ある宇和島市議会議員のトレーニング

阪神大震災支援で動きの悪い体に気づいてトレーニングを始め、いつのまにかトライアスリートになってしまった私。

【書評】リチャード・ワイズマン「超常現象の科学」/難波先生より

2014-04-08 08:55:01 | Weblog
【書評】エフロブ「買いたい新書」書評No.211 にリチャード・ワイズマン「超常現象の科学」(文藝春秋, 2012)を取り上げました。
 http://www.frob.co.jp/kaitaishinsho/book_review.php?id=1396509534
 科学が進むと次第に人は迷信を捨て,賢明になって行くかと思うと必ずしもそうでないようだ。「現代のベートーベン佐村河内」事件,「STAP細胞騒動」やNHKスペシャルが「超常現象」をまともに放映するのを立て続けに経験すると,そういう想いが募ります。
 著者は1966年生まれの英国の心理学者で,子供の頃から手品が趣味だった。大学に入り,偶然に「超常現象を信じる人の心理を研究する方がよほど面白い」という心理学者スーザン・ブラックモア(「一冊でわかる意識」,岩波書店, 2010)の話を聞き,それを専門とするようになった。だから手品や魔術のからくりの解明はお手のものだ。
 この本では「百発百中の占い」,「体外離脱体験のからくり」,「念力のトリック」,「幽霊の正体」,「マインドコントロールの4つの段階」,「予知能力の真偽」など各章ごとに,実験的に再現できる方法を示して、超常現象を信じる仕組みを解き明かしている。
 世の中には被暗示力に富んだ人がいる。音を聴いてイメージや匂いが浮かぶ人,無意味に作られた図形に意味づけができる人,無関係な一連の事件を「陰謀」だと解釈できる人,こういう人たちが占いを信じ,幽霊に会いやすく,他の超常現象に出くわしやすい。人の脳は意味づけができるという優秀な機能を持っているからこそ,超常現象体験はその代償なのだと著者は説いています。思い当たる方はぜひお読み下さい。
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