「理想の彼氏」15日、札幌劇場
専業主婦のサンディ(キャサリン・ゼタ・ジョーンズ)は夫の浮気で、40歳で離婚。2人の子供を連れてNYへ出て、スポーツ・チャンネルに就職を決めた。一方、大学は出たもののいまだに両親の家で暮らすアラム(ジャスティン・バーサ)は25歳で、グリーンカード取得を目的としたフランス娘との結婚が破たんし、就職もままならない。サンディが住む家の一階でコーヒーショップで働くアラムだったが、サンディにベビーシッターとして雇われる。やがて年齢差を超えて恋に落ちる。
監督のバート・フレインドリッチは、ジュリアンムーアの年下の夫。今回は脚本も書いている。
予告編ではハッピーエンドな展開で、どこに深みがあるのか、と思っていたのだが。うまくいっても一筋縄ではいかないという、現実感覚をうまく生かした展開。再びシングルマザーの道を歩み、キャリアステップしていく女性と、圧倒的な経験のなさを克服しようと世界旅行に出る男。最後は再会するのだが、果たして二人はどうなるかって感じで終わる。うーん、明るくないね。むしろ、キャサリン・ゼタ・ジョーンズの素の魅力が好ましいと思う映像が多いのだが、ハッピーな感じはない。ある意味、これがリアルなのだろうか。暗いね、結構。
エンドロールでホール&オーツの「エブリタイム・ユー・ゴー・アウェイ」がかかる。こんなような歌だ。
君が行ってしまうたびに、僕は悲しみにうちひしがれる。
君が行ってしまうたびに、魂が抜けたようになる。
どこへでも自由に行くがいい。離れてみたら少しは分かるかも知れない。
分からないか、僕と幸福をつかめることに気付いてほしい。
こうなると、もちろん男の側からの歌だ。果たして女性はどう見るのか。おい、後ろのおばさん3人。始まってからは静かだったが、それまでうるさかったな。かしまし娘か。