバーンは何度見てもキュートだ。ここの役はちょっと、はすっぱだが、根はまじめだ(田舎者でもある)。最後はそのまじめさが物を言うわけだ。
 原作者カポ-ティーはマリリン・モンローを主役に渇望していた。モンローはこの「コールガール」役を嫌ったのだが、ヘップバーンでかえって良かった。そこには台詞も彼女用に変えたらしく、奏功したのだろう。あまりセクシーさがない方が、この話には良かった。
 川本三郎の「映画は呼んでいる」に、ジュディス・クリストという映画評論家の言葉が紹介されている。「無垢の時代は終わりを遂げました。突如、時代はセックスに対してオープンになる方向に動き始めました。60年代になりかかっていたのです」。そう、これは原作は1958年、映画は1961年の公開だ。アパート(日本ならさしずめマンションでしょう)の上下にジョージ・ペパードと住んで、お互いに後ろめたさを持ちながら上昇していこうという二人。それぞれの秘密は出会ってすぐ互いに明らかになる。ベッドでジョージ・ペパードにもたれかかりながら眠るヘップバーンのシーンがあるが、今の感覚から見ると全く淫靡に感じない。それがいい。ジョージ・ペパードも体を鍛えていないのがまたいい。今なら作家だからといってもムキムキにして、セクシーさを出すだろうな。ちなみにそのペパードの服装も、ナチュラルで好感が持てる。
 ヘンリー・マンシーニの「ムーンリバー」は何度聴いてもいいね。最後の雨の中、猫ちゃんを中心に包容するシーンはまさに大団円、ハッピーエンド。切れ味があって素晴らしい。セックスと金が全面にでる時代の前夜は、人をまだ信じられた時代だったんだなと感心する。

 ミッキー・ルーニーが演じたのがアパートの上階に住む日系アメリカ人「ユニオシ」。久しぶりに見たが、やはり米国人の見る日本人の典型なのだろう。つまり黒ぶち眼鏡と出っ歯。今ではハリウッドの恥ずべき表現とみなされているそうだ。1961年は戦後16年しかたっていない。ジョン・W・ダワー「容赦なき戦争―太平洋戦争における人種差別」は描き方が左過ぎるという向きもあるが、少なくともこのころまでは確実に白人の黄色人種への見方が根強いのだと感じる。

ゴッドファーザーの味

2016年04月14日 19時57分01秒 | 日記

三越札幌店で今やっているのがイタリア展。そこで買ったのがカンノーリ。映画「ゴッドファーザー」では有名な台詞がある。コルレオーネの忠臣、ピーター・クレメンザ(リチャード・S・カステラーノ)は、裏切者ポーリーの殺害を命令される。実行の朝、妻からカンノーリを買ってくるように頼まれる。その後、ポーリーを部下に射殺させた際、彼は仲間にこう指示する。「銃は置いていけ。カンノーリは持ってきてくれ」と。

 ゴッドファーザー PARTⅢでは、コルレオ-ネの末娘コニー(タリア・シャイア)がドン・アルトベッロ(イーライ・ウォラック)をカンノーリで毒殺する。舞台を見ているドンが食べるのがこのお菓子だ。
イタリア展ではブースにゴッドファーザーの小さな絵が貼られていた。確かリコッタチーズを含み、いい味。外の皮はちょっと固かったかな。値段はなかなかするんだが。