この懐かしき本たちよ!

まだ私の手元に残っている懐かしい本とそれにまつわるいろいろな思い出、その他、とりとめのない思いを書き綴りたい。

#108 アンドレ・ジッド著「狭き門」

2005年06月03日 | フランス文学
1909年にアンドレ・ジッドが書いたこの本は私達やその上の世代の若者は皆読んだ青春の書であったようだ。私も予備校生の時に英訳本で読んだ。私も感激した。アリサの人となりに強く惹かれた。従兄弟のジェロームへの愛を妹ジュリエットのためにあきらめて身を引き、やがては一人で死んで行くアリサ。小説の最後がアリサの日記でおわるという古風な小説のスタイルも気に入った。

その英訳本(ペンギン・ブック)は何故か私の本棚にはもうない。同じような時期に読んだ英語のモームの「人間の絆」は残っていたのだが。(#34 参照)

ちょっとかっこういい言い方のように聞こえるので言い難いのだが、この小説の和訳は読んでいない。ペンギン・ブックの英訳本は予備校生にとっても平易だったからだ。

今日、このブログで書こうと思って、トルストイの「戦争と平和」の英訳本を二重に積んである本の奥の方で探していたら、このフランス語の「狭き門」が偶然に出て来た。買ったことを忘れていた本だ。
思い出して見ると、この本も、フランス語のチボー家の人々(5巻)を買ったのと同じ本屋で、
1998年に買ったものだ。サンフランシスコの郊外のスタンフォード大学を見学した後で寄った本屋で買ったものだ。

この本の細かい部分は大分忘れている。しかし大体の筋は覚えている。予備校生の私は、自分にもアリサのように私のことを日記に書いてくれるようなちょっと年上の女性がいたらどんなによいかと思ったのを覚えている。

ちらりと見てみると、平易なフランス語のように見える。読んで見ようと思う。なんとか読めればよいが

*Andre Gide 「La porte etroite」Mercule de France社1996年刊folio collection
       全186ページ


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