とまと日記 2011

最近、映画のイラストばっか。気ままに続けます

07.05.25 グレゴリー・コルベール

2007年05月26日 | デザインと僕
世界を巡回中であるこの作品展「ashes and snow」。

彼の写真は自然のままで、デジタル加工や合成は全くしていない。信じられません。手作りの和紙にセピア、そして琥珀色に刷り込んだ写真作品には一切の説明がなく巨大な作品を目にした瞬間に様々なストーリーが心の中に生み出されていく。
合成してでもお目にかかれないような奇跡的ショットばかり。そしてとんでもなく美しい。

構図が、完璧!!。石工デッサンする時に、一番良い席で描いたような。完璧すぎる。
色彩が、完璧!!。彩度を落としてあるセピア色でここまで美しい”光”は初めて見ました。

撮影は『しんどい』ことこの上なさそうですが、できあがったのはCGでも絵でもない、”写真”という媒体で表現したことが驚愕です。
なおかつ、粒子が荒めであったり、フォトショで調節したようなライティング、木炭紙に描いたデッサンのようなテクスチャ。木炭で描いた絵をパンで白抜きしたかのような色。写真での一本勝負というのが信じられないほど、様々な画法で描かれたように見えるのがとても新鮮。それが故美しい。この一言。
人によってはまとまりすぎ、という人もいるかもしれないけど、吸い込まれる美を見たい人は1900円の価値はおおいにありあます。

本気で、写真が何かを物語ってる。
写真の他に、60分の映画もあったりします。こちらも、まぢで美しい。


全ての写真が広告写真としてありそう。。会場の奇跡的写真群を見ながら、頭の中で勝手にブランド名とコピーのタイポを合成して見る楽しみ方もできるんじゃないかな。
「ピンとくるアロマ」とか「BODY WILD」とか「白夜書房」とか「ホットペッパー」、「自然とこうなりました」「アクオスがリビングを変える」など…。そんな見方をするとなお面白いです。

http://www.ashesandsnow.org/jp/